ブログネタ
NBA に参加中!
※当エントリーは毎度お馴染み、tkさんのNBAちゃんぷる〜より「現役選手のアイコンって誰なんだろう」をご覧になってから閲覧をお願い致します。

このパターン、確か2回目ですな(^_^;)

皆さんはもうご覧になられましたよね。今のNBAで皆が「●●の様になりたい!」って思う選手は一体誰なんだろう?という問いかけから始まったtkさんの考察、相変わらずの鋭さですね。うむ、確かに当世のNBAにはスターはいるんですが、一見さんにも分かるようなスターとなると微妙な気がします。バスケに詳しく無い人間の心も掴むようなムーヴって、そうそうあるもんじゃありませんね。

じゅあ、どんなムーヴならええねんと近年NBAファンになった世代は疑問に思う事でしょう。そりゃそうです。レブロンの気迫溢れるダンク、ウェイドのスピーディーな動きからの得点、どこからでも点を取りに行けるデュラントのスキル、クリス・ポールやロンドの華麗なアシスト、ドワイトの豪快なインサイドプレーの数々・・・どこが不満やねんと言われそうです。

えーとですね、別に不満では無いんですよ。ただ、おっさん世代的には物足りないだけなんですよね、もう一押し。もっとやれるだろと思う訳です。なんて言うと「懐古廚乙」「おじいさん、もう20世紀は終わったでしょ〜」などと言われてしまいそうですね。

しかし、幸いな事に今は動画を簡単に見てもらえる時代。そしてNBAは歴史がまだまだ浅いスポーツと来ています。我々がリアルタイムに見てきたモノも含めて、古の巨人達の足跡を今時のNBAファンにもその目で確認してもらえるという訳です。

てな訳で、今回はtkさんのエントリーの補講的なノリで、まずは古今の「シグニチャームーヴ」って奴を見て頂き、それを踏まえた上で今のスターに足りないものが何なのかを考えていきましょう。ガラケーユーザーには大変ですが頑張ってついてきて下さいね。まあ私もそうなんですが(´・ω・`)スマートフォンが欲しいとですたい。

さて、まず最初に見て頂きたいのは私が何度かその前を挙げてきたNBA映像商品のスタンダード、「NBA's 100 GREATEST PLAYS」です。NBAの素晴らしいプレーばかりをダンク、アシスト、クラッチなどジャンル別にトップ10カウントダウンで収めたこの「NBA版吉本100連発」とでも言うべき作品には「MOVE」という項目が存在するのです。つー訳で、早速ご覧頂きましょう。



ご覧になられましたでしょうか?では、順を追って説明していきます。場合によっては補足動画も足していきましょう。

10位:ボブ・クージー



あれ、AND1ミックステープってこんな大昔からあったの?と一瞬思ってしまいそうなこの映像には、AND1どころかナイキさえ映ってはいません。「ハードウッド(コートの意)上のフーディーニ(実在した魔術師の名前)」と称されたこの選手はそれだけ圧倒的な先駆者でありました。NBAにおいて初めてトリッキーなプレースタイルを持ち込んだ彼こそが、マラヴィッチやマジック・ジョンソン、ジェイソン・ウィリアムズの源流です。パスに得点にと敵も味方も驚かせるフリースタイル振りは今日でも余裕で通用しそうです。そして、それを'50年代時点で既に身に付けていたという事実・・・真に尊敬に値します。元祖シグニチャームーヴ所持者と意って良いんじゃないでしょうか。

9位:マイケル・ジョーダン

出ました、ジョーダン伝説の初ファイナルでのダブルクラッチ。本当はそのままダンクして良かったんじゃね?という気も若干しますが、でもまあこの方が盛り上がるやろ?って事でひとつ。

8位:カリーム・アブドゥル・ジャバー



マジック・ジョンソンも「最も美しいショット」と絶賛するNBA史に残るショット、それがスカイフックです。大学時代、あまりにカリームが圧倒的過ぎるのでNCAAがダンクを禁止してみたところ、こんな必殺技を編み出されてしまったという話ですな。何しろ殆どの選手の頭上から放たれるショットなので、ブロックに行けばゴールテンディングになってしまいます。私が知る限り、スカイフックをブロックしていたのはレジェンド、ウィルト・チェンバレンぐらいのものです。このショットをクラッチタイムに沈める事で、カリームはビッグマンでは貴重なクラッチプレーヤーとなりました。最近は「レイカーズはマジックの銅像は作ったくせに俺の銅像は作ってくれない」などとちっちゃい事を仰ってますが、NBA通算得点1位は伊達ではないって事ですね。

