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さて、私も遂に社会人となりました。自分の稼ぎが出来れば、私も今まで手の届かなかったものが買えるようになってきます。今まで多少立ち読みしていた「DUNK SHOOT」「HOOP」両誌を私が毎月25日朝に最寄り駅の書店で買うようになったのは就職後の事です。割と雑誌・新聞好きな私にしては、今にして思えばこれは意外でした。学生にはちと高い価格設定なんでしょうね、あれは。

社会人になろうとも私のNBA熱は変わりませんでした。しかし、もう一つ変わらなくて困った事があります。それはリアルな友人に、NBA好きが殆どいなかった事です。大学時代は結局サークルのイケメン後輩1人ぐらいしかNBAバナも出来ず仕舞いだったのです。会社に入ってもそれは同じでした。いや、むしろ状況は悪化しましたね。回りは全員先輩だらけ、とてもNBA話どころじゃありませんでした。私の職種は営業だったんですが、当時の得意先にもやはり同志はいませんでしたね。

後は一緒に家でテレビを見ていた兄ぐらいですが、兄も私が社会人に何年もしないうちに身を固めてしまい、新婚家庭を築くべく家を出てしまいます。もうこうなると、NBAの話など誰にも出来ません。まあ大学時代から実質そうだったんですけど。

何かにハマっているのに回りに同好の士がおらず孤独にその趣味に没頭する他無いかに思われた私のような人間への福音、いや悪の道だったのかも知れませんが(笑)、活路が開かれ始めたのがこの頃です。そう、それこそが皆さんが今見ているモノ、「インターネット」でした。

私のネット参戦はやや遅く、'98年だったかと記憶しています。パソコンに大変詳しいリアル友人が「これからの時代、パソコンも分からないと使い物にならない」と再三主張するのを受け、遂に私もパソコンを買う決意を固めたのです。当時会社にもネットに繋がったパソコンはまだ1人1台入らなかったぐらいでしたが、今にして思えば友人の言は全く正しかった訳です。プレステかセガサターンかの二択では間違えた彼でしたが、この件に関してはパーフェクトでしたね。

友人の指導の元にIBMを購入し、セットアップも彼が行いました。何もかもおんぶにだっこですね、ハイ。かくして私のネットライフがスタートします。テレホーダイとか今では死語ですよね。夜11時から朝8時まで、急に重くなるネット回線と格闘しながらのネットサーフィン(←これまた死語)に勤しんだのです。

ネットで最初に見たのは勿論NBA.com。私は決して英語が堪能だった訳ではありませんでしたし今でも怪しいものですが、そこにこそ最新情報が溢れている事が一目瞭然な以上、毎日見る以外に選択肢は無かったのです。しかし、NBA.comの公式情報発信だけではやがて満足出来なくなってきます。それに、やはりまだまだネットデビューもそこそこですから日本語サイトに行きたい訳です。日本語でNBAの情報を纏めたサイトはないものかと彷徨っていた私が辿り着いたのは、So-netのNBA情報サイトでした。その名前は、「バスケットボールウィークリー」(以下BW)と言いました。あ、リンク張ってみましたがもう跡形も無いですからね、念のため。どんなサイトだったかもう忘れてしまったという貴方のために、インターネットアーカイブという秘密兵器を使って、思い出してもらうとしましょう。

http://web.archive.org/web/19990218121338/www.so-net.ne.jp/BW/

ここには非常にコンパクトにNBAの最新情報が日本語訳で掲載されていたのです。このダイジェストニュース的なメインコンテンツが当時どれ程有り難かった事でしょう。連載陣にもジョージ・リベイロ、梅田香子といった有名どころのNBAライターさんを用意していました。そして充実したリンク集にはESPNをはじめCBS、CNNなどアメリカのメディア、アメリカを代表するバスケ専門誌「SLAM」、各選手の公式サイトなどが掲載されていました。

http://web.archive.org/web/20000823034216/www.so-net.ne.jp/BW/keiji/kindex.html

そして今ひとつ、ここのHPの魅力はこの掲示板でした。残念ながら今となっては書き込み内容までは確認出来ませんが、トゥリー形式のこの掲示板で皆思い思いのネタ振りで盛り上がっていたのです。それまでNBAのコアな話をする相手が全くいなかった私にとって、そこは桃源郷以外の何物でもありませんでした。ROM専だった私がネット書き込みデビューを果たすのに、さして時間は必要では無かったのです。

ただ、ペンネームならぬハンドルネームに悩みました。マジック大好きっ子さんとか今ならネタで名乗るかも知れませんが、関西人の癖にギャグセンスに著しく欠ける私は全く考えが浮かばなかったので、止むを得ず手近なCDの曲名などを眺めていたのです。で、手に取ったのが青いジャケットの名盤、「サキソフォン・コロッサス」でした。ポップスとクラシック少々はわかってもジャズの世界に疎かった私は、このジャンルも勉強してみようと思い、手始めにとソニー・ロリンズのサックスが吹き荒れるこのアルバムを買ってみていたんですね。で、割と気に入ってました。

このCDの1曲目「セントトーマス」を、そのままハンドルネームにしてしまったのです。ああ恥ずかしい。これ多分、ビートルズで言ったら「レット・イット・ビー」とか「イエスタディ」あたりを引用するようなもんじゃないでしょうかね。ともあれ、選んでしまったものは仕方ありません。かくて私も遂にネットの海原へと漕ぎ出したのでありました。

P.S.

「セント・トーマス」は私が一番仕事がはかどるBGMですね。何だか曲調に合わせてテンションが上がると同時に、手まで早く動くようになるんですよ。煮詰まった方、騙されたと思ってこのYoutubeでお試しあれ。ベタですが「サキソフォン・コロッサス」のヴァージョンが私は一番お勧めです。



(以下、「8〜バッシュへの目覚め〜」へ続く)

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サキソフォン・コロッサスサキソフォン・コロッサス
アーティスト:ソニー・ロリンズ
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
発売日:2007-09-19
おすすめ度:4.5
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