・・・何だか微妙にライトノベルみたいなエントリータイトルだな(^_^;)
労使交渉は相変わらず進展無し子さんですねえ。最新状況は毎度お馴染みtkさんのNBAちゃんぷる〜に詳しいです、てか私は前回ちとキャヴスとサンズのオーナー達のスタンスを間違えてましたんでむしろNBAちゃんぷる〜必見と申し上げておきましょう。皆さん、まちごうてすまんたいのうm(__)m
さて、そのtkさんもそうなんですが皆さんどっちかと言うと選手会側に厳しい目を注がれてますよね。まあ高給取りで結果が伴わない選手がファンから冷たい目で見られるのは基本ですから分からなくはない話です。私も阪神のFA移籍選手達の殆どを見ているとそういう思いをひしひしと感じますからねえ。阪神ファンからすらヤジが飛ぶアニキとか(-_-;)
http://espn.go.com/nba/story/_/page/lewis-110913/rashard-lewis-lockout-all-about
そんな中、このロックアウトという事態を代表する存在としてESPNに取り上げられた選手が元マジックの最高額砲さん、ラシャード・ルイスです。全選手の中でも今やコービーに次いでサラリー2位、そういうルールだとはいえレブロンやウェイドより高給ながらフランチャイズのエースでは無いという事実がまた彼への風向きの強さを更に激しいものとしています。
私はこの件に関して「確かにオーヴァーペイドだがマジックには的確な補強だった」というスタンスを一貫してきました。しかしながら「ルイスみたいなクソ契約のせいでリーグ中が迷惑しとるんちゃうんかワレ」みたいな意見も世の中にはあったりする訳です。
そんな中、ルイス自身がインタヴューで自らの契約について答えてます。「8000万ドルの代わりに5000万ドルの契約にサインするかい?」と。そう、6年1億1800万ドルの契約を提示したのはマジックの側であって、そこで選手側に責任を問われても・・・って話です。
http://blogs.orlandosentinel.com/sports_magic/2011/09/it-wasnt-rashard-lewis-fault-magic-overpaid.html
オーランド・センチネル紙のブライアン・シュミッツは更にルイスに助け舟を出します。ルイスより前に、ジュワン・ハワードとアロンゾ・モーニングの大型契約があったじゃないか、と。ま、流石にKGとは書けませんよね。KGも、そしてモーニングも普通にフランチャイズスターやん、と思うんですが。
ジュワンのケースは確かにルイスに近いです。あの時ヒートからの引き抜きが成立してたらもっと高いサラリーでしたがヒートがキャップのルールに抵触していた為に不成立、ブレッツ(後にウィザーズ)と再契約、確かに堅実な成績を残しました。
問題はルイス同様、コストパフォーマンスでした。確かにジュワンの成績は悪くなかったんです。しかし、明らかにサラリーが高過ぎました。ロッド・ストリックランド、ミッチ・リッチモンドとビッグ3を形成した彼らでしたが、ビッグなのはサラリーばかりでチームとしての成績は伴わず、3人揃って不良債権扱いされた挙げ句にマイケル・ジョーダンGMによってリストラを食らったのです。詳しくは「栄光無き〜」で取り上げましたが、ジュワンは自らの大型契約が終わるまでマヴス、ナゲッツを転々とする事になります。その姿もまた、マジックを出されてウィザーズへ向かったルイスと被りますね。その意味でも、シュミッツがジュワンの名前を出してきたのはいい線行ってます。
2人が違うのは2点。まず1つはルイスの方が先に成績が落ち始めているところですね。ジュワンは大型契約終了後にミッドレヴェル契約を結べるぐらいの成績は維持していましたが、ルイスは多分ミッドレヴェルは(あるとしたらですが)厳しいでしょう。まあ優勝狙いで最低保証額に、って事はあるかもですが普通に契約したら多少は色が付くかなって感じですかね?
