ボブキャッツ95-87キングス
ブレーザーズ119-116キャヴス
レイカーズ96-92グリズリーズ
サンダー105-93ナゲッツ
ウォリアーズ104-93ペリカンズ




リラードさんは化け物やでえ・・・。

折角キングス移籍で成績急上昇していたというのに、今日はルディ・ゲイさんが右膝を痛めて試合半ばで退場したそうですね。明日試合に出られる可能性はあるっぽいので大事に至らなければ良いのですが。

さーて、今日はMLBのポスティング制度合意について、実は問題は日米というよりMLB内の格差にあるんよ、ってエントリーを構想していたんですが、Yahoo見てたら私の構想より完成度の高い記事を書かれた方がいらしたので、そちらを紹介して終了としましょう。




http://bylines.news.yahoo.co.jp/suzukitomoya/20131218-00030514/

さて、そんな訳で今日は予定を変更しまして、同じく世間を騒がしたニュースを取り上げるとしましょうか。ええ、バスケットボールについてのニュースですね。バスケットボール(の漫画)について、ですがw

http://www.huffingtonpost.jp/hotaka-sugimoto/post_6446_b_4450639.html


当ブログでも一度取り上げましたが、今や週刊少年ジャンプの看板連載のひとつとなりました「黒子のバスケ」のイヴェント(同人含む)、関連商品の販売などに対する脅迫が続いていた件について、遂に犯人が逮捕されました。一時はTSUTAYAまでもが単行本の店頭在庫を下げるなんて事態にまで至ってしまった一連の騒動、便乗犯による犯行も混じっているかと思いきや、どうやら犯人の彼が大阪から日本中にわざわざ足を運び、最新の注意を払って指紋がつかないようにして色んなところから脅迫状を郵送していたんだそうで、その情熱をなぜ他の事に注ぎ込めなかったのかと誰しも言いたくなります。お、作者さんからも安堵のコメントが出たんですね

犯行動機については私は脅迫状の中身から「スラムダンク」のパクリを「黒子」がやったとか、「黒子」が盛り上がって「スラムダンク」が過去の存在になるのが許せなかった的な話かと考えていたんですが、どうやら単なるやっかみが主だったようにも見受けられます。まあこれから警察の取り調べが始まるので、その中で新たな事実が語られる事でしょうが・・・。やっぱりバスケ漫画が理由じゃないか的な記事も拝見しましたが、これもよく読むと北芝健さんの憶測でしかありませんからね。

なお、逮捕=有罪ではなく、これから裁判となり、有罪判決を受けて始めて彼は有罪となるのが正しい手続きですので現時点で彼を犯人と断じるのは本当は問題がありますが、今回の場合捕まった際に「負けました、すいません」と彼自身が認めているので、素直に犯人であると認識して差し支えなさそうです。え、メンド臭い事言うなって?いえいえ、こういう事を日本の報道はキッチリしないから冤罪報道とかやらかすんですよ。

ところで、「黒子のバスケ」ってパクリじゃね?みたいな話については以前、今回の事件が最初に世に出た頃にも書きました。いやー、もう1年以上前の話になるんですねえ。あの時は「スラムダンク」とNBAトレース話、あと「ちはやふる」あたりについて言及したのですが、そこで私は「あれがパクリだ等という話を厳格に言っていたら、およそクリエイターなんて成り立たない」という話をしました。

これってどれくらいちゃんと認知されているのかなといつも思うんですよ。私も昔よくやってたので良く分かりますが、特に音楽やマンガ、ドラマや映画みたいなエンタメ関連で「○○は××のパクリ!」って指摘するのって本当によくある話です。

確かにそういうファクターはあるんです。例えば女の子1人にイケメンが群がるドラマが受けるとなったら同じような作品が次々ドラマ化されますし、音楽の世界でも1人Misiaみたいなのが売れたらそれのフォロワーというよりそっくりさんみたいな横文字名前の「ディーヴァ」と称するアーティストが次々出て来る訳です。大ヒットマンガが出れば、なんだか同人誌でもないのにおんなじような絵柄ないしストーリーのマンガが登場するのもまた事実だったりします。

ま、その殆どは数年を待たずして淘汰されるのも現実ではあるのですが、短いタームでも商売になるのは事実。なにもこれは日本だけの話でもなく、例えば日本でも根強い人気を誇るアヴリル・ラヴィーンがデビューいきなり大ブレイクした時なんか、もうまんま同じような白人女性若手シンガーが複数出て来ましたからね。ええ、アヴリル以外消えましたが。

http://www.saikyo-jump.com/archives/34686751.html


「黒子」も厳密に言えば、先行するバスケマンガに似ていなかった訳じゃありません。例えばちょっと検索するだけでもこんな比較ブログなんかがすぐにヒットします。比較まとめサイトとかWikiとか、最近はすぐに作れてしまいますからね。

画像1


あまり指摘されていない気がしますが、この女子高生監督ってアイデアも厳密に言えば「あひるの空」の七尾奈緒という先達がいるっちゃあいます。まあ今はなんだか違う監督がいるみたいですが。ぼ、ボクは女子高生監督の方がいいです><

でもですね、正直私はそれらを「パクリ」だ、と声高に主張する気にはなれないのです。確かに世の中には看過し難いほど元の作品をパクったというより盗用したといってもいいような作品も存在します。音楽であればそれは時に裁判問題になって、結局共同作曲でしたテヘペロみたいな解決策があるようですね。こっそり作曲のクレジットが変わっている作品ってのは、まあそういう事です。

