さて、先日私が提唱した夢のビッグ3、オデン、ミリチッチ&エディー・カリーのトリオ結成は早くも不可能になりそうです。いや、実現するなんて欠片も思ってませんでしたが(^_^;)

http://espn.go.com/boston/nba/story/_/id/8403176/boston-celtics-sign-darko-milicic

NBAよりはユーロからの引きが強かったミリチッチがセルティクスと契約で合意したのです。私はミリチッチはそれこそレアルマドリードあたりに移籍した方が良かったのではないかと思ってましたが、何気にセンター不足なセルティクスなら面白いですね。白人好きな場所柄でしょうし、スカラブリニ的な人気が出れば面白いですな。

で、私が気になったのはもうひとつのニュース。実はこのミリチッチ入団と時を同じくして、ドゥーリングの解雇が発表されたのです。ドゥーリングは単なる解雇ではなく、家族との時間を持つため、という説明がなされていました。即ち、ドゥーリングはこのまま引退するようなのです。ドゥーリング、実はまだ32才なんですよね。

ドゥーリングの代理人、Kenge Stevenson(ケンジ・スティーヴンソンで良いのでしょうか?)が声明を出しています。

"Keyon has decided that he has given the NBA twelve good years and that it's time to pursue other interests and spend more time with his family. He will never forget his time with the Boston Celtics."

・・・どう見ても引退の発表です。更にセルティクスからもエインジが声明を出してますね。

"We'll miss Keyon's spirit and energy, both on and off the court. The whole Celtics family wishes him well as he enters the next phase of his life."

「彼の人生の次のフェーズ」と言ってるあたり、いよいよ間違い無く引退ですねこれ(´・ω・`)

フロリダ州出身のドゥーリングは実は、マジックが2000年のドラフトで10位指名した選手です。あの2000年のドラフトではマジックは1巡目のロッタリー指名権をなんと3つも持っていました。狙いは1位指名権獲得、悪くしても3位内ぐらいは狙っていたと思われます。しかし、マジックのドラフトでの異常なクジ運の良さもこの時ばかりは引きが弱く、マジックが得た最上位の指名権は5位。後の2つは10位、13位に終わります。

指名権のセット販売トレードで指名権アップを狙うも果たせず、マジックは結局5位でマイク・ミラー、10位でドゥーリング、13位でコートニー・アレクサンダーを指名します。が、アレクサンダーはマジックに入団する事無くマヴスへトレード。そしてドゥーリングもまた、マゲッティ、デレク・ストロング、現金とセットでクリッパーズへとトレードされたのです。これはマジックがダンカンやグラント・ヒル、T-MACとの契約を狙ってキャップを空けるためのものでした。



かくて、ドゥーリングはクリッパーズにてドラフト同期のダリウス・マイルズ、クエンティン・リチャードソン、そして同じく若手のマゲッティ、ブランド、オドム、オロワカンディと共に凄まじく若いタレントが揃ったクリッパーズの一員となったのです。それはグリフィン加入以前のクリッパーズにとって、最も輝かしい時期でした。リーグ史上でも稀に見る若い才能が各ポジションに揃ったこのチームで、ドゥーリングもその一員としてプレーしたのです。シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)との、今のところ最後となるジャパンゲームでは先発出場を果たしております。



ヤングクリッパーズに4年在籍したドゥーリングはヒートへ移籍して1シーズンを過ごした後、'05-'06シーズンからマジックに加入。かつて自らをドラフトした球団にようやく入ったドゥーリングはネルソン、アロヨとPGでの出場時間をシェアしつつ、SGとしても攻守に結果を残しました。

マジックがファイナル進出を果たす事となる'08-'09シーズン前に再契約の交渉が纏まらなかったのが悔やまれるところですが、ドゥーリングもビジネスと分かって割り切っていたのを覚えています。その後ネッツ、バックスと渡り歩いた後に昨季はセルティクスでプレー。少ない出番ながら精神面でもチームを支える存在として重宝されていたようです。

基本的にはアスリート能力にものを言わせるコンボガードであり、PGとしてコートヴィジョンやパスセンスが秀でていた訳でも、SGとして爆発的な得点力があった訳でもありません。悪く言えば中途半端な存在ではありましたが、ベンチメンバーとして、また先発選手不在時の穴埋め先発として便利な存在だったと思います。

http://probasketballtalk.nbcsports.com/2012/09/20/keyon-dooling-retires-after-dozen-seasons-in-nba/

さて、記事を締める前にtkさんがtweetで教えて下さったドゥーリング引退報道記事をご紹介しておきましょう。チームメイトにも愛される存在だったドゥーリングが “what's driving you?”、「何があなたを駆り立てるのか?」という質問に対する回答を以下のようにしております。

“It's a serious question because I want to identify what is driving you, what is motivating you? It is your family? Is it the money? Is it the glitz? Is it the glamour? Identify those so you can become better.”

“So many different things [drive me], but the fear of failure is something that really motivates me. I do not want to fail. I do not want to lose. I have this thing, I can't go back. I can't go back. I've come too far. My family can't go back to where we were. And that's what's driving me, to have my family landscape changed for generations.”


家族やお金、華美や魅力(glamourってこの場合お姉ちゃんが寄ってくるとかそういう意味ですかね?)よりも「失敗の恐れ」、失敗したくない、負けたくないという気持こそが本当のモチヴェーションなんだ、というこの姿勢、素晴らしいじゃないですか。

http://www.basketball-reference.com/players/d/doolike01.html


決してオールスター級には届かない選手ではありましたし、個人タイトルもリングもありませんでしたが、12年の長きに渡ってリーグに留まれたのですから上々のキャリアではあったと思います。まだ若いですし、今回も一度はセルティクスと再契約するという話になっていたぐらいですから、再度ユニフォームを着る可能性は低くなさそうに思えますね。きっと日本でも彼の引退について大きく触れる媒体も多くはないだろうと思いつつ、今回は1エントリーを充ててみました。また現役復帰へと思い直してくれる日が来る事も若干期待しつつ、とりあえず今はお疲れ様、と言っておきましょう。



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アーティスト:杉山清貴
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