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マジック(2勝)113-92セルティクス(3勝)



実は、世代間抗争なんですよ。

かつてクリス・ウェバーがバークリーの上からダンクを叩き混んだ時、ペニーがユーイングのブロックを交わしてワンハンドダンクを決めた時、それはNBAの主役が新たな世代へと移ろうステートメントでもありました。もっと分かり易いのはやはりプレーオフという舞台での直接対決ですね。シャック&ペニーでマジックがファイナルへ駆け上がった'95年、彼らの前に立ち塞がったのはオラジュワン&ドレクスラー率いるロケッツでした。世代交代はならず、シャックは頂点への到達にあと5年を要する事となったのです。

世代交代の代表例はやはり、マジック・ジョンソン対マイケル・ジョーダンでしょう。'91ファイナル、ブルズ対レイカーズ。全盛期を過ぎていたとはいえショータイムバスケットボールで'80年代を支配したレイカーズ王朝を下してブルズが初の頂点に届いたというのは、やはり象徴的な場面でしたね。

さて、時代は流れました。今やリーグを支配するのは30台前半、R35未満の世代が中心になっています。ここ何年かの優勝チームはビラップス&Wウォーレスのピストンズ、ダンカンのスパーズ、BIG3のセルティクス、コービーのレイカーズとこの世代がエース格のチームばかり。そこにかろうじて飛び込んでいるのが、ウェイドのヒートですね。シャックの力は勿論大きかったにせよ、彼の偉業がこうして見ると分かります。豊作ドラフトと言われた'03年組で、エースとしてチームを頂点まで引き上げたのは今のところ、彼1人だけなのです。

今、NBAの次代の覇権を握らんとしているのが'03年組を中心とした20代中盤の世代です。レブロン、カーメロ、ウェイド、ボッシュ、クリス・ポール、デロン・ウィリアムズ、そしてドワイト。その中でもレブロン、カーメロ、ドワイトが次の王朝を築き上げようとしているのが今の状況だったはずでした。

が、今季プレーオフ、既に彼らのうち2人までもが志半ばにして倒れました。カーメロはHC不在の内にジャズにあっさり沈められ、レブロンはセルティクスの前に撃沈。とどめにドワイトも同じセルティクスにリーチをかけられるという現状、アンシャンレジーム(旧体制)打破は最早風前の灯火であります。

しかも、セルティクスが今プレーオフで倒した相手ってヒート、そしてキャヴスですよ奥さん。そう、この猛きおっさん達は「まだまだ俺らの時代は若造には譲らん!」と言わんばかりにウェイド、次いでレブロンを撃ち取ってここまで来たのです。そして今、ドワイトをも崖っ淵まで追い詰めて来た訳ですね。そりゃあそうです、おっさん達に残された時間は多くありません。1回優勝したぐらいでは彼らの渇きは癒されないのです。4回優勝したコービーだってそうですね。6回優勝して引退したのにまだ現役復帰を果たしたジョーダンまで行くと流石に渇きも別次元ですが(笑)。

私としては年代的にはこのおっさん達の方が近いのでむしろ彼らにシンパシーを感じていたりもしますが、私はその前にマジックファンです。それにこっちはこっちでカーターとかJウィルとかの愛すべきおじさん達もいますからね。とはいえ、マジックの中核はやはりドワイトとネルソン。マジックが絶体絶命の逆境からどこまで押し戻せるかは、彼ら血気盛んな若人達にかかっていたのです。

http://www.nba.com/games/20100526/BOSORL/gameinfo.html?ls=gt2hp0040900305#nbaGIPlay

ボストンでの魂のやりとりを制し、愛すべきホームに舞い戻ったマジック。第4戦に垣間見えていた変化の兆しは、オーランドの地でより明確になりました。この試合、一言で言えば完全にマジックのペースだったのです。序盤こそ競り合っていたものの、ここまでセルティクスの堅守の前に湿りがちだったマジックの3ポイント砲が遂に炸裂し始めたのです。そしてインサイドではドワイトがまたも攻守に渡って躍動。ネルソンからのパスをアリウープで叩き込み、セルティクスのショットを叩き落とす姿は完全にレギュラーシーズン、そしてカンファレンスセミファイナルで見せたドワイト無双そのものでした。

ただ、セルティクスにとってドワイト無双はこの晩、本当にKOEIのゲームのような事態を招いてしまいました。今季ドワイトが2回、デリック・ローズを撃墜したのを覚えているでしょうか。このシリーズも最初はセルティクスの包囲網にいいようにやられてフラストレーションを溜めるだけだったドワイトでしたが、第4戦から風向きは変わっていました。KGがあのゲームでドワイトにキレてテクニカルを吹かれてましたが、あれはドワイトの肘が原因だったようですね。そしてこの日、ドワイトの肘はより具体的な脅威としてセルティクスに襲いかかったのです。

この日の試合結果について多くは語りません。極めて乱暴に纏めるなら、この後もセルティクスはマジックを止める事が出来ず、ドワイト無双と3攻勢を許し、最後はセルティクスが投了、ってところです。それより私がここで考えたいのはドワイト、そしてゴタートがセルティクスに与えた直接的ダメージについてです。



この日のドワイトはグレン・デイヴィスの顔面に肘を入れてしまい、デイヴィスは脳震盪を起こしてダウン。もっともこれはネイト・ロビンソンがドワイトをブロックしている時に起きたハプニング的なところがあり、ドワイトが意図的にやったとは言い難いようですが・・・。ともあれデイヴィスは試合に戻ることはありませんでした。またピアースもドワイトと絡んでハードに倒れていますが、その後何とも無いのを見れば分かる通りでこれは彼一流の演技力が発揮されてるだけな気はします(笑)。

