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http://espn.go.com/los-angeles/nba/story/_/id/8386976/dwight-howard-los-angeles-lakers-never-wanted-anybody-hate-me

さて、すっかりレイカーズなドワイトさんですが、「スター選手なんか皆大都市に行ってしまえばええんや!世の中弱肉強食やで〜」でお馴染みのESPNが、恐らくはESPNマガジン用にドワイトのインタヴューを行いました。まあ、世間から求められているニーズもあるでしょうし、ドワイトも全く沈黙している訳にもいかんのでしょう。とりあえず、ESPN自身がそのインタヴューを記事にして紹介していますんで、早速引用してみるとしましょう。

"I don't have any regrets, you know. I think everything happened the way that it was meant to happen. I really just wish some of the lies and some of the things being said didn't come out the way it did, you know.”

「後悔はしていない。起きた事には意味があって起きたんだと思う。いくつかの嘘と、言われていたいくつかの事が出て来なければ良かったと願うだけだよ」
うん、特に目新しい事は言ってませんね。「嘘」とは恐らく、ドワイトが昨季マジックで手を抜いていた説、手術に踏み切ってからチームに顔を出さなかった事などに対する非難についてでしょう。

"But I have an opportunity to do something great here in L.A, and I can't look back and think about everything that's behind me."

「ここL.A.で何かスゴい事を成す機会を得て、振り返って後ろにある全てについて考える事など出来ない」
うむ、それはその通り。レイカーズに来たからにはレイカーズで勝つ事を考えなければなりません。

“That's one of the lessons that I learned, you know. I can't make everybody happy.”

「あれ(移籍騒動)は僕が学んだレッスンさ。皆を幸せにする事は出来ないんだ」
これは以下のセンテンスにて詳しく語られます。

"And it was a tug of war between my feelings and the fans and everybody else and their feelings and what happened to LeBron. And I saw him -- everybody hated him for leaving Cleveland and what he did,"

「そしてあれは主導権争い、綱引きだった。僕の感情と、ファンと、皆と、彼らの感情と、レブロンに起きた事とのね。そして僕はレブロンを見ていた―クリーヴランドを離れた事と彼がやった事で皆がレブロンを嫌っていた」
なかなか正直に当時の心境を白状してますね、これ。恐らくこれは割と本当の事を言ってる気がします。ある時はデロンとの友情から移籍を考え、ある時はマジックファンの熱い思いに「Loyalty」を口にし、というあの日々はこれで説明がつきます。

レブロンの移籍騒動を見ていたってのも、まあそのまんまでしょうね。てか、普通レブロンの移籍騒動をチェックしないNBAスターなんかいる訳がありませんが。ドワイトはレブロンの悪役化を見て、移籍する事で支払う代償を目の当たりにした訳です。

"I never wanted anybody to hate me, you know. I wanted everybody to love me, you know, like me, for sticking around and doing what they wanted me to do. And making everybody else happy. And that was a valuable lesson for me, you know. I can't make everybody happy. "

「誰にも僕を嫌ってくれと願った事は無い。皆に愛され好かれたかった、回りにいて人々が望む事をしてね。そしてあれ(移籍騒動)は価値あるレッスンだった。皆を幸せにする事は出来ない」
大事な事なので2回言いました。ま、あのままマジックに留まったとしてもネッツとレイカーズファンにしてみればやはり腹立たしい訳ですから、結局どの選択をしてもそれなりに遺恨を残す状態ではありました。え、そもそも移籍したいって言わなければ良かったって?まあそりゃそうだ。

さっと記事を見て、このインタヴューはレブロンのGQ誌みたいな厳しいツッコミは無いんじゃないかなという印象を受けました。恐らくはこのインタヴュー自体が、ドワイトの移籍に伴う悪いイメージ払拭の為に組まれたものなんでしょう。インタヴュー全体を見ていないんで推測ですが、たとえばドワイトにとってイメージを大いに失墜させてしまった感のあるスタン・ヴァンガンディ前HCとの、あの記者達の前で見せた失態について突っ込んで聞いているんかいな?と。

http://articles.orlandosentinel.com/2012-09-18/sports/os-mike-bianchi-dwight-howard-stan-van-gundy-0919-20120918_1_stan-van-gundy-dwight-howard-magic-history

そしたら、オーランド・センチネル紙にも火消し記事が掲載されました。こちらはドワイトとラヴァンガンディ前HCが和解し、互いに友好関係にある事をアピールする内容となっていました。今まではこういう局面では大騒ぎして選手へのバッシング記事を書いていたオーランド・センチネル紙でしたが、今回はどうやら火消しに回るようですね。前にも触れましたがオーランド・センチネル紙はドワイトのジャージやアパレル等を焼いたりせずに回収してチャリティーに回す事を呼び掛けたりと、ドワイト移籍に対して割と優しいスタンスです。

確かに、既にいくつかドワイトのジャージやポスター等を焼く動画なんてものもアップされてはいます。しかし、レブロン移籍時の騒動に比べれば今回は大人しいもんです。これはひとつにはレブロンとドワイトのスターとしての格の差もあるでしょうが、メディアでの扱いも違うなあと感じます。

