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バックス108ー91ホークス
ジャズ104ー94マジック
ボブキャッツ101ー96ラプターズ
ウィザーズ98ー91ロケッツ
ネッツ95ー87キャヴス
ウォリアーズ122ー117ニックス
マヴス106ー91グリズリーズ
サンダー109ー103シクサーズ
スパーズ107ー95クリッパーズ
ウルヴス98ー89キングス


☆本日のハイライト
ウォール早くもマジック・ジョンソンの面前でキャリア初のトリプルダブルを、レブロンとオドムに次ぐ史上3番目の若さで記録
一方ロケッツはヤオミンがまたも左足の腱を痛め敗戦
・ホークス6連勝後3連敗
・スパーズ5連勝
・デヴィッド・リー、マディソンスクエアガーデン帰還を28得点10リバウンドと勝ち星で飾る
・スパーズ、対クリッパーズ戦18連勝



シーズン開幕直前、私が書き散らした順位予想で、ジャズをウエストの上位候補に入れていたのを覚えていらっしゃるでしょうか。あれを書いた時、私的にはアル・ジェファーソンとミルサップへの脅威を感じていたってのが一つありました。スーパーPGたるデロン・ウィリアムズへのリスペクトという要素もあります。しかし、最も恐れていたのは恐らく、名将ジェリー・スローンの存在では無かったかと思うのです。

ブルズで永久欠番選手となる活躍を見せた後、ジャズで米プロスポーツ史上最長不倒記録の長期政権を現在も続けるピック&ロールのマエストロはストックトン&マローンという不世出の名デュオがユニフォームを脱いだ後も依然として現役HCとしてチームをプレーオフへと導き続けているのです。

http://sports.espn.go.com/nba/recap?gameId=301110019

そのスローンが今回、マイアミ→オーランドという2連戦を戦う事はリーグで最もタフなシリーズのひとつではないか?と尋ねられた際、「天気のせいでって意味かい?」ととぼけてみせた後、「20分のフライトだ。そう悪くは無いさ」とさらっといなしてみせたのです。何という大人力。そして恐ろしい事に、それは単なるジョークに終わらなかったのです。事実、彼のチームは今季最注目チームたるヒート相手に22点差をひっくり返す華麗な延長逆転劇でマイアミの観客を沈黙の海へと叩き込んでみせました。そして連戦の疲れもそこそこに、フロリダ州内を移動して来たのです。今度はオーランドの新スタジアムに集う満員御礼の観客達に悪夢を見せつけるために・・・。しかも、更に恐ろしい事にジャズはまたしても前半出遅れました。ヒート戦のリフレインのような試合展開に、フロリダのNBAファンは勝ちゲームからの崩壊を連日目の当たりにする羽目に陥ったのであります。

実際、正にあのヒート戦のコピーでも見るかのようでした。概ね互角に進んでいた試合展開が変わりだしたのは前半終了間際。バスのジャンパーを皮切りにマジックはハーフタイムを挟んで14-2のランを決めます。3Q残り1:36、ルイスの3がヒットした頃には74-56、実に18点のリードを奪ったのです。正直この段階でマジックの敗戦を考える方が難しかったでしょう。

転機は、その3Q終盤にまず起こりました。バス、ルイス、カーターの3連続TOという酷いQの終わり方をマジックがやらかす間にミルサップの3ポイントプレー、ウィリアムズのレイアップ、そして3。マジックの圧勝フラグは一瞬にして折れ、74-65。ジャズはクリッパーズ、ヒートに続く3連荘逆転勝ちフラグを立てたのです。

形勢は逆転しました。4Qに入るなりジャズは16-2のランを叩き付けて76-80と一気に逆転。その間ドワイトは5ファウルとテクニカルを喫し、得たFTも外します。それでもネルソンが連続6得点で何とかリードを取り戻したマジックでしたが、デロンのジャンパー&3ポイント、ジェファーソンの3ポイントプレー、ミルサップのレイアップでジャズは85-90としたのです。

それでもマジックは更にバスのFTやカーターのフローター等で残り2:23時点で90-92と追いすがります。しかしマジックの反撃もここまででした。ジェファーソンのレイアップとジャンパー、そしてデロンのジャンパーで91-98とされた時には残り46.5秒。ジャズが遂に3試合連続の大逆転勝利をモノにしたのです。

http://www.nba.com/games/20101110/UTAORL/gameinfo.html#nbaGIboxscore

http://feeds.orlandosentinel.com/~r/sports/magic/basketblog/~3/h1EITqUwaSE/orlando-magic-doomed-by-zone-defense-against-utah-jazz.html

完全に勝ちゲームだったマジックを奈落へ落としたのは試合後に選手達が反省した如く、マジックの面々に油断はあったかも知れません。しかし、3Q終盤までボールが良く回っていたマジックのオフェンスを止めたのは単にマジック側の油断だけではありませんでした。名将スローンは恐ろしい事に、マジックのようなシューター揃いのチーム相手にゾーンディフェンスを仕掛けたのです。マジックが今季ここまで3ポイントシュートの確率を下げているとはいえ、リスクのある戦術だった事は確かです。そしてその成果は4Qのドワイトの得点を僅か1点に、そしてマジックのFG成功率を26.3%に抑えるという見事なものだったのです。

マジックは今季3ポイントの成功率が正直良くありません。それはマジックのパス回りが良くない試合がある事、そしてセルティクスに学んでドワイトをダブルチームしない戦術が浸透しつつあるというのもあると思います。インサイドにドワイトだけを置いて4人のシューターを置くというマジックの戦術も徐々に対策が固まりつつありますね。それでも勝てるのはバスがインサイドでゴリゴリ頑張っているのと、カーターがシーズン序盤から頑張っているのが大きいです。実際この試合でもカーターは最後まで頑張っていたのは確かです。

せっかくネルソンが復帰早々頑張ったのに非常に残念な結果となってしまいましたが、救いは「チャンピオンを目指すならこんな試合をしていては駄目だ」という問題意識をネルソンがちゃんと認識している事。今季のマジックはチームが最早、言い訳無用で優勝を目指すべき位置にいる事を正確に理解しています。優勝以外は失敗・・・マジックもいっちょまえにそう言えるところまで来ているという事です。無論ここ数年既にマジックはそういう位置まで来てましたが、今季のマジックの面々は特にそこを意識してますね。実に良い傾向です。

負けは負け、仕方ありません。しかし、幸いこれはプレーオフではなく、レギュラーシーズン序盤の1敗に過ぎないのです。反省して立て直す時間はあります。この日先発したライアンはTOを連発してディフェンスでも機能せず、試合開始2分を待たずしてベンチへ下げられ、その後二度とゲームに戻りませんでした。彼個人同様に、マジックのチーム全体も問題点を振り返っていけば良いのです。次の試合、立て直したマジックの姿に期待しましょう。

P.S.

http://nbaplaybook.com/2010/11/11/utahs-match-up-zone-sparks-a-comeback/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+NBAPlaybook+%28NBA+Playbook%29

ジャズがいかにゾーンディフェンスでマジックを巧みに抑え込んだかの見事な説明です。一読をお勧め致します。

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