NBA ALL-ROUND MAGIC オーランド・マジック&NBA最新情報ktkr!

300万ヒット行きました。ありがとうございます。

2012年08月

いつか何処かで(I feel the echo)〜業務連絡、そしてエール



さて、今日は4つばかしお知らせ等です。

まずその1。本日は「大喜利NBAその7〜アンケート:NBA選手、何人知ってますか?」の締切りとさせて頂いておりましたが、よくよく考えてみたらこの週末は忙しくて集計するヒマが無いので、9/2(日)まで一旦締切りを延長します。当該エントリーのコメント欄、メール、twitterでの私向けメンションにて回答募集しますんで宜しくです。

その2、当ブログについてなのですが、最近某コミュの方々より「六伍壱のブログが重すぎて生きるのが辛い」「うわっ・・・六伍壱のブログ、重すぎ・・・?」「六伍壱のブログと繋がらないままこんな街中歩くなんて頭がフットーしそうだよおっっ」「『フリーズ!出た!フリーズ出た!得意技!フリーズ出た!フリーズ!これ!フリーズ出たよ〜〜!』俺は限界だと思った。」「六伍壱ブログの重さはですねwwww フォカヌポウwww」といった厳しいご意見を頂いております。

携帯・スマートフォンでご覧の方は割と大丈夫みたいなんですが、どうもPCだと重いみたいですね。まああれだけ長文書き倒して動画にアフィリエイトにと貼りまくってたらそうもなるよなーと思わなくもありません。対応策としてはページを分けて、「続きを読む」みたいな感じにするしかないのかな〜って思うのですが皆さん如何でしょ?

私、ページを分けるのはアクセス数稼ぎみたいな気がしていたのと、単純にいちいち「続きを読む」を押すのが一読者としてもメンドくさいって理由で今まで敢えて単独ページにしてきたのですが、重いと言われると流石に考えてしまいます。この件、ご意見・ご感想・ご提案等々御座いましたら宜しくです。

その3。昨日からロンドンにてタモリンピック、もといパラリンピックがスタートしております。車いすバスケ、皆さん見てますか?日本は初戦は強敵カナダに敗れましたが、勝負はこれからです。昨日の試合中は私のtweet lineを見る限り、井上雄彦さんと鈴木千絵さんという二大画伯しかこの車いすバスケについて触れてませんでした。

http://www1.nhk.or.jp/sports2/paralympic/

確かにテレビ放送はありませんがNHKのサイトに動画がありますし、ネット中継で見る事も出来ます。また、ヤングジャンプ最新号でチームの監督と井上雄彦さんが対談していて、アシスタントコーチによる日本戦の簡単なガイドも掲載されてました。マンガ読むついでに買って一読をお勧めしますよ。つー訳で皆さん、車いすバスケを見ましょう。「リアル」の世界を是非生中継動画でどうぞ!

ラスト、その4はちょっと寂しい話題。私がかねてからウォッチしていたNBAブログのひとつだった「ホーネッツと共に」さんが閉鎖したようです。ようです、ってのは実は前触れも無く、いきなりブログが消えていました。今のところ移転もしていないようですし、またiris_hornetさんのtwitterアカウントも消えています。ブログランキングからも消えておられるところから察するに、恐らくはNBAについて語る事自体をお止めになられたのでしょう。

私がリンクしているNBAブログさんでもいくつか既に更新ストップしているところが御座います。まあNBAブログなんてやってても正直人生にプラスになる事は多くないのでありまして、私にしてもこのブログを始めた頃のアクセスなんて寂しいもんでしたよ。小林師範やKenchさんみたいな方々とお知り合いになれるところまで来たのは割と最近の事だったりします。でも何より私が最近色んな方々とお知り合いになれたのは、twitterの力によるところが非常に大きいのも確かです。現地ライターさんや元選手とテキストベースででも会話とか、昔なら考えられなかった事ですもんね。その意味で、ブログからtwitterへ移行する方々の気持ちは理解出来ます。

しかし、iris_hornetさんの場合は完全引退っぽいですね。マジックみたくこれから急降下確定チームなら分かるんですが、ホーネッツはこれから上がっていくステップだけに残念です。iris_hornetさんの年齢も存じ上げないので、勉学に励まれるためか、仕事に集中するためか、はたまたその他何か理由・ご事情がおありなのかは私には分からない事ですが、文面から察するに相当真面目な方だとお見受けしたので、気まぐれとかではなく、かなりご決心は堅いものと推察致します。