レブロンはマイアミという決してビッグマーケットとは言い難い場所を、しかもニューヨークのような大都市を袖にして選びました。これがまずメディアには面白くなかったかも知れません。更に、当時も散々書きましたがレブロンのエージェント、レオン・ローズは本当に仕切りがダメでした。茶特番「The Decision」でレブロンの評判を落とした上、その後のバッシング中もレブロンのフォローどころか「人種差別だ(キリッ)」とやってしまって火に油を注ぎ、更にレブロンの火祭りを炎上させてしまった罪は重いとしか言いようがありません。ローズが今、レブロンのエージェントを解任されたのも当然の事ですね。

翻ってドワイトの場合、なにしろロサンゼルスです。以前にレブ論シリーズ「what if・・・シリーズ」でもシミュレートしましたが、大都市チームに移った時点で大手メディアはまず味方です。しかもレイカーズともなればドワイトの肩を持ってくれるOBがゴマンといます。メディア対策するまでも無く、最初からドワイトは保護されているのです。

ましてや彼のエージェントはあの「Loyalty」とヴァンガンディ騒動を乗り切ってドワイト移籍にこぎ着けた豪腕、ダン・フィーガンです。彼は決してドワイトに不用意な発言をさせないでしょう。実際、やや遅きに失したとはいえオーランド・センチネル紙に全面広告を打つなどの策が効いているのか、かつてのシャック、ペニー、T-MAC移籍時に比べれば今回はまだマシだなあという印象さえ私にはあります。実態はどうあれ、今回は形の上では円満移籍風味(あくまで「風味」ですが)の流れになってますしね。

私も正直、レブロンの移籍時みたいなドワイト論とかをやるモチヴェーションが今回は湧きません。これは明らかにフィーガンの罠・・・それは分かってます。分かってますが、今回はフィーガンに踊らされる事にしました。それには理由があります。

マジックというチームは皆さんご存知の通り、シャック、ペニー、ヒル、T-MAC、フランシス、ドワイトと短いチームの歴史に多くのスーパースターを抱えてきました。しかしながら、その全員がチームと苦い別れをしてしまった結果、ファンは移籍していったスター達にブーイングをくらわせるのが恒例と化しつつあったのです。上記の面々にしても実際、フランシス以外全員がオーランドのホームゲームで基本的にはブーイングを受けています。ドワイトも残念ながらそうなるでしょう。

しかし、私はもうそういうのはもう止めにして欲しいんです。確かに移籍は残念ですし、ブーイングのひとつも飛ばしたくなるでしょう。しかし、彼らは少なくとも一時はマジックの為に全力でプレーしてくれた選手じゃないですか。

私がそういう思いを強くしたのはいつまでもしつこくブーイングを受けていたペニーを見た時、そしてマジックからラプターズへ移籍した時のタコルーにブーイングが飛んだ時でした。あの時はスタン自ら、「タコルーがマジックに貢献してくれた事を考えれば、ブーイングなんておかしい」とタコルーを擁護していたものでした。私も全面的に同意します。

選手の移籍はいつだって悲しいものですし、ドワイトのあのエゴとエゴのシーソーゲームは確かにカッコ悪かったです。しかし、もう彼は移籍してしまいました。いつまでも過ぎた事を陰湿に言い続けるより、なぜこうなったかを改めて考え直し、今度こそスパーズやサンダーのような球団経営を心がければ、必ずや再浮上の時は訪れます。チームにはそこに集中して欲しいですし、ファンもドワイトという過去の幻想をいつまでも追い続けるよりもチームの新たな姿をフォローする方に集中するべきじゃないかと。マジック側にもドワイトが試合でやって来る際にはハイライト映像のひとつも流して、なるべくブーイングし難い雰囲気を作るのも手かも知れません。

ブーイングしようが泣き言言おうがドワイトは帰って来ません。将来帰って来る日が無いとは言いませんが、早くもエンタテイメントの世界からもお呼びがかかっているドワイトの姿を見る限り、まあどう見ても近々にマジックに復帰する事など有り得ません。普通に行けばこのままレイカーズで引退でしょう。去る者は追わず。ドワイトについて粘着質な批判をするのはやめましょうよ。

ドワイトの移籍について、オーランドの不手際を指摘するのは容易い事です。しかし、キャヴス、ナゲッツ、ラプターズ、ホーネッツ、ジャズ、サンズ、そしてマジックの全てがチーム運営の拙劣さ故のみによってスター選手に去られた訳では無いはずです。深く掘り下げるべきポイントは個々のチームの運営の巧拙のみならず、構造問題じゃないかなと思いますね。

そういう訳ですから、待てど暮らせど私は「ドワイト論」を書く事はありません。ビッグマーケットとスモールマーケットの関係性についての分析はそのうちやろうかなと思いますけどね〜( ̄ー ̄)

それではドワイトさん、またシーズン中にお会いしましょう。レイカーズでのプレーはそのうち見せてもらうとしますね。それではアデュー、もといアディオス!(←恒例のEDDIEさん風)



BOY'S LIFEBOY'S LIFE
アーティスト:村田和人
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