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「その1」からの続きでございます。

☆ミッションD:ロスター固め

さて、タコルーと再契約を果たしたとしましょう。ほぼ見返りは無しにアルストンなりバティーなり出せたとします。で、残りのロスターどうすんの?となる訳ですね。

タコルー再契約はマジックの先発5人が当面不動である事を意味します。ネルソン、2年目リー、タコルー、ルイス、ドワイト。そしてセカンドチームも1〜3番までは埋まりますね。アンソニー・ジョンソン(FA化の懸念もありますが)、レディック、ピートラス。・・・後どうします?

特にマズーなのがフロントコート控え陣でして、バティーとゴタートがいなくなるとすると、後に控えているのはフォイル先生しか残っていません。てか、フォイルだって昨オフ引退するかも知れなかった訳でしてね。質量共にフロントコートの増量キャンペーンが欲しい訳です。

という訳でまずはドラフト・・・いやちょっと待って下さい。私、ずっと「将来の指名権」とか言ってましたよね?ええ、来るドラフト'09において、マジックの指名権はありません。1巡目はアルストン獲得トレード時に放出済みですし、2巡目も一昨オフにルイスのサイン&トレードで出してしまいました。

アルストンなりバティーなりを放出する過程で指名権が転がり込む可能性はあります。また、元々スミスGMは1巡目後半〜2巡目指名権獲得の可能性を示唆していました。例えばネルソン獲得時のように、将来の指名権と交換で今ドラフトピック選手を獲得する作戦も無くはないでしょう。ただ、どの道あまり多くを望む事は出来ないでしょうね。

マジックはスパーズじゃないので下位指名権でトニー・パーカーやジノビリ級の才能を引っ張って来るのは難しいでしょうし、ましてフロントコートとなると1巡目、いや全体1位指名級の選手ですら往々にして鬼外しスカ物件が普通に転がってたりします。ましてや2巡目で使えるビッグマンなんて近年の当たり例でもパチュリア、ゴタート(お、どちらもNBAデビューはマジックですね)ぐらいでしょう。まあマジックに関しては現状どう転んでも上位指名権は入手不可能でしょうからローリスクですが。

さて、仮にドラフトで何枠かロスターが埋まったとて、それではまだ足りません。次にチームが考える補強策、それはFAです。しかし、タックス支払い金額を抑えたいマジックが高額な選手を取る事はまず有り得ません。

ミドル枠なんてものもありますが、まず1人に全額これを注ぎ込む事は無いでしょう。そんな事するぐらいならゴタートのオファーシートにマッチした方が余程マシです(フルミドル枠以下の金額でのディールなら、の話ですが)。恐らく、良くてミドル枠を分割使用でしょう。

後はもう、あまり好きな言葉じゃありませんが2ch言うところの「リング乞食」ですね。今やファイナリストたるマジックに、サラリーより優勝のチャンスを求めてヴェテランが来たがるのは自然な事です。そういう選手をディスる声は少なくありませんが、そんな事言っても貴方達もNBAでプレーしたとしたら、どうせなら優勝してから引退したいっしょ?

そして末席に控えるは実績無き無名の男達と、チームを選べないヴェテラン達。既に在籍してましたが、ジェレミー・リチャードソンもこのカテゴリーに入ります。彼ら、NBAに残れるかどうかの瀬戸際を生きるエッジな選手達の中から光る選手を見つけてくるのは、上手く行くと非常に気持ち良いものですね。ベン・ウォーレスをはじめとする「ハート&ハッスル」マジックの面々は正にこの代表例でしたし、近年でもジャマリオ・ムーンがドラフト外からのし上がっております。NBDLをはじめとするマイナーリーグ、世界各国のバスケットリーグ、ドラフト後に開催されるサマーリーグ、ドラフト指名されなかった選手達、他チームの無名FAプレーヤー・・・どこに才能が埋もれているか分かりません。

当たりを引く確率は極めて低いです。正直宝クジに近いノリがあります。でもまあ、だからこそ当たりが出たら楽しいんですよね。名前と体格ぐらいしか分からないような選手をサマーリーグやキャンプでチェックし、期待したりしなかったり・・・ここまで来たらもう貴方はNBAファンとして最終形態に近いですね(笑)。ようこそ、きっと貴方はもう帰れないと思いますので観念して一生バスケ漬けの人生をお過ごし下さいませ。なお、フリーエージェントリストなんてのもあります。大半は過去の人達の名前揃いですが、参考にならなくも無いと思いますよ。

http://www.insidehoops.com/free-agents.shtml

http://hoopshype.com/free_agency.htm


ともあれ、こうやってロスターは埋まっていきます。ただ、マジックの場合あと一つだけ飛び道具のような補強策が残されてます。それは誰もが忘れつつあるマジックの失敗ドラフトピック、スペイン人選手のフラン・ヴァスケスです。

'05年にマジックに指名され、オーランドまで来ておきながら彼女に渡米を反対されて欧州に留まった男、ヴァスケスは時折NBAに行きたい風の発言をしています。今更、と言えば今更ですけどね。ただ、もしも彼が今オフにマジックに来る決断をしたら・・・まあ現契約買取がある時点で「イラネ」なんですが。

それでも、PF〜Cまでこなせて、新人契約のため安価で使えるヴァスケスはチーム事情にフィットする事は確かです。マジックが優勝してからの加入では勝ち馬ライディング感が全開でかなり恥ずかしかったところですが、優勝しなかったので運が良ければマジック頂点へのラストピースとなれる可能性もあります。まあ、あくまで可能性ですけど。

ヴァスケスの遅過ぎる渡米、私はあんまり期待はしてません。してませんが、うっかり来たら面白いなとも思ってます。その前に、アルストンないしバティーのトレード時に金額・条件合わせのためにセットで放出されてそうな気もしますが。

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