かつてブログをお止めにになった方、なりそうだった方に再考を願うような事も何度かやりましたが、今回はiris_hornetさんにも深い考えがあっての事とお見受けしますので、私も控えたいと思います。ただひたむきにホーネッツを追うその姿勢、私はファンの鏡だったと思うんですね。マジックだけじゃなくあれこれ取り上げまくる私みたいな浮気者とは大違いです。まあ私はiris_hornetさんとtkさんの間らへんのスタンスという事にしといて下さいw

私の事はさておきiris_hornetさん、長い間お疲れ様でした。今は何も伺いますまい。でもまたきっと、いつか何処かでお会いしましょうね(;_;)



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渚・モデラート〜マジック、イートワン・ムーアと契約



☆最近のハイライト
クリス・アンダーセン、ヒートと契約に興味。更にジョッシュ・ハレルソンとワークアウトへ
ネッツはドンテ・グリーンと保証無し契約更に控えセンターを求めてエディー・カリー、ヒルトン・アームストロングとワークアウト
ロケッツ、ショーン・ウィリアムズをカット。リーとの交換材料がまた一人ロケッツを去りますた
カリーム・アブドゥル=ジャバー、本人のリクエストが実って(本当)ステイプルズ・センターに彼の彫像作成が決定
ユーイング、自らのスニーカーブランド復活。全盛期でも立ち行かなかった訳だが(ry

http://articles.orlandosentinel.com/2012-08-28/sports/os-magic-sign-etwaun-moore-20120828_1_magic-gm-orlando-magic-ish-smith

さて、最近ドワイトの昔話ばかり書いてますんでたまには最近の話を。上記のように各チーム地味に動いている昨今ですが、マジックもまた地味な補強を重ねております。そりゃあまあドワイト出して再建モードのマジックがトレードによる更なる弱体化ないしキャップ空け以外で大きな動きを見せる訳が無いんですが、昨日の契約は私にはちょっと謎でした。マジックはこのオフにコートニー・リーとのディールの為にセルティクスからロケッツへトレードされた後に解雇されていたイートワン・ムーアと2年契約を結んだのです。

イートワン・ムーアの事は知ってました。顔がえらくデカいセルティクスのベンチ末席ガードって程度の認識ですけどね(笑)。あと、昨季マジック相手に5本中4本の3ポイントを叩き込んでキャリアハイをマークしたんでしたか。・・・知ってる内に入らんなこれ(^_^;)

その程度の認識でしたから、第一報を聞いた時も正直、ああ当たればラッキー程度のノリで契約した選手なのねと思ってたんです。そしたらよくよく続報を見るとそうでも無い風じゃないですか。トレーニングキャンプ参加用の保証無し単年契約かと思いきや2年契約、しかも両年に渡って保証ありでして、どうやらマジックのヘニガンGMとリロイド副GMはムーアに対して、彼がいかにマジックにフィットするかを説明してこの契約に漕ぎ着けたようです。これはムーアのエージェント談なので話を膨らましてる可能性もありますが(笑)、少なくとも契約内容を見る限りは結構待遇は悪くありません。金額は流石に最低保証額のようですが。

ムーアは6-4のコンボガードです。うーん、コンボガードという時点で古参マジックファンには嫌な予感が(-_-;)何しろマジックというチームはアンファニー・ハーダウェイという大成功に味をしめて以来、コンボガードを指名しては外し、指名しては外して来たのです。ジェリル・セッサーとかリース・ゲインズとかユー達は知らないでしょ?いやもう、ホント酷かったんですから。そうそうどっちのポジションでも行けるユーティリティガードがいる訳あるか!

