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さて私がHP「NBA Magical Inside」を始めた頃は、プロバイダー各社はやたらHPを作る事をユーザーにプッシュしていた時代でした。私も人に頼まれてなんか作ってみたりしましたが、今のブログと違ってまあとっつきにくい事。正直、「Magical〜」も友人の技術面援助(てか技術面全部ですが)が無ければ到底不可能でした。

そんな面倒を省みずNBA情報系のHPはそれなりの数になっていた中で、あの頃NBA系のサイトでトップと目されていたHPが「NBAどっと混む」(後にNBA Far East Divisionと改名)だったのです。HP作成者は「師範」こと小林孝さん。この方は日本でNBAがマイナーだった'70sからNBAを見ており、パソコン通信時代からその博識は知れ渡っていたようです。

「NBAどっと混む」はそんな師範の手書きイラスト(無論模写ですが、これは著作権違反を犯さないための師範なりの配慮でした)、そして確かな知識に裏打ちされた選手達にまつわるエピソードの数々がしたためられた、それは素晴らしいコンテンツでした。特に知る機会の少ない'60〜'70年代選手達の活躍・逸話の数々を知る機会に恵まれた事は大変有り難かったですね。あれがどれ程当時の私にとって勉強になったか知れません。

また、当時最高の人気HPだった事もあって相互リンク依頼が多く、私も同じく依頼したクチでしたが、師範は快諾されて下さるだけでなく、「そちらのHPは見たことがありますよ」なんて優しいコメントまで下さったのです!もう「まんが道」の手塚治虫先生に会った時の満賀道夫状態ですよ。ありがてえ!ありがてえ!

そんな師範の基本的なスタンスは「けなさない」でした。我々スポーツファンは得てしてチーム、ないしそのスポーツを愛し過ぎるからか、はたまた単に自惚れないし勘違いが過ぎてか、必要以上に批判的になり過ぎたりします。例えば「レブ論」とか(-_-;)そんな中、師範のコンテンツには根底にNBA愛がありました。安易なHC批判に対しては「NBAに能力の無いHCなんかいない、皆優秀な人間ばかりの競争なんだ」と説き、ご自身が批判的な記述をするとしても、単に叩くといった風でなく「こうだったら良かったのに」とアタック25での児玉清さんみたいな優しい解説を加える姿勢は、正に慈愛に満ちていましたね。

そんな師範のスタンスが一番明確に現れていたのがオフ会でした。私は残念ながら参加する機会に恵まれませんでしたが、後々HPの一コーナー「NBA虎の穴」にて公開されたオフ会の様子はなかなか素晴らしいものがありました。「マイケル・ジョーダンの似顔絵を記憶だけで描く」もなかなか難易度高かったですが、凄かったのが「日本ESPNのアナウンサー、吉田暁央さんと一緒に試合解説をやってみる」でした。ESPNのアナウンサーをオフ会に連れて来られるのも凄いんですが、実際に解説をやらせてみる、という師範の意図は明確でしたね。偉そうに解説者の悪口など言いがちな我々に対し、リアルタイムで的確なコメントを入れていく難しさを実際に体験させて解説者の苦労を分からせるというあの手法、今考えても素晴らしく秀逸でしたね。

そんな師範は自身がESPNで解説を勤めたり、また遂にはD誌にライターとして登場するに至ります。が、それらの露出と反比例するかのようにHPでの活動は徐々に減っていきました。やがて「NBAどっと混む」は「NBA Far East Division」へとリニューアルしましたが、閉鎖へと進むのにはそう時間がかかりませんでした。

閉鎖の理由は正直よく存じ上げません。2chなどでバッシングを受けた説、プライヴェート優先説もありますが。日本ESPNのHPに師範のコンテンツが登場したのでそちらに移転かと思いましたが、その後確か3回程度でそちらも閉鎖したので、それも違うようです。私は当時、遂に師範があのHPの記事を書籍で発売するのかとwktkしたものでしたが、残念ながらそんな話はその後未だにありません。スカパーでの解説からも身を引き、一時は毎号あったD誌の記事執筆もとんとご無沙汰。つまり、最近は消息不明なのです。

「師範」と呼ばれていた事実からも分かる通り、我々リンクをお願いしていた若者達は「門下生」と呼ばれていました。私はオフ会にも参加出来なかった、言ってみれば通信教育しか受けてない吉本新喜劇みたいな弟子でしたが、通信教育だけでも師範は私に多くの事を教えて下さったと思います。それは単に知識だけでなく、成熟したファンのあり方とでも言うべきものだったんじゃないかと。師範は正に、それを体現した方でした、

私も只今ブログで色々やらせて頂いてますが、まだ師範の背中も見えないような未熟者だと日々痛感しています。後に続く若いファンを育てんと頑張っておられた師範の勇姿(←お会いは出来ませんでしたがテレビで見ました)を、私は決して忘れる事は無いでしょう。師範、出来の悪い弟子ですが引き続き私は頑張ります。

P.S.

インターネット・アーカイブよりNBAどっと混む

こちらで師範伝説のHPをある程度まで閲覧可能です。

(次回、「13〜思い出の名ホームページたち」へ続く)



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