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スパーズ(2勝)120-111サンダー

☆現地5/29のハイライト
クリッパーズ、デルネグロHC続投。(・∀・)ニヤニヤ
ブレーザーズ、GMハントをジェフ・ボウアー(元NOR)、デヴィッド・モーウェイ(現IND)、ニール・オルシェイ(現LAC)に絞る

速報です。スパーズ優勝に当確が出ました。

昔々、さるスポーツ新聞がプロ野球開幕戦で、確か中日だったと思うんですが、勝った翌日の見出しが「中日開票1%優勝当確」とかだったんだそうです。選挙特番を見るのが趣味の私みたいな人間には周知の事ですが、選挙って早い時は開票率1%でいきなり当確が打たれます。あと99%もあるのになんでやね〜んとお思いでしょうが、とっくの昔に各放送局は出口調査等で票の読みが出来ていて、開票を待つまでも無く投票結果がある程度分かるからあれが出来るんですね。なんで開票では下の候補が先に当確出てるの?ってのは、要するにこれから開票する地域がその候補の地盤だったりするからです。ま、テレビもたまに当確を間違えてしまい、さっきテレビ用に万歳させられた候補が涙目なんて事もあるんですが。

それはさておき、スパーズですよ。私、今季開幕前からスパーズは油断ならないとは思っていました。確かに昨プレーオフでは1stラウンドで散りましたが、西第1シードだったじゃないですか。レギュラーシーズンをその勢いで戦えるうちはスパーズはまだまだ優勝候補だろう・・・そうは思っていたんですよ。ただ、オールスターにも選出される事も無くなり、引退も囁かれ始めたダンカンを見ていると正直不安になって来ていたのも事実でした。それが、終わってみれば今季もレギュラーシーズン1位じゃ無いですか。しかもシーズン終盤から怒涛の連勝で今季1位の座をキープし続けたサンダーをぶち抜いて、ですよ。

シーズン半ばの補強も完璧でしたね。アムネスティ行使かと言われていたリチャード・ジェファーソンを出した代わりに元スパーズのスティーブン・ジャクソンを獲得し、更にボブキャッツを放出されたディオウをトニー・パーカーのフレンチコネクションでゲットですからね。補強前のスパーズも強かったとは思います。しかし、この補強でスパーズの強さは明らかに1つ上の水準に届いてしまったんじゃないでしょうか。

で、このプレーオフですよ。1stラウンドでジャズが4タテで轟沈したのを見て、正直皆さん「ジャズよええ」とか「プレーオフ出た意味あったの?」とか失礼な事考えてませんでしたか?ジャズファンの方すいません、私もちみっとそう思ってました。しかし、それは間違いだったんです。ジャスが弱かったんじゃ無かったんっすよ、あれ。

カンファレンスセミファイナル、クリッパーズがこれまたスパーズにはリヴェンジしたかったはずのクリス・ポールの奮闘も空しくこれまた4タテ敗戦したあたりで、皆さんもちょっと尋常じゃないものを感じ始めたはずです。昨プレーオフでグリズリーズを倒し、今季著しく良い成果を挙げたクリッパーズを4タテ?これはちょっとハンパじゃありませんね。



で、皆さんもう見ましたよね、第2戦のスパーズ。私、3Qにサンダー相手に20点差をつけていたスパーズを見た時、正直もうスパーズが勝つヴィジョンしか浮かびませんでした。見たでしょ、あの芸術的に美しいパス回し。パスが余分に回っても3秒ヴァイオレーションを吹かれないように、キッチリペイントゾーンの外で待つという姿勢も素晴らしいです。







サンダーの破れかぶれに見えたハック・ア・スプリッター作戦が意外にも奏功して点差が詰まった時には驚きましたが、それも10点切るとかの世界。終わってみればサンダーは接近戦に戻す事もならず、あっさりスパーズに今シリーズ2連勝、プレーオフ10連勝を許してしまったのです。

因みにこの試合、サンダーはデュラント31得点、ハーデン30得点、そしてウェストブルックが27点。3人の選手がOT無しの試合で25得点以上を挙げたのは'95年のロケッツ以来の記録です。はっきり言って、サンダーはよく頑張りました。普通の対戦相手なら十分勝てたはずです。しかし、勝てませんでした。