他にもこの日はマーキス・ダニエルズもゴタートとぶつかって脳震盪を起こし、試合に戻らないという事件も起きました。結果、「汚い!ドワイト汚い!」「マジックはダーティーだ」みたいな異見が結構あちこちで散見されるようになりましたね。上記の動画もそうですし、掲示板等でもそういう声が増えたと思います。割とベイビーフェイスなイメージがあるだけに尚更ギャップがあったのも大きいでしょう。

この件に関する私の見解は「100%肯定はしないが止むを得ない」といったところです。まず、ドワイトはそもそもダーティーな選手なんだという意見には賛成しません。だって、高校時代からドワイトがナチュラルにあんなハードなプレーをしてたとは思えないからです。やってたらドワイトの対戦相手は何人病院送りor冥界探偵に転職する羽目になっていたか分かったものじゃありませんからね。じゃあどこでドワイトはあんなエグいプレーを覚えるようになったのでしょうか?・・・NBAですよ、NBA。今回の諸々の件について当事者のセルティクス側から非難めいた声が聞こえないのは、このような事がインサイドでの競り合いでは当たり前だという前提条件があるからだと私は思っています。

そう、ペイント内は体を張ってポジションを取り合う戦場なのです。肘でも何でも使えるものは使い、酷い時には相手のユニフォームを掴んででもリバウンドを奪う。ドワイトもおそらく、自分がそういう目に遭って散々煮え湯を飲まされた結果、時に相手を傷付ける程のハードなスタイルへと変化して行ったんじゃないかと思うのです。インサイドでいいヒトになっていても意味がありません。インサイドへ切り込んできた選手を時にドワイトが「撃墜」してしまうのも同じ事です。あれは「ペイント内で好き勝手出来ると思うなよ!」というドワイトの警告という側面もあります。あれで相手選手が萎縮し、ドライヴをやめて外から打つようになれば思う壺という訳ですね。

この件についてセルティクスはじめ他チームファンの方が非難するのを、私は止むを得ない事だなと思います。かつて「シャック対策委員会」というHPがありましたが、そろそろ「ドワイト対策委員会」なんてのが出来ても私は非難する気にはなれませんね。反論はするかも知れませんが、インサイドのビッグマンはそういう非難をされる宿命にあると思いますのでその行為自体を否定はしません。

http://www.nba.com/games/20100526/BOSORL/gameinfo.html?ls=gt2hp0040900305#nbaGIboxscore

http://sports.espn.go.com/nba/recap?gameId=300526019

ともあれ、これでマジックは2勝3敗。しかもここでマジックが圧勝ということで、セルティクスのスウィープ確定かと思われたシリーズは今や全く違う様相を見せています。今や試合内容も完全にマジックのペースになっており、デイヴィスはじめ怪我人が出なかったとしてもセルティクスが後手に回っている感は否めません。

前半のうちにテクニカルファウルを2度(その2度目の判定が正直微妙でした・・・)吹かれて退場し、累積7つのテクニカルで第6戦欠場の恐れがあったパーキンスは幸い判定が覆ってテクニカルが減らされ、出場停止処分は無くなりました。デイヴィスとマーキスは出場出来るかどうか不安視されていますが、今季セルティクスがシーズン序盤をデイヴィス不在で凌いだ事を思えば致命傷では無いでしょう。またマーキスにしてもそもそも出場時間が短いのであまり彼の不在による影響は考えられません。

パーキンスのテクニカルに関しては放送中のハーフタイムでマジック・ジョンソンが「審判が試合を決めてはならない」と言ってたそうですね。その意味では出場停止にならなくて良かったのかなとも思います。この試合の審判はダンカンがベンチで笑っていただけでテクニカルを吹いたりする事で有名な、ぶっちゃけモノスゴク評判の悪い方ですが、逆に言えばそういう審判だと言う事は知れ渡っているのですからパーキンスも無駄な抗議などせず、腹立たしくとも大人しく引き下がるべきだったのでは、とも思いますね。ドワイトは昨1stラウンドでの出場停止処分でそのあたり少し学びましたが、パーキンスもまだ若いんですから今後気をつければいいじゃないと思います。

そろそろラシードが被っているフィラデルフィア・フライヤーズキャップが本気で縁起でもないものと化しつつある今、セルティクスもいよいよ余裕が無くなって来たかに思われます。しかし、依然として彼らは王手をかけており、しかも第6戦は@ボストンです。油断など一瞬たりとも出来ません。これで昨プレーオフ以来、マジックはセルティクスにリーチをかけられてからの試合は4連勝となっていますが、果たして6連勝で今プレーオフを駆け抜けられるか、って話です。

とはいえ、第3戦の大敗時には完全に死んだかと思われたマジックの勢いは今や完全に甦りました。本来のマジックのスタイルが出来ればどこが相手でも勝てる、とシリーズ前に言ったのはドワイトでしたが、その言葉通りとなりつつあります。アメリカメジャースポーツ史上5度目にしてNBA初の0勝3敗からのシリーズ勝ち抜けへ、そして今ポストシーズン残り6勝へ向け、マジックはまだまだ止まれません。

☆参考リンク
http://www.slamonline.com/online/nba/2010/05/magicceltics-game-5-recap/

http://sports.yahoo.com/nba/news;_ylt=AlgUBtZKMKHwCiiZ81bDh168vLYF?slug=aw-celticsmagic052710

http://espn.go.com/nba/dailydime/_/page/dime-100526/daily-dime



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