もう1つ、違いがあります。それはジュワンはチームを引き上げられなかったのに対し、ルイスはチームを1stラウンド突破、そしてファイナル進出へ引き上げる原動力になった事です。これは何度と無く私が主張してきた事ですね。
ジュワンについて今でも不思議なのは、優秀なPG(ストリックランド)、オールスターシューター(リッチモンド)、そして優れたPF(ジュワン)と明らかにバランスの取れたスター3人を揃えながらあの惨状だった事です。どうしてああも機能しなかったのかについては、また機会があれば考察したいですね。まあ私にそんな考察力があればですが。
ま、マジックにとってどうかという話は昔から散々したので今更ですが、問題は「リーグ全体にとってどないやねん」って方ですかね。でもまあ、それについても、少なくともルイスのせい、って言い方は違うような気がしますね。敢えて責める相手を探すならマジックのフロントでしょうか。まあ、じゃスミスGMが無能だからリーグに迷惑をかけた!って具合に物事を単純化して話せるかって言えばこれまた違うかなと。例えば、これまたマジック絡みのアリーナスの契約をやらかしたのはウィザーズですし。
アリーナスの契約も今でこそフルボッコですが、契約同時にはバッシングは大してありませんでした。寧ろ敢えてマックスディールより金額を下げて契約した事でアリーナスは多少誉められていたぐらいです。その後故障して成績を落としたからこそ、アリーナスの現在のどん底への道が出来た訳で、それまでは彼の変人振りも笑って許されてるレヴェルでした。まあ例の拳銃事件でそのあたりも一気に覆りましたが。
ルイスやアリーナス、ジュワンのケースは別に特殊なケースではありません。敏腕フロントでも起こり得る事です。現にパット・ライリーですらジュワンを獲りかけましたし、あのスパーズですらリチャード・ジェファーソンに関しては完全にやっちゃった感があります。
敢えてこの種のリスクを抑えるとしたら契約期間を縮める事ですかね。ただ、かと言って短い契約期間ばかりでは選手も先々の生活に不安が募りますし、実はチーム側もその契約が終わる度にスター選手移籍の可能性に怯える事となります。契約期間を縮める事は、実のところ資金の潤沢な大都市チームを利するだけなんですよね。今回の労使交渉でも契約期間の話をドラスティックに進め難い理由はそこじゃないかと思うんです。
そんな訳で、ルイスが今日の状況を語る際に象徴的に使われてしまう事は多少止むを得ない事だとは思いますが、彼やアリーナスだけが諸悪の根源であるように言うのは私も賛成は出来ないですね。ルイスはドラフトで2巡目指名でやっと拾われて涙を流し、アリーナスは大学で「お前なんか活躍出来る訳ねーよw」と言われたところからキャリアを築き上げてきました。共に叩き上げ感のある苦労人なんです。今日の彼らがオーヴァーペイドである事に何ら異論はありませんが、バッシングはよし子さんでお願いしたいこの頃であります。
ラシャード ルイス NBAカード 2008/09 SPx Winning Materials / Rashard Lewis
労使交渉は相変わらず進展無し子さんですねえ。最新状況は毎度お馴染みtkさんのNBAちゃんぷる〜に詳しいです、てか私は前回ちとキャヴスとサンズのオーナー達のスタンスを間違えてましたんでむしろNBAちゃんぷる〜必見と申し上げておきましょう。皆さん、まちごうてすまんたいのうm(__)m
さて、そのtkさんもそうなんですが皆さんどっちかと言うと選手会側に厳しい目を注がれてますよね。まあ高給取りで結果が伴わない選手がファンから冷たい目で見られるのは基本ですから分からなくはない話です。私も阪神のFA移籍選手達の殆どを見ているとそういう思いをひしひしと感じますからねえ。阪神ファンからすらヤジが飛ぶアニキとか(-_-;)
http://espn.go.com/nba/story/_/page/lewis-110913/rashard-lewis-lockout-all-about
そんな中、このロックアウトという事態を代表する存在としてESPNに取り上げられた選手が元マジックの最高額砲さん、ラシャード・ルイスです。全選手の中でも今やコービーに次いでサラリー2位、そういうルールだとはいえレブロンやウェイドより高給ながらフランチャイズのエースでは無いという事実がまた彼への風向きの強さを更に激しいものとしています。
私はこの件に関して「確かにオーヴァーペイドだがマジックには的確な補強だった」というスタンスを一貫してきました。しかしながら「ルイスみたいなクソ契約のせいでリーグ中が迷惑しとるんちゃうんかワレ」みたいな意見も世の中にはあったりする訳です。
そんな中、ルイス自身がインタヴューで自らの契約について答えてます。「8000万ドルの代わりに5000万ドルの契約にサインするかい?」と。そう、6年1億1800万ドルの契約を提示したのはマジックの側であって、そこで選手側に責任を問われても・・・って話です。
