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http://www.nba.com/2010/news/06/19/manute.bol/index.html

http://sports.espn.go.com/nba/news/story?id=5305868

NBA史上最高のビッグマンは誰か、というとビル・ラッセル、チェンバレン、ジャバー、シャックのバトルロワイヤルモードに入ってしまいますが、史上最長身のビッグマンとなると2人に限られます。ヤオミン?ショーン・ブラッドリー?いえ、彼らをも凌ぐ7フィート7インチ(231cm)の巨人がかつてNBAにはいました。その1人がジョージ・ミュアサン。そしてもう1人が、スーダンから来た巨人、マヌート・ボルだったのです。

ありがとう巨人


http://www.basketball-reference.com/players/b/bolma01.html

10年のキャリアを主にワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)、ウォリアーズ、シクサーズで過ごした彼はNBAデビューを果たした'85〜'86シーズン、そして'88〜'89シーズンの2度に渡ってブロック王に輝いています。特に1回目のブロック王獲得時のアヴェレージは実に5.0でした。それ以外の面ではあまり当てにならないブロック特化型センターでしたが、'92〜'93シーズンには何故か3ポイントシュートを32本中10本成功させてたりもします。なお、彼のキャリア平均ブロック数3.34はNBA史上2位(1位はマーク・イートン)となっています。何しろ彼はNBA史上唯一の、得点数よりブロック数の方が多いプレーヤーなのです。なお、NBAの後はCBA、イタリア、カタールでプレーしています。

現役引退後は、いや現役時代から彼は母国スーダンの状況に胸を痛め、積極的にチャリティー活動に励んでいました。その為になら彼は見せ物のようなボクシングにでも出ました。スケートも出来ないのにホッケーリーグと1日契約を結びもしました。競馬のジョッキー役さえ務めたのです。

'04年には交通事故に遭い、重傷を負ってなおボルは止まりませんでした。'06年にはスーダンの人権問題への意識を高めるべく「スーダン・フリーダム・ウォーク」に参加。ニューヨークの国連ビルからワシントンD.C.まで3週間にわたる行進を行ったのです。また、彼はエジプトのカイロでバスケットスクールを開催しており、その時の生徒の一人が同じスーダン出身のルオル・デン(現ブルズ)なのです。

そんな人がつい先日、47才にして腎臓障害とスティーブンス・ジョンソン症候群で天に召されたのです。私も彼については背の高さとショットブロッカーとしての成功、そしてチャリティー活動に熱心、というところまでしか知りませんでした。調べてみると想像以上に精力を注ぎ続けた生涯だったのだな、と思います。

NBA史上最長身のセンターにして生涯を母国の状況改善の為に捧げたマヌート・ボル。NBAプレーヤーとしては必ずしも大きなインパクトを残した訳ではありませんが、その足跡はあまりに偉大でした。7-7のマザー・テレサに合掌。

※参考

Wikipedia





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