・現地3/15

レイカーズ99-93ペイサーズ
ラプターズ92-78ボブキャッツ
ウィザーズ96-87ホーネッツ
ホークス107-94サンズ
ロケッツ108-100ウルヴス
サンダー117-107マジック
ヒート107-94バックス
マヴス96-86キャヴス
ナゲッツ87-80グリズリーズ
ブルズ113-95ウォリアーズ


☆この日のアメリカWBC2次ラウンド敗退ェ・・・
・まさかのコービー強行出場に奮起、レイカーズ難敵ペイサーズを下す
・ヒート21連勝。ヒート21連勝
・ハーデン37得点7リバウンド8アシスト、ロケッツ勝つ
・マヴスもアーヴィングのいないキャヴスに勝利
・ナゲッツ、グリズリーズまでも下して11連勝
・ブルズ、ようやく不振脱出となる快勝。ウォリアーズはプレーオフ的に痛い敗戦

・現地3/16

ウィザーズ127-105サンズ
シクサーズ98-91ペイサーズ
セルティクス105-88ボブキャッツ
スパーズ119-113キャヴス
ジャズ90-84グリズリーズ
ブレーザーズ112-101ピストンズ


☆本日の梅綺麗っすわ
・ハウズ18得点16リバウンド8アシスト7ブロック!シクサーズの前にペイサーズ痛い連敗
・セルティクス、流石に今度はボブキャッツに楽勝
・そんなセルティクス「べっ、別にヒートの連勝なんか全然気にならないんだからね!」とツンデレ振りを発揮
・ダンカン30得点12リバウンド5ブロック、パーカー不在のまま連勝
・ジャズとブレーザーズが共に勝ち、プレーオフの可能性を繋ぐ
・ニックス、ケニオン・マーティンとシーズン終了まで契約

マジックという球団にとって、本来兄貴分となる球団はシクサーズです。マジックという球団を創立した際の首脳陣が元シクサーズの方々なんですよね。

しかし、今やマジック創設期のメンバーもディヴォスオーナー一家を除けば変わりました。そしてDwightmareを経たマジックが新たに招聘した若き俊英GMこそがロブ・ヘニガン。スパーズで、そしてサンダーで鮮やかな手腕を発揮し続けるプレスティGMの下で貢献してきたこのリーグ最若手GMはドワイト引き留めこそ成らなかったものの、フロントの人事を全面的に刷新。スカウト陣もほぼ総入れ替えしてしまいました。

そして、これまでのところドワイト放出後の動きはほぼ満点の出来です。ドワイトの代わりに取れる可能性があったバイナムも、そのバイナムと交換で取れたイグオダラも取らずに仕入れた2年目センター、ヴーセヴィッチと新人スウィングマン、ハークレスの活躍は皆様良くご存知の通りです。イグオダラの代わりに獲得したアフラロも良い感じですね。また、マジックが自前の指名権で獲得した新人、ニコルソンとオクィンも使える見込みが立っています。そして先のレディック放出トレードで得た2年目選手トバイアス・ハリスは早くも活躍しています。気が付けばマジックは才能ある若手が集まる将来有望な球団へと華麗なリニューアルを遂げた訳です。

http://www.orlandosentinel.com/sports/orlando-magic/os-rob-hennigan-sam-presti-magic-thunder-0315-20130314,0,1675527,full.story

そんな鬼才ヘニガンGMと、サンダーのプレスティGMは実はボストンのエマーソン大学OB同士です。と言っても学年は全く違いまして、ヘニガンの入学とプレスティの卒業がほぼ同タイミングだったりします。当時バスケ部のコーチだったハンク・スミスが2人を引き合わせたんですね。

そしてスパーズのアシスタントGMになったプレスティはヘニガンを卒業後インターンシップでスパーズに誘います。ヘニガン初のスカウト仕事はプレスティに依頼された短大及びNAIAトーナメントでした。ヘニガンは本人曰くファイナル第7戦をスカウティングするような気持ちだったそうです。実際にはプレスティは読む気はないだろうと思いながらヘニガンが書いたスカウティングレポートを、しかし実際にプレスティは目を通して批評したのです。かくてインターンシップ期間終了後もヘニガンはスパーズに残り、時にプレスティと共にスカウティングに勤しみました。

2007年、プレスティはシアトル・スーパーソニックスへGMとして迎えられます。1年後、そのプレスティに誘われたヘニガンもまたシアトルから移転・改名したオクラホマシティ・サンダーでプレスティの下で働く事となったのです。その間のサンダーの躍進は皆さんの良くご存知の通りですね。2010年にはヘニガンはその功績を評価されてアシスタントGMへと昇進します。

そして昨年5〜6月頃、夫婦でレストランにいたヘニガンに、プレスティGMから電話が来ます。それはマジックのアレックス・マーティンスCEOから、マジックの次代GMとしてヘニガンへの面接を求めて来たという内容だったのです。そしてプレスティは7年共に働いて来た年下の友人の為に、面接へ向けてヘニガンが考えを纏める手伝いさえしたのです。かくてヘニガンはマジックのGMとなったのであります。

今やライヴァルGM同士となった今でもなお2人の友情は変わらず、電話やメールで語り合う内容は仕事の事よりも最早人生一般についてなんだそうで、いやはや美しい先輩後輩関係ですね。そんなヘニガンがプレスティから学んだ事とは、

"I think the most important thing I learned from Sam is to always put the best interests of the organization above everything else. It takes great discipline, conviction and patience to do that, but Sam has showcased an ability to do that as well as anyone."

