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第1回「NBA PLAY BY PLAY」

こっちのシリーズは2回目にして、早くも私にとって最も重要だったNBAゲームの登場です。

「バーチャファイター」に始まる一連のセガの3DCGを使用した名作ゲームシリーズは「バーチャコップ」以外基本的に熱い対戦がセールスポイントだったと思うのですが、「バーチャレーシング」「バーチャストライカー」「バーチャテニス」といったスポーツものも当然ながら例外ではありませんでした。そんなセガが、アーケードでのNBAゲームでも遂に本気を出してきたのが、この「バーチャNBA」だった訳です。

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1999年の登場となったこのゲーム、これまたマイケル・ジョーダンが絶賛引退中のため登場しません。NBA PLAY BY PLAYと比べて、僅か1年ぐらいでこれほどCGが長足の進歩を遂げているのか・・・とも思いますが、これはやはりヴァーチャシリーズを作ってきたセガだからこそなのでしょうね。

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このゲームが秀逸だったのはその演出に尽きます。NBA PLAY BY PLAYと異なりアリウープこそ出なかったものの、ディフェンスの無い状態でタイミング良くダンクに向かうと、一瞬カメラが切り替わり、次の瞬間通常とは異なるダンクを披露してみせたのです。フリースローラインちょっと超えたぐらいから飛ぶとジョーダンさながらのエアーなダンクが飛び出しましたし、それが出なくてもたいていはリヴァースでのボースハンドダンクを繰り出していましたね。このゲームをプレーする際には、プレー中に一度はこのダンクをやりたかったものです。

また、ダンク以外でもカメラが切り替わる場面がありました。ちょっと記憶が怪しいのですが、ナイスアシストが出た時でもカメラ切り替えがあったと思います。そして製作チームがバスケットボールを良く分かっているなと思ったのがクラッチタイム。そう、試合終了間際に決勝点となるシュートを決めると、やはりカメラが一瞬切り替わるんです。バスケットボール最大の醍醐味とも言える、クラッチタイムでの劇的な得点。それをより分かり易く伝えるこれらの演出には、流石と唸らざるを得ませんでした。

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かくして私はこのゲームをゲーセンで見掛けたら一度はやらずにはいられない困った体質になってしまいました。特に名古屋に住んでいた頃には栄の某ゲーセンに足繁く通い、対戦に精を出したものです。そんな私にとっての当時の大敵はペイサーズファンの方々には申し訳ないんですが、私と友人が付けた通称で言いますと「ペイサーズ野郎」でした。

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このゲームでのペイサーズのラインアップはマーク・ジャクソン、レジー・ミラー、クリス・マリンが先発に揃っていました。そう、3人とも3ポイントが上手いんですよ。実際のところこのゲームのシュート成功率はいかにフリーでシュートを放つかにかかっていたので、誰であろうとフリーでシュートが放てれば3ポイントラインでもサクサク決まってたりしましたが、やはりこの当時3ポイントと言えばレジー・ミラー、そしてペイサーズだった訳ですね。開発者が当時、「ブレーザーズは能力値が高め」などと発言していた記憶がありますので、当然ながらミラーやマリンで3を放てば、一層3ポイント成功率は高かった事でしょう。

それ自体は別に構わないんですが、対戦していてイライラしたのは「ペイサーズ野郎」な方々はひたすら3ポイントラインでボールを持ってウロウロし、フェイント等で相手の隙を見てはひたすら3ポイントだけを放つんですよ。パス回しでこちらのディフェンスをかく乱し、フリーの選手を作って3を決めて来るのならば「お、やるじゃん」なんですが、とにかく芸も無く3だけを放つというこの手法でプレーしている人に、私は東京、名古屋、大阪の少なくとも3ヶ所で出くわしました。ゲーム誌か何かにこの作戦が載ってたんですかね?

ゲーセン好きな友人がバーチャファイターシリーズで「ルーティンワークでしか戦わないつまらん対戦が多い」と当時ボヤいてましたが、こういう人に出くわしてみて、ちょっと彼の気持ちが分かる気がしたものです。もっと分かり易く言えばストリートファイター競轡蝓璽困念名高かった「待ちガイル」みたいな感じですかね?対戦で勝ちたいというのはゲームやってれば当然なんですが、ちょっとその気持ちが間違った方向に行ってしまった例じゃないかなと思います。

そんな「ペイサーズ野郎」(ぺイサーズファンの方々ホントにすいません)と何回か戦っていくうちに、私も対処法を確立しました。ええ、相手のフェイントに引っ掛からず、本当にシュートを打つ瞬間をひたすらブロックするんです。ディフェンスのマッチアップ選手をセンターに入れ替えて、相手の3ポイントをブロックしまくったのは良い思い出ですね。また、こっちはわざと3ポイントを一切使わずに勝ったこともありました。馬鹿馬鹿しい事かも知れませんが、何と言いますか一種の意地のようなものでしたね。あ、そう言えば2000年、東京ドームでのウルヴスvsキングスの試合を見に行った時、東京ドームのゲーセンでペイサーズ野郎な方に勝った後、見知らぬ人に「凄いですね!」と声をかけられたのを思い出しました。