今回ムーアがセルティクスを出されたのはレイ・アレン移籍によりセルティクスが本職SGを必要としていた事、またジェイソン・テリー獲得でコンボガードは間に合ってしまった事が大きかったとは思います。とはいえ2巡目とはいえドラフト指名選手が1年で出されて、しかも移籍先で即放出ですからね。いくら只今ロスター20人超のロケッツとはいえ、です。まあ昨季ロケッツをカットされた後にリーグを席巻する大ブレイクを見せたガード選手が約1名いた気がしますが(笑)。

正直、マジックがムーアに何をそこまで期待しているのか私も分からないのですね。ムーアの昨季個人成績を見ましたがFG成功率に見るべきものはありませんし、ディフェンスに光るものがある、のかな〜ぐらいの印象しかありません。それにマジックのバックコートは現在、こうなっております。

PG→ネルソン、イッシュ・スミス
SG→アフラロ、レディック


ムーアは妥当に行けば、この両ポジションで3番手です。良くてイッシュ・スミスと2番手PG争いでしょうか。このままならいくら勝たなければいけない状態で無いにしても、ムーアの出場機会はちょっと期待出来そうにありません。しかもネルソンとスミスは再契約、アフラロは移籍して来たばかり。この状態のままであればムーアの仕事は昨季同様にベンチぬくぬく屋か、故障者穴埋め屋しかありません。

また、この契約でマジックのロスターは16名になっております。これは昨季2巡目ルーキーのリギンズを含まない人数です。これはリギンズ死亡フラグか?良くてキャンプで生き残りをかける絵しか浮かばないんですが、そうなったとしてもかなり厳しそうです。

リギンズはさておき、ムーアに話を戻しますとマジックでムーアがやっていけるとしたら、可能性は3つです。1つにはイッシュ・スミスを押しのけて2番手PGのステイタスを確立する事。22つにはレディックがトレードされるなどしてSGのポジションが空く事、そして3つにはネルソン、スミス、アフラロ、レディックの誰かが長期欠場に陥る事です。まあSGならQ-Richさんがスライドして来る可能性も高いと思いますが。

出来ればムーアが実力でのし上がり、彼を放出したセルティクスやロケッツを後悔させる展開が理想ではありますが、さてどうなりますでしょうかね。差し当たりはキャンプ、そしてプレシーズンマッチを楽しみにする他無さそうです。

とりあえずムーアの動画でも貼りつけて、プレー振りを検証してみましょうかね。もっとも、見てみたところでエエとこ取りなのでそれだけで評価するのもアレですが・・・。



・・・うーん、まずパデュー大時代ですがこの動画だと速攻のフィニッシャーと3ポイントシューターとしての活躍が殆どでして、特に深い印象はねぇなあ、って感じです。で、NBAの方はまだハイライト動画がなくて、いくつかあさっていたらこのマジック戦の映像に行き着きました。他のを見てもサマーリーグか、あとは地味にFTを沈めてる映像とかばっかりでしてね・・・。ただ、このマジック戦を見てもタフショットは少なく、オープンで決めてる映像ばかりといった印象はありますが。

という訳で映像を見てもやっぱり、正直あんまり良く分からんなあという印象です。ヘニガンGMとリロイドアシスタントGMには彼のポテンシャルが見えているのかも知れないので、とりあえず期待だけはしておくとしましょうかね。まあ昨季ホーネッツがアヨンを見出したようなタレントの小まめな発掘が今のマジックには必要なステップとなります。引き続き我らが若きフロントの手腕に期待するとしましょう。




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On The Beach〜ドワイト・ハワードとの日々その5・「始まり」と「終わりの始まり」と



(その1その2その3その4から続く)

スタン・ヴァンガンディHC体制に入ったマジックの最初の問題、それはPF不在でした。そもそもタコルーがいるのになんでSFのルイスを獲得したのか意味不明と言われるとそれはそうでして、マジックはルイスとタコルーをどう起用するの?という疑問はあった訳です。しかも悪い事にこの'07-'08シーズン、マジックはPF・Cのトニー・バティが故障のためシーズン全休と来ていました。

いよいよもってPFどうすんのよ状態のマジックに対するヴァンガンディの回答はなかなか斬新でした。それがルイスのPFコンヴァートだったのです。ソニックス(現サンダー)時代にもなかなかなかったこのルイスのPF起用により、マジックはなんと1〜4番まで全員が3ポイントを打てるというなかなか珍しいチーム体制が出来上がりました。

3ポイントが打てるPFが他にいない訳ではありません。ノヴィツキーはそのプレースタイルで2度ファイナルに勝ち上がり、皆さんご存知のように優勝を勝ち取りました。ラプターズのバルニャーニなんかも3〜5番どのポジションでも行けたりしますね。