7位:ハキーム・オラジュワン

出ましたドリームシェイク。見ての通り、ライヴァルたるデヴィッド・ロビンソンをも完全に翻弄するこのムーヴでオラジュワンは2連覇を達成しました。マイケル・ジョーダンに「彼は7フッターのSFだ」と言わしめ、ファイナルで負けたためかシャックもまた彼を高く評価しています。ドワイトがこの必殺ムーヴを完全マスターする日が来る事を願っておりますw

6位:ピート・マラヴィッチ



クージーを次ぐ魔術師、それが“ピストル”ピート・マラヴィッチでした。少年時代に既にビトウィーン・ザ・レッグや背面でのドリブル、ノールックパスを自らのものとしていたこの選手はNCAAでは3,667得点、平均44.2得点を挙げています。このNCAA記録は3ポイントルールが制定されていればもっと伸びていたという恐ろしさです。

NBAでもその独創的なムーヴは圧倒的な存在感を放ちました。僅か10シーズンのキャリアに終わった彼ですが、正に記録より記憶に残る選手でありました。ジェイソン・ウィリアムズがNBAに登場した時には既に彼はこの世にいませんでしたが、Jウィルがマラヴィッチの再来と言われたのはそういう背景がある訳です。当時「PISTOL PETE IS ALIVE」というサインボードが踊ったのも記憶に新しいところであります。

5位:アイザイア・トーマス



最近はすっかりニックスでの悪役が板につきましたが、彼も現役時代はピストンズでバリバリの・・・あ、やっぱり悪役だったわw

まあベイビーフェイスではありませんでしたが、彼の最大の武器は片足を引き摺ってでも止まらない得点能力、そして何よりこの異常なまでのボールキープ能力でした。それを裏打ちしたのが極めて優れたドリブル能力です。このドリブルを超える選手、私はちょっと近年見かけません。悪役だとしても、少なくとも彼の選手としての功績はもっと評価されて良いと思います。

4位:ティム・ハーダウェイ



キラー・クロスオーヴァー。この必殺ドリブルをもって、ティムは'90年代屈指のオフェンシヴPGとして君臨しました。来るのが分かっていても防げないそのムーヴは正にマッチアップする選手にとって脅威そのものだったと言えます。RUN-TMCでの華々しい活躍の後には膝の怪我でシーズンを全休しましたが、それを乗り越えててヒートで復活した苦労人でもありました。アイヴァーソンのクロスオーヴァーは彼を継ぐものだったと言って良いでしょう。

3位:ジョージ・ガーヴィン



アイスマンことジョージ・ガーヴィンは提督ロビンソン到着前のスパーズを支えた偉大な選手です。チェンバレン、ジョーダン、アイヴァーソンと並ぶ4回以上のNBA得点王という記録を持つ彼はABAからNBAへチームごと移籍しましたが、その間一貫して冷静なプレースタイルと圧倒的な得点能力で君臨し続けました。その得点能力を支えたのが、芸術の域に達していたフィンガーロールです。ランキングに入る寸前のところでもいくつか見られますが、この切れ味鋭いフィンガーロールはちょっとお目にかかれませんね。てか、フィンガーロールという技を継ぐ選手が今いましたっけ状態な気がします。

2位:マイケル・ジョーダン

またジョーダン?仕方無いでしょ、トリプルクラッチですよこれ。そりゃあアナウンサーも急に声が変わりもしますわ。8位同様、これもまた彼のジャンプ能力あってこそのプレーです。

1位:ジュリアス・アーヴィング



そのジョーダンがリスペクトした存在こそが、ジュリアス・アーヴィングです。ABAとNBAの両方でスーパースターとなった“Dr.J”はダンクを芸術の域に高めた存在として知られますが、同時に高い運動能力をベースとした独創的なムーヴを次々と繰り出す選手でもあったのです。このランク1位になったムーヴは特に「ベースラインムーヴ」として特に有名で、空中でジャバーのブロックをかわす為にバックボード裏からボールを回してレイアップを決めるという前例の無いプレーだったのです。このプレーに代表される数々のムーヴ、そしてフリースローラインからのダンクなど、彼のクリエイティヴなプレーの数々は、やがてジョーダンが継ぐ事となっていくのです。

案の定、このランキング紹介だけでかなりの長さになってしまいました。次回はこのランクで紹介出来なかった選手、シグニチャームーヴを紹介して行こうと思います。

(以下、後編へ)



NBA グレイテスト・プレー [DVD]NBA グレイテスト・プレー [DVD]
出演:マイケル・ジョーダン
ワーナー・ホーム・ビデオ(2006-09-08)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る