シクサーズ97-80ニックス
ウィザーズ86-73ブルズ
キャヴス99-98ラプターズ
ボブキャッツ102-101ウルヴス
ロケッツ119-106ネッツ
バックス109-102ウォリアーズ
スパーズ108-99サンズ
ナゲッツ121-93キングス
ジャズ114-110ペイサーズ(OT)
ブレーザーズ101-100クリッパーズ


☆本日の相撲から八百長の香りが・・・
・オールスター初選出でテンション上がった?ホリデー35得点5リバウンド6アシスト、シクサーズがニックスに圧勝
・こちらも初選出のアーヴィングが残り0.7秒の決勝3ポイント。アカン、NO.1PG決まってまう・・・!
・さらに初選出のハーデンも29得点7アシスト2スティール、これまた勝利
・ヘンダーソンまさかの逆転3ポイントでボブキャッツ劇勝
・エリス、ジェニングスと共に20得点で古巣にお礼参り
・ダンカンとポポヴィッチHC不在でもスパーズは平常運転です
・ペイサーズ、ユタでの激戦を惜しくもOTで落とす。ヘイワードのクラッチブロックが決定打に

ロサンゼルス・クリッパーズが快調な訳です。

確かにここんとこ調子落としてまして、今日もバトゥムにトリプルダブル決められてシーソーゲームを惜しくも落としてしまい4連敗になってしまったものの、それでも依然としてウエスト3位。レイカーズが沈んだままのパシフィックディヴィジョン制覇は確実な情勢になっております。私の世代のみならず、最近ファンになった方を除けば殆どのNBAファンにとってこれは極めて異常な事態なんです。何しろクリッパーズといえばレイカーズと正反対の歴史を辿って来たドアマット中のドアマットだったんですからね。

http://www.basketball-reference.com/teams/LAC/


論より証拠、データを見て下さい。クリッパーズは今季で43シーズン目を迎えますが、これまで42年のシーズンにおいて、

・優勝
・カンファレンス優勝
・ディヴィジョン優勝
・シーズン50勝
・プレーオフカンファレンスファイナル進出


このいずれをも達成した事がありません。チーム史上最も勝ち星が多いのが'74-'75シーズン、まだバッファロー・ブレーヴスと名乗っていた頃の話ですからね。因みに勝率でシーズンベストは昨季の.606であります。そして現在、クリッパーズはそれを更に上回る勝率7割ベースで勝ち進んでいるのです。このまま行けば上記の球団未達成記録のうち、ディヴィジョン優勝、シーズン50勝越えはかなり確実な情勢と言えるのです。チーム通算勝率が.370程度しかないこのチームにとって、それがいかに異常な事かお分かりでしょうか。勝率.150切ってるシーズンすらあったんだぞ!いつの間にこんな強くなったんだよ!プレーオフすら42年で8回しか出てなかったこのチームがここまで快進撃を繰り広げている事実、オールドファンほど感慨深いものがあるはずです。

この球団が今この位置にたどり着いたきっかけがブレイク・グリフィンのドラフト指名である事は言うまでもありません。が、決定打となったのはもちろんクリス・ポール移籍ですね。今にして思えば、あのレイカーズ行きトレードとその取り消しは運命の分かれ道だったなと言わざるを得ません。あのままポールがレイカーズに行き、ドワイトと組んでいたら・・・今もレイカーズはサンダーと覇を争っていたかも知れませんね。そしてクリッパーズはもう一押し伸び切れないチームとなり、グリフィン移籍の噂が飛び交っていたかも知れません。クリッパーズ関係者とそのファンはデヴィッド・スターンに足を向けて練れませんな。レイカーズファンの方々は・・・まあそのうちいいことあるさ、クラークの台頭とか(汗)。

そんなチーム史上初の快調クリッパーズに勝ち上がって欲しいとは正直思うんです。せっかくですからこの際プレーオフでもチーム史上初のカンファレンスファイナルには行って欲しいなーと思う訳ですよ、個人的にはね。でも、私としてはこのクリッパーズ、実は心配なんです。確かにこのチームは強いです。クリス・ポールとグリフィンのみならずそれ以外のメンバーも結構戦力が揃ってますしね。まともなセンターあり、爆発的な得点力を持つ6thマンあり、歴戦のヴェテランあり、多士済々と言って良いでしょう。つーかはっきり言って、クリッパーズ史上ベストのチームだと断言してほぼ間違いありません。