ただ、このマジックの体制が尋常じゃ無かったのは1〜4番の全員を3ポイントラインに配し、ペイント内にはドワイトだけを置くという極端な布陣にありました。インサイドでドワイトが暴れ回り、それでディフェンスがインサイドに集まれば外にボールを回して3ポイント・・・これはなかなか厄介です。ドワイトを1on1で止める事は当時既に難しくなり始めていましたから、ディフェンスとしてはやはりダブルチームを考えます。そうなれば必ずマジックの選手のうち1人はフリーになる訳で、彼はノーチェックで3ポイントを放てます。かと言って外のシューター陣にチェックを厳しくすればインサイドでドワイトが相手を圧倒・・・こういうデザインの戦術でした。

スタンはオフェンスではなかなか良くできたこの戦術「4in1」を用い、ディフェンスではドワイトを中心に据えて徹底的に仕込みます。スタンはレディックのような本来ディフェンスでの貢献を期待されない、いわゆるピュアシュータータイプの選手にも容赦ありませんでした。その結果、レディックはそれまで同様に出番の少なさに苦しむ事になります。

一方で、このスタンの戦術にフィット出来ずに去ったのがアリーザでした。ペニーと共にニックスから移籍し、ドワイト、ネルソンと共にマジックの未来を担うと思われた彼でしたが、この頃はまだ外角シュートに信頼性が無かったのです。結局このシーズン早々、11月にアリーザはブライアン・クック及びモーリス・エヴァンスと交換でレイカーズへとトレードされる事となります。レディックはキース・ボガンズ及びエヴァンスの後塵を拝して更に出番が無くなり、トレードを希望していると噂されました。

かくてこのシーズン、マジックの先発ラインアップはこうなったのです。

ネルソン
ボガンズ/エヴァンス
タコルー
ルイス
ドワイト


本来SFのルイスで屈強なPFを守れるのか、ルイスがPFでも成果を出せるのか等々の疑問もリーグ内で語られていたものの、マジックはこの些か常識外れに思われた先発陣を以てシーズンに臨みます。そして、この作戦は早くも実を結びました。マジックはドワイト加入以来、最良のスタートを切り始めたのです。ルイスの加入とスタンHCの型破りな戦術とが見事な化学反応を起こし、マジックは16勝4敗の好スタートを切りました。その後にペースに落ち込んだ時期もあったものの、マジックはイースト上位を走ります。ルイスは期待通りの外角からの3ポイントで得点を稼いでくれました。また徐々にクラッチタイムでの強さを見せ始めていたタコルーはこのシーズンに一躍開花、マジックのクラッチタイムにボールを持ちクラッチショットを決める存在となったのです。最終的にこのシーズン、タコルーはMIPを受賞する事となります。



そしてドワイト個人も味方の3ポイントシューター陣によって広がったペイント内のスペースで暴れまわりました。シーズン69回のダブルダブル、8回の20-20は共にリーグハイとなり、遂にドワイトはKGを抜いてリバウンド王となります。当時はそれを単なるドワイトの成長として捉えていた私ですが、今にして思えばこれはスタン・ヴァンガンディHCの作戦通りでした。ドワイトの平均リバウンドがこのシーズンから一気に増えているのは本人の努力もあるでしょうが、この4in1の作戦による恩恵は相当大きかったのでは・・・と思って調べましたがオフェンスリバウンドは大して変動していませんでしたね(^_^;)ディフェンスリバウンドを一気に平均2近く伸ばしています。

かくてドワイトはこのシーズン、遂にオールスターのスターターに初選出。そしてこのオールスターウィークエンドの主役はドワイトでした。当時スター選手達が殆ど出場しなくなり、2度目の中止さえ囁かれ始めていたダンクコンテストに登場したのです。



ドワイトにとってこれは前年に続き2度目のダンクコンテストでした。前年は片手でダンクする間にもう片方の手でバックボードにシールを貼るという小技を見せながらも今ひとつ反応が良くなく、決勝にさえ進めなかったドワイトでしたがこの年は更にアイデアを練って勝負をかけて来たのです。



このコンテストの様子は当時の記事、「ダンクコンテスト結果速報」にて一部始終纏めてあります。私も相当嬉しかったんでしょう、何回もこのダンクコンテストでエントリー書いてますね。何しろこれはマジック史上初のダンクコンテスト制覇でしたから。

このコンテストはそもそも審査員にビッグマンのダリル・ドーキンスを入れるなど、最初からドワイトを勝たせたい感がありありと見えました。まあそりゃあリーグにしてもスターのドワイトが優勝してくれる方が盛り上がりますもんね。