ところでじゃあお前はどうやって勝ってたんだよという話なんですが、ひとつはパス回し。相手が対処出来ない速度でボールを回し、フリーの選手を作ってシュートするのが常道でしたね。あと、ボールを持った選手を3ポイントライン前後でストップ&即シュートってのもよくやりました。そして何より楽しかったのがスティールからの速攻。そう、これが上記のリヴァースボースハンドダンク実現への一番確実な方法だったんです。

かくしてコンピューター相手ならかなりの高確率でエンディングが見られるまでになった私ですが、CPUも決して侮れるものではありませんでした。CPU対戦はPLAY BY PLAY同様にプレーオフの1stラウンドから始まるんですが、このゲームが恐ろしかったのはファイナル制覇で終わらなかったところ。ファイナルを制して紙吹雪の中喜んでいると、突如ニューチャレンジャーとやらが現れるんですが、これがリーグ最強のメンバーを集めたオールスターチーム。キッド、アイヴァーソン、マローン、ダンカン、シャックというのが基本布陣で、こちらの使用チームにこれらの選手がいる場合は入れ替わりがありました。

このチームがもう半端じゃなく強いんです。オフェンスリバウンドはバシバシ奪ってくるし、ちょっとした隙を突いて3ポイントが炸裂です。最初に出て来た時は文字通りフルボッコにされたもんですね。が、やがてこちらでも勝利方法を確立しました。アイヴァーソンを狙えば良いのです。即ち、こちらの攻撃をSGでの得点に特化し、他の選手にCPUを引き付けておいてこちらのSGにパス→3とやればタッパの無いアイヴァーソンの上から高確率で3が入るんですね。この作戦でもって最後にはこのオールスターチームをも結構簡単に倒せるようになりました。

このゲームは1試合終わる度に試合を振り返るべく、その試合で決めたラスト3本のFGがリプレーされます。そして、各試合最後のFGはエンディングでもう一度リプレーされたんですよ。と言う事で、最後3回、特に最後のシュートをなるべく劇的に決める努力なんてのもしてましたね。もっとも、ゴール下へ切り込んで華麗なダンク!のはずがなぜかゴール下付近から無理矢理フェイダウェーシュートで地味に終わる事も少なくありませんでしたが・・・。ええ、最後の一発がリヴァースボースハンドダンクだった日にはもうタマランチ会長って感じでしたね。

結局全チームでプレー&優勝したんですが、一番辛かったのはナゲッツ。何しろPFがマーサーという超絶スモールラインアップだったんですよ!マーサーはガードじゃねぇかよ!!で、マジックもその次ぐらいに辛いことになってましたね。ペニー後T-MAC前のスター無きマジックの面子はアームストロング、タリク・アブドゥル・ワハッド、マゲッティー、ハープリング、アウトローというこれまた中々なスモールラインアップ。ハープリングはSFだろうJK・・・とか思いつつ、3ポイントが不得意なはずのワハッドで3を決めまくったり、「マゲッティー」と言ってるのを「マクグレディー」だと自分の心の中だけで思い込んだりしてました(笑)。当然ながらマジックでのプレーがやはり一番多かったですね。

稼動開始から10年近い時が経ち、流石にバーチャNBAがゲーセンで現役稼動しているところも殆ど見掛けなくなりました。私が最後にプレーしたのは数年前の川崎溝の口・高津間にあったゲーセンですね。そこで文句無く強い対戦相手とマッチアップし、何回やっても全く歯が立たなかったのには感動さえ覚えました。ああいうヒトと戦うのは、勝敗関係無く気持ち良いものです。

残念ながら他のヴァーチャシリーズと異なり続編リリースもありませんでしたし、家庭用ゲームでの移植発売も全く無かったこのゲーム。しかし、NBAゲームとしてみた時の爽快感、演出面の上手さ、シンプルな操作性etc考えてみても、これ以上のNBAゲームにはいまだお目にかかれません。今からでもいいので家庭用に移植する事は出来ないものかと思える、NBAゲーム中でも名作中の名作だと思います。

・・・しかし、「ペイサーズ野郎」って書いててふと思いましたが、このゲームがもしも今のデータでゲーセンに出てたら、今頃マジックで3ポイントしか打たない奴が続出し、私みたいな天邪鬼はそういう方々を「マジック野郎」とか「マジック厨」とか言ってたんだろうなぁ

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