http://www.si.com/nba/2014/07/11/lebron-james-cleveland-cavaliers

lebron-james-cleveland-cavaliers


Where amazing happens.

いやまあ、凄い事になったもんです。前回エントリーをようやく出した翌日にレブロンから公式発表ですからね。しかも、スポーツ・イラストレイテッド誌のウェブサイト完全独占、レブロン自身の言葉を公開です。

前回、4年前の『The decision』というTV番組による発表で結構なイメージダウンを蒙ったレブロン、そしてエージェントは今回かなり慎重に考えてこの形での発表を選んだ事は明らかです。レブロンサイドの腹は恐らくはオフシーズンに入ってからのエージェントとのミーティングで既に固まっており、今日の日を迎えるまでの下準備に時間がかかったと見るのが妥当でしょう。

http://www.forbes.com/sites/markheisler/2014/07/11/shocker-lebron-james-takes-his-talents-back-to-cleveland/

おかしいのは今回、レブロンがESPNを避けたという話。レブロンサイドはどうも『The decision』の時のESPNのやり方に不満があったそうですね。そう言えばESPNはその後もレブロンがレイカーズに行くんじゃないかなんて東スポ級の飛ばし記事をソース無しでかましてましたし、まあなんと申しますか、「ざまあ」と言う他ありませんねw

http://bfij.net/2014/07/12/lebron-james-returns-to-cavs/

今回のレブロンの声明についてはBulls Fan in Japanさんが完訳を早々にアップして下さいました。いやーこれは有難い!まさか「ジェバンニが一晩でやってくれました」状態をガチでやって下さる方がいるとは本当に助かります。

http://hikkisicks.blogspot.jp/2014/07/im-coming-back-to-cleveland.html

Hikki Sicksさんも同じく完訳を掲載されてますんで、こちらも是非ご覧下さいませ。

2014-07-12-13-07-29


さて、これを読んで皆さんの感想は如何でしょうか。レブロン流石の故郷愛!素敵やん?と素直に思ってしまったあなたはちょっといいヒト過ぎるかも知れません。このテキストを全てレブロン1人が仕上げた訳はなくて、当然再三文面や表現を詰めてきたはずですよね。あまりここに書かれている事をそのまま額面通り受け取るのはちょっと考えた方が良いかも知れません。

ただ、レブロンが本当はどう考えているかとか、レブロンサイドの思惑がどうかって話はとりあえずいいんです。私が指摘したいのはレブロンが今回選択したキャヴス復帰が、過去に例を見ないケースだという事です。

昨オフ、ドワイト・ハワードがやってのけた「リーグのトップセンターが全盛期にレイカーズに移籍しながら1年でレイカーズを離れる」という選択もNBA史上初と言っていい驚きの選択でした。しかし、今回レブロンがやってのけた「リーグトップスターが一度離れたチームに4年で復帰する」も恐らくは史上初めての快挙です。現代に生きる我々はNBA史上極めて稀な選択を、2年連続で見てしまったんですよ。

レブロンが4年前にヒート行きを選んだ時、マイケル・ジョーダンはレブロンの選択が理解出来ない、自分達はマジック・ジョンソンやラリー・バードとチームを組むなんて考えもしなかった、といった趣旨の事を言っていました。それで言うなら今回こそおっさん達には理解出来ない選択でしょうね。

チャールズ・バークリーなんか正にそうでしたが、普通スター選手が移籍する時は現在籍チームが行き詰まり、このままでは勝てないからこそ。しかし、ヒートはレブロン加入から4年全てファイナル進出、しかも2連覇。確かに先日のスパーズとのファイナルではまさかの1勝4敗で終わりましたが、少なくとも東では彼らを止められるチームなど無かったはずでした。