このドワイトの優勝はダンクコンテストに彼らしいエンターテイメントの要素を加えました。結果、それまで技が出尽くしつつあったダンクコンテストはエンタメ指向へとシフトし、各選手小道具と演出に力が入っていくようになります。その結果ダンクコンテストはショーアップ化が進んだものの、技そのものの停滞は変わらない状況が続いたのです。本当はドワイトもボード叩き付けダンクみたいな新しい技を見せていたのですが、何せ、あのスーパーマンルックのインパクトが圧倒的でしたからね。

ともあれ、これを境にドワイトはオールスター常連となり、リーグの看板スターの1人というスタンスを確立。そしてマジックもチームとして久方振りの50勝越えを達成、サウスイーストディヴィジョンのチャンピオンとなったのです。ディヴィジョンタイトルはマジックにとって、アトランティックディヴィジョンに属していた'96年以来の快挙でありました。



そしてプレーオフ。マジックの1stラウンドの対戦相手はドワイトの親友、ボッシュ率いるラプターズでした。このマッチアップ、センターでのドワイトの優位は勿論動きませんでしたが、他のポジションでもマジックが優勢に進めました。PGではネルソンがカルデロンとT.J.フォードを圧倒し、ボッシュ優位かと思われたPFでさえもルイスがディフェンスでもボッシュを良く守り、終わってみれば4勝1敗でマジックが勝利。'96年以来となる1stラウンド突破を果たしたのでした。

そう、何もかも'96年なんです。シャックがチームを去った'96年オフを境にマジックはディヴィジョンタイトルからもプレーオフのシリーズ勝利からも見放される日々が続いていました。その日々にドワイト&スタン体制に入ったマジックが遂に終止符を打ったのでした。この後マジックはカンファレンスセミファイナルでまたもピストンズと相対し、途中ビラップスが故障のため出られなくなるというハンデまで与えられながらも1勝しか出来ずに敗退します。しかしルイスの加入、スタンHCの指揮がマジックにとってプラスだった事は明らかでした。マジックファンにとって、ポストシーズンが再び楽しみな季節が帰って来たのです。



そしてこのシーズン直後、ドワイトは北京五輪に出場。2年前に日本で行われた世界選手権では優勝を逃して銅メダルに終わっていたアメリカでしたが、五輪本番ではやはりアメリカの気合いが違いました。レブロン世代を中心に纏まったアメリカ代表は今度は取り零す事無く、決勝でスペインを下して見事'04アテネ大会で獲得出来なかった金メダル奪回に成功したのです。ドワイト個人としてはド派手な活躍があった訳ではありませんが、初五輪で金メダルですから良い気分だったのは間違い無いところでしょう。因みに'07-'08シーズンのプレシーズンマッチでははマジックとキャヴスの対戦が行われましたから、ドワイトとレブロンは2年連続の中国行だった訳です。

この五輪でチームメイトとして共に戦ったレブロンやコービー、そして敵として戦ったガソル兄。ドワイトは1年しないうちに彼らとプレーオフの大舞台で再度顔を合わせる事となります。'07-'08シーズン、ドワイトは一気に多くのものを勝ち取りました。ダンクコンテストチャンピオン、リバウンド王、ディヴィジョンタイトル、1stラウンド突破、そして金メダル。それまでのキャリアでベストシーズンを送ったドワイトはしかし、まだまだ満足している場合ではありませんでした。そしてオーランドの地でチャンピオンシップを勝ち取る、その最大のチャンスが間もなく訪れようとしていたのです。

そしてまた、一方でこの北京五輪こそは今に繋がるスター選手の集合ブームの始まりでもありました。レブロン、ウェイド、ボッシュが3人の絆を深めてヒートに集まるきっかけはここ、北京の地でしたが、ドワイトもまたデロン・ウィリアムズと親睦を深めます。今にしてみればこの年こそがドワイトとマジックにとってタイトルコンテンダーとなる第一歩、「始まり」であると同時に「終わりの始まり」でもあったのでした。

(以下続く)



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夏のペーパーバック〜ドワイト・ハワードとの日々その4・ヴァンガンディHCとラシャード・ルイスの到来



(その1その2その3から続く)