それでも私がこのチームに危うさを感じる理由は。まあ1つは誰でも分かると思いますがHCですw デルネグロさん、基本的にはクリス・ポールに全て委ねてるじゃないですか。ポールさん完全に藤真状態じゃないですか。それって、本当にプレーオフみたいな勝負の時に勝てるのか?と思うんですよ。ポールは素晴らしいPGですが、でもまだ若いんです。まあビラップスがAC状態でついてると考えればいいんですけどね。おお、つまりクリッパーズはポールHC、ビラップスAC状態か!ま、変にデルネグロHCが自己主張するより、案外これで良いのかも知れないとも確かに思うんですけどね。

でも、もっと私が心配なのは、なんだかこのチームにデジャヴ感があるからです。そう、私はこんなチームを以前にも見た事があります。オールスターPG、圧倒的なダンクでリーグを席巻するスーパーPFを中心とするチームを。



そう、今度復活すると噂のシアトル・スーパーソニックスです。ゲイリー・ペイトンとショーン・ケンプのコンビでアリウープを量産したソニックスはリーグのトップチームへと浮上します。まだりっキー・ピアースがチームのトップスコアラーだった'92-'93シーズンには早くもジョージ・カールHC体制で55勝を挙げパシフィックディヴィジョン2位に。そしてカンファレンスファイナルでサンズと3勝4敗の激戦を演じたのです。あ、言っときますけどこの時のパシフィックディヴィジョンは7チームありましたからね。そう、まだディヴィジョンが4つだった頃の話なんです。

その翌シーズン、'93-'94シーズンにはソニックスは更に飛躍。ケンプとペイトンの1-2体制を完全に確立し、チームは更に勝ち星を伸ばして一気に63勝!ディヴィジョン1位どころかカンファレンスでも1位となります。20代半ばで正にライジングスターとして脂が乗っていた時のケンプとペイトン、ケンドール・ギルに30過ぎたヴェテランのデトレフ・シュレンプサム・パーキンスorマイケル・ケイジを基本先発ラインアップとしたこのチームはなかなかバランスも取れていました。ベンチにはピアース、それにあのネイト・マクミランもいましたからね。

http://www.basketball-reference.com/teams/SEA/1994_games.html


この時のことをケンドール・ギルは正直に話していました。「シーズン60勝もすれば優勝出来ると思うさ」と。まあ正直、普通はそうですよね。で、実際ソニックスはプレーオフ1stラウンドでナゲッツを圧倒、2連勝で一気に王手をかけます。えーっとですね、当時は1stラウンドは5戦シリーズで3勝勝ち抜けだったんですよ。



そこから、プレーオフの歴史が作られました。ムトンボ率いるナゲッツはデンヴァーに戻って立て直し、2連勝でタイに戻すと激戦となった第5戦を見事に取ってソニックスを下してしまったのです。NBAの歴史上初となる、第1シードのチームを1stラウンドで倒してのアップセット劇でした。

今のクリッパーズを見ていると、あの時ナゲッツにまさかの敗退をしてしまったソニックスに物凄い近いイメージを持ってしまうんですよね、私。レギュラーシーズンは大丈夫だと思うんですが、プレーオフの場ではこういう若い選手を主軸にしたチームは往々にして脆かったりします。昨季のサンダー(おお、ソニックスを継承するチームじゃないですか)みたいな例もあるっちゃありますが、結果はファイナルでヒートに敗れた訳ですからね。

もっとも、そんなソニックスもその後その1stラウンド敗退のダメージを乗り越えて最終的には'96年、ジョーダン時代のブルズとファイナルで激戦を繰り広げる事となりました。優勝こそ逃したものの、あのジョーダン王朝期のブルズに勝つ事は至難の技であった事を思えば素晴らしい成果だったと言えるでしょう。

クリッパーズも今季いきなり優勝を狙えるかと言われると厳しいとは思うんです。しかし、ポールとグリフィンというチームの主軸さえしっかりしていればいずれはチャンスが訪れます。その時こそ、今の今まで1度も優勝した事がないクリッパーズが初めての王座を勝ち取れる日となるはずです。ローマは1日にしてならず、クリッパーズ黄金時代の到来と長期政権化に期待しましょう!





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アーティスト:レイジー
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