レブロンがヒートを去るとしたら、レブロン達があまりに勝ち過ぎで4連覇ぐらいしたか、そもそもスリーキングス体制が最初から期間限定という話だった時ぐらいだろうと思っていました。4回ファイナル2回優勝でもある意味満足感は得られたのかも知れませんが、それにしてもファイナル進出を果たしていたチームをそのオフに解体するなんて'98年、シカゴ・ブルズによる「ラストダンス」以来の事です。そしてあの時のマイケル・ジョーダンは2度目の引退をしたからこそのチーム解体だった訳で、まだまだこれからバリバリやれるオールスターを3人抱えたチームが解体したのは異例中の異例の事で・・・。

いや、もう1つ例がありました。シャックとコービーのデュオによるレイカーズ黄金期を終わらせた2004年、ゲイリー・ペイトン、カール・マローンを迎えたビッグ4体制でファイナルまで進出しながら、ピストンズの前に今回のヒートと同じく1勝4敗で敗れ去った後、シャックはレイカーズを去りました。それまでレイカーズは3連覇、そしてカンファレンスセミファイナル敗退(対スパーズ)と推移していたのに、です。しかし、これはシャックとコービーの不仲によるコンビ解散故のチーム解体であります。

レブロンは引退間近でも無ければ、チームメイト達と不仲だった訳でもありません。故障欠場が増えてきたウェイドへの不満があったとも報じられていますが、ウェイド自身はレブロンの今回の発表直前にレブロンのバスケットボールキャンプに同行し、同じ飛行機で帰っています。ですのでどちらの例も当てはまらないんですよ。凄く珍しいものを我々は目撃したんだと言って良いと思います。

ま、前回もチラッと書きましたが実は全てレブロンとキャヴスの密約だったんじゃないの?とも思わなくはありません。レブロンがマイアミの地でリーグの頂点に立ち続ける一方でキャヴスは1位指名権3つを含むドラフト補強による再建を進めてきました。レブロン以外のチーム基礎力は、レブロンが去る前より明らかに上がっていますからね。

まあ密約は流石に無いにせよ、レブロンがキャヴス復帰を一応選択肢に含めていたのは確かでしょうね。私ももしもレブロンがヒートを去る事があるとすればキャヴスと信じていましたが、正直本当にそれが起きてビックリですよ。おかしいなあ、ヒートにカーメロも呼んで四天王体制だろと思っていたのに(^_^;)

ともあれ、レブロンがせき止めていたFA戦線は一気にスパークし始めました。ヒートは一気に再建かと思いきやボッシュと5年マックス契約をかわし、ウェイド、更にはルオル・デンまでも呼び込もうとしてタイトルコンテンダーとして引き続きやっていく構えです。同じくレブロンの様子見だったカーメロ・アンソニーは結局ニックス残留のようですし、ボッシュの意向待ちだったロケッツはチャンドラー・パーソンズのマヴスからのオファーシートへのマッチは最早規定路線。そしてパーソンズを狙っていた隙にヴィンス・カーターをグリズリーズに持っていかれたマヴスはランス・スティーヴンソンに目をつけ、一方ロケッツはパーソンズへのマッチより先にトレヴアー・アリーザと契約・・・と、色々と凄まじい勢いで動き始めています。

ともあれ、今オフ最大のイヴェントは終わりました。東の覇権はペイサーズ、ヒート、ブルズ、ネッツ、そしてキャヴスを中心に争われる事となるでしょう。そしてウェイド、レブロン、ボッシュが同じチームでプレーするのはもうピックアップゲームかオールスターのみとなった訳です。

マイアミ・ヒートファンにとっての夢の4年間は終わりました。スリーキングス結成時には物議を醸し、私もあれこれ言いまくりましたが、ここからまた新たなNBAが始まります。これからレブロンが果たしてクリーヴランドの地でもマイアミ同様頂点に立てるか、それ次第で彼のレジェンドとしてのステータスは決まります。彼も30代となり、残されたキャリアも決して長くはないのです。

NBA入団前からそのキャリアを眺めてきたリーグの看板スターがこの先、再びクリーヴランド・キャヴァリアーズの一員としてどこまでやれるのか、私も引き続き見届けさせて頂く所存です。



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