オーティス・スミスは、確かに運のいいヒトでした。


'07オフ。スミスGMは数多くの課題に直面していました。今一度纏めますと、

1.HC人事
2.ドワイトとの契約延長
3.ミリチッチ、ヒル等自チームFAとの再契約の判断
4.その他補強


こんなとこです。このうち、真っ先にスミスが手掛けたのが1.、即ちブライアン・ヒルHCの更迭、そして後任HC探しでした。まあここまではドワイトもまだまだ成長中でしたし、チームもサラリーが空くのを待ってたって事で、要するにどうせ勝てないから誰がHCやったところで同じだよ(´・ω・)(・ω・`)ネーという理由でブライアン・ヒルがHCだったのかも知れませんw

ともあれ、後任を選ぶ必要がありました。スミスが検討を重ね、最初に選んだのは地元フロリダ大を42才でNCAAトーナメント制覇に導いた若き名将、ビリー・ドノヴァンでした。しかしながら、カレッジからNBAへ移って成果を挙げられなかったHCは少なくありません。今やケンタッキー大でやりたい放題なリクルートの鬼と化しつつあるカリパリしかり、NBA→NCAA→NBAと戻って来たはずのリック・ピティーノしかり、スプリーウェルに首締めを食らったカーリシモしかり。学生達に指導者として厳しく当たるノリのままNBA選手達に接して挫折するHCは少なくなかったのです。ドノヴァンもそうなるんじゃないの?という不安は正直ありました。

ところがここでマジックは、なかなか衝撃的な事態に見舞われます。なんと一度は契約書にサインまでしたドノヴァンが、契約の取り消しを求めて来たのです。この翻意の理由は正直よく分かりませんが、ともあれマジックは'05ドラフトのフラン・ヴァスケスに続き、またしてもドタキャンを喰らってしまったんであります。もしもドノヴァンがHCに就任していたらどんなチームになっていた事でしょうか?今となってはifの世界でしかありません。

スミスGMはドノヴァンと契約の無効化及び向こう5年は他のNBAチームとHC契約を結ばない旨の約束を交わすと、改めて人選にかかります。ここで白羽の矢が立ったのが、当初から名前が上がっており、ペイサーズやキングスからのオファーもありながらマジックでの就職に前向きだった、ヒートの前任HCスタン・ヴァンガンディだったのです。

ヒートでもウェイド、そしてシャックを迎えて強いチームを構成したスタンでしたが、一つ問題点がありました。彼は昔気質な口うるさいタイプのHCで、ヒートではシャックと不仲だったのです。で、ヒートではチームをカンファレンスファイナルまで導きながら、翌シーズン半ばにパット・ライリーその人にHC職を取って代わられ、ライリーはヒートを球団初優勝に導きました。その影でスタンはそれまでチームを作り上げながら、その功績はやや報われずにいた訳です。

ヒートがマジックの'07年2巡目指名権と、'08年1巡目or2巡目の指名権をヒートのものと交換出来る権利を得る事を条件に、更にマジックからヒートへの現金の引き渡しを持って、晴れてスタンはマジックのHCに就任したのです。ドノヴァンのドタキャンが無ければこの日は来なかった訳であり、その後のマジックの快進撃、そしてファイナル進出も無かったんですからスミスGMは幸運だったと言う他にありません。もっとも、ドノヴァンがもっと上の成績を残した可能性もありますがね。

かくてHC人事が決まり、次は(2)〜(4)でした。即ち、補強をガッチリ固め、ドワイトに安心して契約延長してもらう必要があったのです。その為にスミスGMが狙いをつけたのが、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)のFA選手、ラシャード・ルイスだったのです。

ソニックスは当時、チーム身売りを控えて再建期に入っていました。レギュラーシーズンの成績を落とし、2位指名権+1巡目指名権を揃えて指名したのがケヴィン・デュラント、そしてジェフ・グリーン。ルイスと同じSF2人を指名したソニックスの姿勢を見れば、彼らに最早ルイスとの再契約の意思が無い事は明白でした。またルイス自身も残り2年のプレーヤーズオプションを自ら破棄して完全FAになっていたのです。

筆者は2000年のオフにも、FAになったルイスがラプターズとの入団交渉の為に自らヒューストンからトロントまで移動する飛行機に乗り合わせた事がありますが、ルイスは元々移籍にはオープンでした。地元ロケッツに行きたい気持ちも持っていましたがドラフト前の接触時にはジャージまで用意してくれたロケッツが実際には自分を指名してくれなかったというのもまた事実でした。

