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レイカーズ(3勝)101-91マジック(1勝)

えー、ニック・アンダーソンの話は第2戦で書いた訳ですが、私はまた同じ話を書かないといけないのでしょうか(-_-;)皆さん、スミマセンが第2戦の記事「栄光無き天才たち」シリーズの2を各自ご参照願います。

はい、ニック・アンダーソンの 悲劇について皆様復習ないし予習は終わりましたね。では、本日またしても同じような悪夢がマジックを襲った件について、(´・ω・`)ショボーンしながら書いていくとしましょう。

第3戦で遂にファイナル初勝利を挙げたマジック。ホームコートの後押しそのままの勢いで、一気に3連勝&王手と行きたかった訳ですよ。しかし、いみじくもオーランド・センチネル紙blogで指摘されている通り、ファイナルで第3〜5戦を3連勝出来たチームはあまり多くはありません。それがしょっちゅう起きていたらホームコートアドヴァンテージ持ってる側の方が不利ヤン!って話でして、そういう不満の声が上がらないって事は、まあそういう事ですね。世の中そう上手くは行かないのですよ。

とはいえ、前半までは上手く行ってました。マジックのシーズンチケットホルダーながら元々はレイカーズファンのタイガー・ウッズ、ドワイトやコービーとは五輪仲間のウェイド、お元気で何よりなハルク・ホーガンといった面々が訪れたこの試合、レイカーズはアウェーのチームらしく(?)ジャッジに悩まされてファウルトラブルに陥り、テクニカルファウルまで取られます。その隙にマジックはリードを広げ、49-37で前半を終えたのです。

が、後半になると試合の様相は様変わりします。前半10本中僅かに1本しか3ポイントが入らなかったレイカーズは3Qに入ると3ポイントを3本連続で叩き込み、たちまちマジックに追い付き追い越していったのです。3Qを14-30と圧倒されたマジックは63-67とやや苦しい形に追い込まれて最終Qを迎える事となりました。

そしてその3Qが終了する寸前、アルストンはネルソンと交代します。アルストンを休ませるための交代かと思われたこの起用、しかし意外にもネルソンはこのまま出場を続けます。そしてマジックは、徐々にレイカーズににじり寄りました。残り7:54でのピートラスの3を皮切りにぐっと迫ったマジックは、5:38には同じくピートラスの3ポイントプレーとなるレイアップで遂に76-75と再逆転に成功します。

一時はコービーのジャンパーで3点ビハインドに押し戻されたマジックでしたが、残り4:26にはネルソンのアシストでドワイトがダンク、78-79とします。直後のディフェンスではドワイトがコービーのレイアップをブロック、1分ほど後にはフィッシャーのジャンパーもブロックします。そしてその後のオフェンスで、ドワイトはまたもネルソンのアシストでリヴァースレイアップを押し込み、しかもコービーのファウルまで取ったのです。3ポイントプレーも成功し、82-79。

アリーザの同点3でこのリードがかき消された直後、今度はタコルーの出番です。まずは3を叩き込みます。次のレイカーズのオフェンスでドワイトがガソルにブロックをお見舞いした後、タコルーは今度はインサイドへ切り込み、スクープショットを沈めてみせたのです。87-82、残り1:34。私、恥ずかしながらもうこの時に勝ったかなと思ってしまいました。

ここで両者の得点がしばし止まりましたが、5点リードしているマジックにとってこれは良い話のはずでした。時間が経てば経つほどマジック優位だからです。しかし、残り31.9秒でガソルがダンクを叩き込んだところから、マジックの運命は繰り返したのです。第2戦のように、そして'94年の第1戦のように。

まず、マジックは目一杯時間を使います。残り時間少なくなったタコルーの目に入ったのは完全フリーでゴール下にいたドワイトでした。しかし、ボールを持ったドワイトにブラック・マンバがすかさず襲い掛かります。といってもスティールした訳ではなく、FTラインに立たせただけです。しかし、この日のドワイトは久々にFTが決まっていませんでした。今にして思えば、これがルイスだったら・・・と思ったりもします。ともあれ、ドワイトは残り11.1秒のFTラインに立ちます。そしてああ、なんという事でしょう。この大一番で彼は2本ともミスしてしまったのです。1本入れば4点差のセーフティーラインだったのが、これで分からなくなった訳ですね。

http://sports.espn.go.com/nba/playoffs/2009/columns/story?columnist=sheridan_chris&page=magicgame4l-090612


マジックとしてみれば、ここで同点3だけは避けたいはずでした。となれば一つ考えられるのが、敢えて相手にファウルを仕掛け、FT2本のみを打たせること。しかし、ヴァンガンディーHCはその策を採りませんでした。彼の選手達への指示はファウルをせず守る事、そして残り6秒を切ったら3ポイントを防ぐためにファウル、というものでした。

しかしその結果、マジックのフルコートプレスを抜けたボールがフィッシャーの手に渡った時、ネルソンは彼にややスペースを与えてしまったのです。今シリーズ通してフィッシャーが不調だったのは確かですが、残り0.4秒でスパーズ相手に逆転3を叩き込んだ事もあるレイカーズ稀代のクラッチシューター相手に、ここでスペースを与える事はあまりに自殺的行為でしかありませんでした。躊躇無く放たれた3ポイントは見事にゴールを射抜いてしまいます。残り4.6秒、87-87。なぜ残り6秒を切っていたのに・・・という気もしますが、ヴァンガンディーの指示の結果ですからネルソン個人を責めるのもお門違いかなと。

