2010年の夏、現地7/8。「The decison」でレブロンの移籍先発表に沸いたあの狂乱の時から早いものでもう4年です。その間、MIAを選んだレブロンの選択はどうやら間違っていなかったようで、MIAはこの4年間全てファイナル進出を果たし、そのうち'12・'13と2連覇を達成。DALとSASにやられていなければ4連覇もあった訳です。もっとも今年、'14に関しては正直モチヴェーションを保つのが難しかったとボッシュも認めていたりしてまして、いやはや連覇を続けるのは難しいなという話です。

http://espn.go.com/nba/truehoop/miamiheat/story/_/id/11127329/lebron-james-opt-contract-miami-heat

そんな中、ドラフト直前というわけでそろそろ話題もそちらに集中したかったこのタイミングでレブロンがまたも世間を驚かせる発表を行いました。レブロンは5年契約の残り1年、アーリーターミネーション(以下ETO)を行使して完全FAになることをMIAに伝えた、と報じられたのです。今回は珍しくYahooのワジロフスキー記者ではなく、ESPNが第一報を打ちました。

日本では特にW杯の第3戦前夜ということもあって不意打ち感が強まったこのニュース、案の定レブロンに対する反発っぽい反応が当初目立ちました。そこで私はこのニュースが流れたタイミングを見計らって、かねてから準備していた下記のTweetを投下したのです。





http://espn.go.com/nba/story/_/id/11124946/tim-duncan-exercises-103-million-contract-option-san-antonio-spurs-2014-15-season


そう、ダンカンはプレーヤーズオプションを行使して来季もSASで、年俸1030万ドルでプレーします。当初は更にディスカウントするという話もありましたけどね。ダンカンはあれだけサラリー減額を賞賛されるのに、なんでレブロンはこんなバッシングしかないねんとは最近ずっと思っていた事でした。サラリーを浮かしてチームがFAとの契約をし易いようにするなんてのはマイケル・ジョーダンだってブルズ時代からやってきた事でして、それ自体は別にチームから強制でもされていない限りは選手の自由ですからね。何ら責められる筋合いはありません。少なくとも給料減という対価を選手は支払っているのですよ。

さて、それはさておき、こうなるとレブロンは一体どこのチームを目指しているのか、という話になる訳です。そりゃもう全チームのファンがレブロン移籍を夢見ますよ。勿論、明らかにここには来ないよな・・・ってチームはあります。ORLもその1つと申し上げて良いでしょう。

じゃあ、どこなら可能性あるんでしょうか。NYKやBKNといった前回レブロンハントに挑んだチームにはもうサラリーキャップの空きがありません。また、LACについてはブレイク・グリフィンとトレードするなんてガセネタが流れましたが、真剣に考える価値も無いのでスルーで良いでしょう。そもそもオーナー問題がクリアにならない限りはLACという選択肢は有り得ません。

私が見るところ、恐らく現実的な選択肢はこんなとこでしょう。

MIA
CHI
CLE
LAL


現実的なと書いた瞬間に何ですが、正直MIA再契約で99%確定だろうなと思ってます。だって4年連続ファイナル進出して2回優勝してるんですよ?わざわざリスクを犯してチームをバラすとしたら、せいぜい事前にスリーキングス体制の期間を決めていたなんて話があった場合ぐらいでしょう。

LALと一応書きましたが、レブロンに限らず今オフの主役達はあまり西に行きたがらないと思います。まだSASの牙城は堅く、しかもカワイ・レナードみたいな若い力も加わってまだまだやれそうな気配。他にも強豪ひしめき、プレーオフ進出すら気が抜けない西よりも、主力を多少休ませてもMIAがファイナルまで行ける東の方が明らかに有利ですからね。

CHIはカーメロ誘致に動いていたのと全く同じアプローチでレブロンに再アタックする事が可能です。ジョーダンがプレーしていたチームに来ないか、という誘い文句はそれなりのアピールポイントではありますね。後はデリック・ローズがどこまで回復しているかですが・・・。また、トレード補強で噂のケヴィン・ラヴでも連れて来られたら多少チャンスは上がるかも知れません。

CLEは1位指名にウィギンスかジャバリかで悩んでいる時点でレブロン呼び戻しは諦めているような気がしますね。彼らとレブロンを組ませるのもアリですけど。ま、MIAで無ければレブロンが移籍を考える第1の選択肢ではあると思います。レブロンにとっても「The decision」の汚名を返上出来る選択なのは確かですから。

が、私が現状一番あると見ているのは、単にMIAと再契約するだけではなく、より大胆なアプローチです。即ち、

カーメロMIA招聘


これですよこれ。即ち、レブロン、ウェイド、ボッシュにカーメロを加えた4頭体制確立であります。

そんなわきゃないだろうと思う皆さん、あなた達はもう2010年の夏を忘れてしまったのですか。あの時だってまさか、あの3人が同じチームに集まろうと前々から考えていたなんて思いもしなかったはずです。私も流石にそれは想像だにしませんでした。

あの時、示し合わせて短い契約延長をしていたレブロン、ウェイド、ボッシュと違ってナゲッツと最長の契約延長をしていたカーメロだけが置いてきぼりになりました。悔しいカーメロはクリス・ポール、アマレ・スタッダマイヤーとのビッグ3体制構想なんてのをぶち上げたりもしましたが実現はせず、NYKへ無理矢理トレード移籍を果たすも自身のトレードの交換材料によりNYKは戦力ダウン。カンファレンスファイナルすら遠いどころか、今季はとうとうプレーオフさえ逃してしまいました。

一方カーメロの親友レブロンも3連覇を賭けたSASとの再戦で、完膚無きまでにやられてしまいました。敗戦後レブロンはSASのチームを賞賛していましたが、長年築き上げてきたあのようなケミストリーをMIAが今から模倣するには限界があります。MIAはMIAのやり方で行くしか無いんですよ。

SASをもう一度倒すために補強しようにも、MIAはスリーキングス体制では既にキャップが埋まっています。各種例外枠や最低保障額で呼べる戦力には限界がありますし、ドラフトだって下位指名権しか望めない以上、SAS級の神ドラフトでもやらない限り多くを求められません。

となると、ここからSASとのギャップを埋める為にはラジカルに動くしか無いんですよ。勝ちに飢えたカーメロはこの際、MIAに呼ぶにはうってつけの存在なんです。

レブロンは既にウェイドやボッシュと話し合い、またカーメロとも話し合いを持ったと伝えられています。後は4人が平等にサラリー減を呑めば、晴れて夢の'03カルテット完成です。ここまで揃ったならいっそミリチッチも呼び戻して、1〜5位指名先発陣を形成して欲しいですねw

これが実現するかどうかは、ウェイドとボッシュがレブロンに続いてETOを行使するか否かが重要です。無論ETO→今と大差無い金額で契約延長するだけかも知れませんが、カルテット体制確立の可能性も上がる事は忘れないで下さい。

私はもう現時点で、MIAカルテット体制あるで!と高らかに宣言しておきましょう。え、外れたら?そりゃあんたテヘペロですわ果たしてカーメロまでMIAに大集合して同窓会みたいなチームになってしまうのか否か、まずはウェイドとボッシュのETO続報を待ちましょう。



ビギンビギン
アーティスト:ミレニウム
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