学生時代に国語や音楽の授業で作文やら作曲やらの課題で、パクリをやらかした覚えのあるヒトはいませんか。私は高校の時に、音楽の授業でそれを指摘されて涙目で音楽室から出ていった友人がいました。一方私は星新一のショートショートまんまな作文を授業中に読み上げられましたが、特に何もお咎め無いどころか褒められてしまいました。彼と私の差はバレたか否かの差でしかありません。でも、考えたらそんなもん学生が誰でもオリジナルの要素だけで何でも作れる訳がありませんやね。

俳句の高校生大会みたいなので入選した作品が実はパクリだったとか、先日もどこぞの芸大の学生が出した昆虫の交尾イラスト集が実はウェブサイトの写真を模写しただけだったとかありましたが、まあ学生なら尚更やらかすよなとは思います。いや、肯定はしませんよ。それぞれ相応の処罰があってしかるべきだと思います。私も若き日の過ちを反省してますねん。

ただ、パクリパクリ言う前に気をつけないといけないのは、まず「引用」「サンプリング」「パロディ」はパクリと明確に区別しないといかんよ、って話。引用は学術的に正当な行為ですし、サンプリングはそもそも楽器を弾けないないし楽器が無い人間が音楽を作り出すために出来上がった手法です。パロディという手法も非常に古典的ですよね。これらをパクリと一括りにするのは本質を見誤ります。

で、それらを仕分けた上で更に言いましょう。パクリを厳格に言い過ぎてはいけませんよ、と。俳句そのままはパクリというより盗作ですし、昆虫交尾本の件も出版差し止めが正解だと思います。しかし、「黒子」のレヴェルをパクリと言うのは私はやり過ぎだと感じます。これは「バスケ漫画やし大目に見てくれや」的なポジショントークではありません。「君達も大人になれば分かるよハハハ」みたいな話でも無いんです。悪質なパクリを「オマージュです(キリッ)」で誤魔化すのを肯定出来る程、私はまだ大人ではありませんからね。まあ本当に意識的にやってるケースがあるのも事実ですが。

およそ何かを創造する時、それが何のジャンルであれ全く先人の影響無しで作品を作り上げるなんて行為は普通まず不可能です。それが出来たら、それはもう天才の仕事ですね。たとえばキューブリック監督はアーサー・C・クラークの名作SF小説「2001年宇宙の旅」を映画化するに当たり、いかに宇宙人を今までに存在しない姿にするかを考えてみたものの結局不可能となり、結局あのような描写に落ち着きました。え、まだ見てない?DVD安いから見てのお楽しみですよ。まあ他にも映画に出て来る未知なるクリーチャー的なものは大抵、実は地球上に存在する生き物がモチーフだったりしますよね。いや、「アバター」はクリス・ボッシュがモデルだとか言ってませんから!

パクリパクリと気軽に我々も言いがちなんですが、厳格になんでもパクリだと言い出すと、実は世にある作品の殆どはそうだったりします。音楽なんてあのフレーズが何々に似てるなんて言い出したら、偶然のも含めればいくらでも指摘出来ますね。いや、ミュージシャンが割とライトに「◯◯のフレーズパクるかー」とか言ってるのも知ってて書いてますが。

パクリを声高に言い過ぎると、実は創作する側の萎縮を招きます。それは創作の世界において、決してためになる事ではありません。それに、そもそも創作の第一歩は模倣から始まるのです。最初は椎名林檎のエピゴーネンと言われた矢井田瞳だって、後から才能を開花させて全く違う道へと進んでヒットを飛ばしてみせました。ビートルズだって最初は先達ロッカー達の影響が顕著なアイドルロックンロールバンドだったところから真の才能を発揮してああなった訳ですからね。

あと、「編集する才能」というものは確かにあります。たとえば嘉門達夫というコミックシンガーの「替え歌メドレー」をはじめとする楽曲の殆どのネタは、彼が持っていたラジオ番組での投稿で集まったネタだったりします。今なら間違いなく「ハガキ出した人間に金払え」と言われそうですね。しかし、よくよく考えてみると、ハガキ職人には自力でそのネタを使ってお金を稼ぐ方法は採用された時の謝礼ぐらいしかありません。一方嘉門達夫はネタを選び、編集して仕上げて初めてこれを作品として完成させた訳です。私は彼がこの努力の末に得た成果を肯定したいと思います。

小沢健二の楽曲も大ヒットした当時は、糾弾目的ではありませんが元ネタ本が作成されました。あれなんかを見るとパクリ許せん!というより、よくこんなに色々聞いてるなと感心させられます。「新世紀エヴァンゲリオン」だって細かく探せば、それはもう様々な引用が施されている訳ですが、それらを組み合わせ、全く新しいものを作り上げたからこそ未だにリメイク映画が大ヒットし続けるんですよね。

盗作は確かにいけません。しかし、パクリという言葉を乱発して何でもかんでも敵視するようなやり方もまた、創作という行為に対する理解が欠けているんじゃないかと私は思いますよ。その正義感は分かりますが、ちょっとまあ落ち着いて考えて欲しいなと思う次第です。

え、私がアップしたデリック・ローズ動画が丸パクリでYouTubeにアップされている?許さん、絶対に許さんぞおおお!(←説得力皆無)






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