サンダーの今季は非常に充実したものでした。シーズンの殆どの間に渡ってウエスト1位の座を守り続け、ウエストブルックは今季も活躍。そしてデュラントは3シーズン連続の得点王となり、最早アンストッパブルな存在となりました。それでも、勝てないのですよ。サンダーの選手達、ブルックスHC以下首脳陣の無力感は、ここまでのシーズンが成功に満ちていたが故にむしろ大きいと思います。

マジックファンとしてはどうしても、そこで'96年を思い出してしまうんです。あの時、ブルズはジョーダン&ピペンにロドマンという劇薬を加えるギャンブルが大成功し、前人未到の70勝越えを達成。ジョーダンの完全復活も相まって、ブルズの優勝はほぼ確実視されていました。

そんなブルズにカンファレンスファイナルで立ち向かったのが、シャック&ペニーを擁する新進気鋭のマジックでした。'95年プレーオフにはカンファレンスセミファイナルでジョーダンが1度目の引退から戻ったばかりのブルズを下したマジックはファイナルまで勝ち上がりました。そして'95-'96シーズンもブルズに次ぐ成績を叩き出します。シャックのシーズン序盤の離脱というダメージもペニーの大車輪の活躍で見事フォロー、それどころかシャック不在のまま当のブルズにも勝ってさえいました。マジックはブルズに気後れするところは無かったはずでしたし、実際何回も書いてきましたがブルズ側もピペンが「イーストで我々と張り合えるのはマジックだけだ」とまで言って評価していたのです。

しかし、視聴率含めてのメディア、そしてファンの期待高まったカンファレンスファイナルの結果は些か信じ難いものでした。4-0のスウィープという残酷な結末はマジックの面々にも暗い影を落とします。そしてそのオフ、シャックのレイカーズ移籍と共に、イーストの覇権を握るチームの1つだったマジックの運命は大きく狂っていったのです。サンダーがあの時のマジックと同じような運命を辿るとは思いません。しかし、もしも同じように4連敗してしまうようだと、あの時のマジックと同じ衝撃がサンダーを襲います。それがちょっと心配ですね。

http://sports.espn.go.com/nba/dailydime

遂にスパーズのプレーオフ16連勝の可能性も囁かれ始めました。'01レイカーズが12連勝の後に1敗、再度4連勝で都合16勝1敗というのがプレーオフの最高勝率である以上、これを越えるにはもう16連勝しかありません。でもなー、スパーズの真の価値を世に知らしめるにはそれぐらい派手な結果が伴わないといけないのかも、とも最近は思い始めています。私の中での今のスパーズの感じはそうですね、もうあの時マジックを一瞬で葬り去った72勝ブルズと同じです。

今はっきりしてきているのは、先日も詳述しましたがダンカンの価値、スパーズというチームの凄さ、そしてポポヴィッチの名将振りですね。元々軍隊上がりという事もあってかポポヴィッチのチームは非常に統制が取れています。




Kenchさんの先日のtweetにもこんなエピソードがありましたが、この手法なんて至って軍隊っぽいなあと。一番の選手を押さえていて他の全員を黙らせるとか見事な人心把握術じゃないですか。これ1点を見てもポポヴィッチが非常に優れたリーダーであると言う事が分かります。フィル・ジャクソンの謎めいた手法とは全く違う、しかしよりまっとうなアプローチですね。一昔前までのプレジデント誌とかにリーダーの理想像として紹介されていいレヴェルですよ、これ。日経ビジネス誌のスパーズ特集とかあるで!

とりあえずまだカンファレンスファイナルはまだこれからですし、ファイナルだってまだ分かりません。しかし、もう今言い切ってしまいましょう。「It's over」と。そして我々はスパーズの強さを今一度、そして今までで最も強く感じる事となるのでしょう。

P.S.

昨晩、HOOP誌編集の柴田さん主催のNBAを語る会に顔を出して参りました。HOOP誌で長年連載をされていて私も愛読していた鈴木千絵さんにお会いできて非常に嬉しかったです。柴田さん、千絵さん、そして参加された皆様も有難う御座いました。



NBA サンアントニオ・スパーズ Team Force 24KT Gold Coin フォトミント The Highland Mint
NBA サンアントニオ・スパーズ Team Force 24KT Gold Coin フォトミント The Highland Mint