じゃあなんでヴァンガンディーはそんな指示を?という疑問ですが、それはこの日のマジックのFT成功率が悪かったからです。ファウルゲームに持ち込まれると追いつかれるリスクが上がると読んだヴァンガンディーの考え方は決して間違っていないと思います。また、コービーではなく今シリーズ絶不調のフィッシャーに3を打たせたのは作戦としては悪くなかったとも言えるでしょう。しかし、ヴェテランシューターってのはこういうのを決めちゃうんですよね、残念ながら。

そして4Q最後のマジックのオフェンス、タコルーのスローインはピートラスへ。彼の外角シュートは外れました。実はゴール下でドワイトとマッチアップしていたのがコービーだったので、そこにボールが入れば・・・という話でしたが、ピートラスにそこまでのコートヴィジョンを求めるのは難しかったでしょう。ともあれ、試合は予想外の延長戦に突入してしまったのです。

OT、いきなりルイスが3を叩き込み、幸先良いかと思われましたが、コービーがジャンパー2本であっさりひっくり返します。ここから残り1:27まで両者無得点が続いたあげく、ドワイトがようやくFTを得ます。またしても1本外してしまったドワイトでしたが、もう1本は何とか沈めました。91-91、まだ何とかなりそうでした。

残り1:01の場面でレイカーズはタイムアウト。その後のオフェンス、コービーのジャンパーは外れましたが、ネルソンがルーズボールファウルを取られます。そしてここで、またしてもフィッシャーです。コービーからのアシストで、残り31.3秒での決定的な3ポイントがネットに吸い込まれてしまいました。91-94、です。今度はマジックのタイムアウト。

マジックは例によってタコルーに託し、彼は3を放ちました。しかし4Q終盤の再来はならず、ボールは外れます。オフェンスリバウンドを奪ったかに見えたマジックでしたが、バックコート側に弾かれたボールをそのまま奪ったのはガソル。彼はそのままフルスピードでマジックのゴールへ走り、致命的なスラムダンクを見舞ったのです。残り21.6秒、91-96。4Q終盤と逆に、今度はマジックが5点差を追う展開になってしまいました。

20秒タイムアウトを取った後、タコルーの3ポイントはまたも外れます。ボールはゆっくりフィッシャーのもとへ転がり、フィッシャーはゴール下まで来たガソルにパス。ガソルが時間を使う意味もあって意図的にスローな動きでダンクする際に後ろからピートラスに叩かれ、両者が睨み合う場面もありました。おお、仏西戦争だ。まあピートラスがフラグラント1を吹かれて終わり、幸い出場停止といった処分は無さそうですが・・・。このFTが2本中1本決まって91-99となった頃には、肩を落とした客の足も家路につき始めていました。マジックが1勝3敗、完全に背水の陣となってしまったのであります。

http://www.nba.com/games/20090611/LALORL/boxscore.html

16得点21リバウンド9ブロックと、ドワイトは実はトリプルダブル寸前でした。また9ブロックはファイナル記録でもあります。しかし、7TOとFT成功率6/14、そして何よりも4Q終盤でのあのFTミスが痛かったです。ルイスも久々に駄目な日でしてFG2/10。3ポイント2本しか決まらず6得点7リバウンド4アシスト2スティールでした。タコルーは頑張ってFG8/13の25得点5リバウンド3アシスト。

アルストンですが、FG5/13で11得点2アシストでした。良くはありませんでしたが、4Q丸々ベンチに座らせるほど出来の悪い内容だったとも思えません。また、ネルソンもFG1/3で2得点3リバウンド3アシストと、彼の持ち味たるシュート力はやはり影を潜めてるなぁという印象です。SGに関しては先発のリーが7:08しか出場せず、4得点止まり。ピートラスは15得点と相変わらずベンチスコアリングの筆頭ですね。レディックの6得点3アシストもちょっと頑張った気がします。

レイカーズではコービーが32得点7リバウンド8アシスト、しかしFGが11/31ですからマジックのディフェンス陣は頑張った方です。ガソルとアリーザは揃って16得点。そしてフィッシャーですが、実は3ポイントは2/7。つまり、4Q終盤とOTの、試合を決した2本以外は全て外していたのです。こういうところでは決めてくるあたり、正にヴェテランシューターの鑑ですね。

ともあれ、これでマジックのノルマは一気にハードルが上がりました。優勝したければ、最早3連勝しか道はありません。しかも、そのうち2戦はレイカーズでのホームです。もしも私がマジックファンでなく、一般NBAサイトないし他チームのファンサイトを管理していたなら、普通に「マジック終了」と書きますね。

セルティクスに王手かけられた時にも書いた事を繰り返すのもなあ・・・と思いますし、「最後まで信じよう」とかその種の発言もまあ省略します。なんか定型通りな気がしますからね。ただ、これだけは言えるでしょう。これだけタフな状況、中国の兵法なんかで出てくる言葉を使えば「死地」に追い込まれてなお、マジックを信じられる心の強さがあるなら、あなたはきっと真のマジックファンになれます。14年は大丈夫でしょう、経験者の私が保証します。

シクサーズに2度シリーズをリードされ、セルティクスには王手かけられてもなんとかここまで辿り着いたことですし、今回も最後まで奇跡を信じて見守るとしましょう。負けた時の心配はあと1回負けた時にすればOKです。最後まで信じましょう(←結局書いた)。



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