何より組織の最高の利益を、ですか。うむ、私も会社で心するとしましょうかね。で、将来日経ビジネスとかでインタヴューされたら「私が仕事で成功したきっかけはNBAのGMの言葉です」って言うんだ・・・(←死亡フラグ)。

さて、そんなヘニガンGMとプレスティGMのチームが対戦したんです。と言ってもヘニガンGMのマジックは再建1年目、一方プレスティGMのサンダーは言わずと知れたタイトルコンテンダー。正直、こちらが胸を借りる側なのは誰の目にも明らかでした。正直言えば、私もフツーにフルボッコで負けると信じていたのです。彼我のチーム状況の差を考えれば当たり前の事であり、何も恥ずべき話ではありません。せいぜい途中までいい試合してくれれば万々歳、それぐらいの認識でいました。

http://scores.espn.go.com/nba/recap?gameId=400278694

マジックの先発は引き続きネルソン、アフラロ、ハークレス、ハリス、ヴーセヴィッチ。サンダーはウエストブルック、セフォローシャ、デュラント、イバカ、パーキンス。親友が作り上げたチーム同士の対決は予想通り1Qからサンダーが39得点の猛攻を繰り出して主導権を握ります。2Qはマジックも30点を稼ぐものの、サンダーは更に上を行く34得点。前半だけで73得点はサンダー今季ハイだそうで、今季こういう記録喰らうのはマジックとサンズの得意技ですよね、すべすべ卿さん(涙)。

56-73、しかもアウェー。なかなか敗色濃厚な試合の風向きが変わり出したのは3Qからでした。残り7:05時点で22点ものビハインドを背負ったマジックでしたが、ネルソンが直後に返したレイアップを口火として、マジックは10-1のランをまず決めてかなり絶望的だった点差を一気に詰めます。更にマジックは11-1のランをQ終盤に更に重ね、84-95と普通に逆転さえ有り得る線まで追い付いて4Qへ入ったのです。

そして4Q、いよいよマジックは肉薄します。10点ビハインドからネルソンのジャンパーが決まった後はしばらく両者攻めあぐねましたが、遂にハークレスが自ら外したレイアップを押し込むと、次はデュラントからスティールしてアフラロのレイアップへ繋げます。残り6:20で99-103、オクラホマの観客も呑気にしていられなくなりました。

イバカがハリスから得たFTを1本決めると、お次はネルソンのレイアップをブロック。そしてデュラントに1本返されます。ここはネルソンが3を返して再び4点差に戻したものの、更にこれに応じたのがデュラントの3ポイントプレーとなるジャンパーでありました。笛を吹かれたハリスがお返しとばかりに1本返すものの、サンダーはもう1人のリーディングスコアー、ウエストブルックが3を決めます。

そしてマジックの抵抗もここまででした。アフラロは外したシュートのオフェンスリバウンドを自ら取りますがパーキンスのブロックに合い、ハリスはイバカから折角スティールをもぎ取るも、足が外に出てしまうTO、そしてその次はシュートミス。時間と共にマジックの勝機もまた去ったのです。しかし、試合前の予想からすればマジックは大善戦だったと言って良いでしょう。

http://www.nba.com/games/20130315/ORLOKC/gameinfo.html#nbaGIboxscore

26得点4リバウンド7アシストのネルソン、21得点14リバウンドのヴーセヴィッチがやはり際立ちますね。3ポイント6本全て外してなお20得点したアフラロ、FT10本全て成功させて19得点6リバウンド3スティールのハリスも良くやりました。5ファウルで12得点6スティールしたハークレスも頑張りましたね。なお、基本的にハークレス以外先発全員40分超えの出場だったため、ベンチは大人しかったです。

サンダーはデュラント26得点9リバウンドにウエストブルック23得点6リバウンド6アシスト、そしてイバカ20得点6リバウンド3ブロックと色々いつも通りですかね。ケヴィン・マーティンにもベンチからキッチリ15得点されてますし。ただ、デュラントから6TOをもぎ取った事は素直に喜んでおきたいです。

先のレイカーズ戦といい、若いマジックの面々には得るものが多い試合が続いているのは良い感じですね。この調子で引き続きマジックには惜しい試合をお願いしたいです。そしていつか、共に青をチームカラーとした親友GMのチーム同士のファイナルが見られますように。





Best of Michael Franks: A Backward Glance (Reis)Best of Michael Franks: A Backward Glance (Reis)
アーティスト:Michael Franks
Rhino Flashback(2009-07-28)
販売元:Amazon.co.jp