http://blogs.orlandosentinel.com/sports_magic/2011/09/it-wasnt-rashard-lewis-fault-magic-overpaid.html
オーランド・センチネル紙のブライアン・シュミッツは更にルイスに助け舟を出します。ルイスより前に、ジュワン・ハワードとアロンゾ・モーニングの大型契約があったじゃないか、と。ま、流石にKGとは書けませんよね。KGも、そしてモーニングも普通にフランチャイズスターやん、と思うんですが。
ジュワンのケースは確かにルイスに近いです。あの時ヒートからの引き抜きが成立してたらもっと高いサラリーでしたがヒートがキャップのルールに抵触していた為に不成立、ブレッツ(後にウィザーズ)と再契約、確かに堅実な成績を残しました。
問題はルイス同様、コストパフォーマンスでした。確かにジュワンの成績は悪くなかったんです。しかし、明らかにサラリーが高過ぎました。ロッド・ストリックランド、ミッチ・リッチモンドとビッグ3を形成した彼らでしたが、ビッグなのはサラリーばかりでチームとしての成績は伴わず、3人揃って不良債権扱いされた挙げ句にマイケル・ジョーダンGMによってリストラを食らったのです。詳しくは「栄光無き〜」で取り上げましたが、ジュワンは自らの大型契約が終わるまでマヴス、ナゲッツを転々とする事になります。その姿もまた、マジックを出されてウィザーズへ向かったルイスと被りますね。その意味でも、シュミッツがジュワンの名前を出してきたのはいい線行ってます。
2人が違うのは2点。まず1つはルイスの方が先に成績が落ち始めているところですね。ジュワンは大型契約終了後にミッドレヴェル契約を結べるぐらいの成績は維持していましたが、ルイスは多分ミッドレヴェルは(あるとしたらですが)厳しいでしょう。まあ優勝狙いで最低保証額に、って事はあるかもですが普通に契約したら多少は色が付くかなって感じですかね?
もう1つ、違いがあります。それはジュワンはチームを引き上げられなかったのに対し、ルイスはチームを1stラウンド突破、そしてファイナル進出へ引き上げる原動力になった事です。これは何度と無く私が主張してきた事ですね。
ジュワンについて今でも不思議なのは、優秀なPG(ストリックランド)、オールスターシューター(リッチモンド)、そして優れたPF(ジュワン)と明らかにバランスの取れたスター3人を揃えながらあの惨状だった事です。どうしてああも機能しなかったのかについては、また機会があれば考察したいですね。まあ私にそんな考察力があればですが。
ま、マジックにとってどうかという話は昔から散々したので今更ですが、問題は「リーグ全体にとってどないやねん」って方ですかね。でもまあ、それについても、少なくともルイスのせい、って言い方は違うような気がしますね。敢えて責める相手を探すならマジックのフロントでしょうか。まあ、じゃスミスGMが無能だからリーグに迷惑をかけた!って具合に物事を単純化して話せるかって言えばこれまた違うかなと。例えば、これまたマジック絡みのアリーナスの契約をやらかしたのはウィザーズですし。
アリーナスの契約も今でこそフルボッコですが、契約同時にはバッシングは大してありませんでした。寧ろ敢えてマックスディールより金額を下げて契約した事でアリーナスは多少誉められていたぐらいです。その後故障して成績を落としたからこそ、アリーナスの現在のどん底への道が出来た訳で、それまでは彼の変人振りも笑って許されてるレヴェルでした。まあ例の拳銃事件でそのあたりも一気に覆りましたが。
ルイスやアリーナス、ジュワンのケースは別に特殊なケースではありません。敏腕フロントでも起こり得る事です。現にパット・ライリーですらジュワンを獲りかけましたし、あのスパーズですらリチャード・ジェファーソンに関しては完全にやっちゃった感があります。
敢えてこの種のリスクを抑えるとしたら契約期間を縮める事ですかね。ただ、かと言って短い契約期間ばかりでは選手も先々の生活に不安が募りますし、実はチーム側もその契約が終わる度にスター選手移籍の可能性に怯える事となります。契約期間を縮める事は、実のところ資金の潤沢な大都市チームを利するだけなんですよね。今回の労使交渉でも契約期間の話をドラスティックに進め難い理由はそこじゃないかと思うんです。
そんな訳で、ルイスが今日の状況を語る際に象徴的に使われてしまう事は多少止むを得ない事だとは思いますが、彼やアリーナスだけが諸悪の根源であるように言うのは私も賛成は出来ないですね。ルイスはドラフトで2巡目指名でやっと拾われて涙を流し、アリーナスは大学で「お前なんか活躍出来る訳ねーよw」と言われたところからキャリアを築き上げてきました。共に叩き上げ感のある苦労人なんです。今日の彼らがオーヴァーペイドである事に何ら異論はありませんが、バッシングはよし子さんでお願いしたいこの頃であります。
ラシャード ルイス NBAカード 2008/09 SPx Winning Materials / Rashard Lewis