結局ソニックスで大型SFとしてキャリアアップに成功し、リーグの看板スターとはいかないまでもオールスターにも一度は選手され、レイ・アレンと共に3ポイントラインからの得点源となり活躍したのも事実でした。結果、ルイスはこの'07オフの目玉FAとなっていたのです。ルイスとマジックは、要するに最初から相思相愛みたいなものでした。ルイスはこれまでソニックス一筋でやってきて、プレーオフ経験こそあるものの優勝を真剣に伺うようなチームにいた事はなかったのです。またソニックスに本格的なセンターが来る事もありませんでした。

一方、昨プレーオフでピストンズにスウィープ惨敗を喰らったマジックには、得点力が足りませんでした。ようやくオールスターに選出されるところまで来たドワイトは、しかしまだまだインサイドでの安定した得点源とは到底言えず、グラント・ヒルが復活したと言っても流石にピストンズ時代のようには行きませんでした。ネルソンもタコルーもミリチッチもまだまだであり、そしてベンチも厚くはありませんではそりゃあ勝てません。バスケはまず、相手より多く点を取らない事には始まらないんです。

そのマジックに欠乏していた得点力を補うのに、ルイスは正にうってつけの人材だった訳です。ルイスがマジックに入るのはある種、必然的でさえありました。ただ、だからこそ誰しもがその契約内容に首を捻ったのだと思います。

6年1億1800万ドル、しかもわざわざサイン&トレードでのマックス契約。グラント・ヒルの二の舞(マックス契約後に怪我で不良債権化)を危惧したマジック側の意向で最終年のみサラリーは半額保証のみとはいえ、他にルイスを求める競争相手もいなかったのに何故マックス?と誰しもが訝りました。ニックスがルイスを狙っているなんて噂が微かにあったぐらいなのにマジックのスミスGMは馬鹿なの?アホなの?タ匕ぬの?なんてよく言われてたもんでした。この件に際して、私がルイスの在籍期間中、そして移籍後も言い続けて来た事は同じです。

「ルイスと契約した事は正解。金額が間違ってただけ」

ルイスがマックス契約に相応しい選手だったのかと問われれば、残念ながら殆どの人間が首を横に振るでしょう。しかし、マジックがルイスを獲得した事はどうだったのか、金額を考えなければどうだったかとなると如何でしょう?ドワイトがインサイドで暴れ、ディフェンスがインサイドに収縮したところでルイスが3ポイント・・・誰しもそう考えますよね。

ともあれ、このルイスの契約により3人の去就が決しました。まず、ルイスとの契約の為にキャップを更に空ける必要があったマジックは制限FAだったミリチッチの所有権を自ら破棄、完全FA選手としてしまいました。再契約すれば年俸1000万ドル近い額という噂が囁かれ、ミリチッチ自身もマジックに残る事に前向きだっただけにこの仕打ちに怒り心頭、「オーティス・スミスがGMのうちは絶対にマジックと契約しない!」と捨て台詞を吐きながら涙目でオーランドを去り、メンフィスへと向かう事となったのでありました。まあ特にダメージありませんでしたけど。

そして、ヒルもまたデューク大の後輩レディックを置き去りにして移籍を決意します。そりゃあそうでしょう、ただでさえタコルーにSFポジションを取られてSGにスライドを強いられていたのに、またSFが新加入では最早彼にマジックにいる必然性はありません。こうしてヒルもまた、オーランドを去ったのです。

そしてもう1人、一番肝心なヒトもまた、選択を決めました。ドワイト・ハワードはルイスの獲得をマジック側の誠意と見なし、晴れて契約延長を決めたのです。「僕とミッキー・マウスは永遠に一緒さ」と、既にトレードマークとなっていたスマイル全快でドワイトはこの時確かにそう言ったのです。本人も多分、本心からそう言ったんだと思います。まあ今のところそれは嘘ではありません。彼はその後、ディズニーワールドからディズニーランドへ移っただけの事ですからね。

ともあれ、マジックのファイナルへの道はここに開けました。マジック史上でも屈指の成果を挙げる事となる優れたHC、コストパフォーマンスはやや疑問ながらドワイトを支える、マジックに欲しかった得点力ある選手、そして順調に成長するフランチャイズスター。マジックの将来はこの時、希望に満ち溢れていました。私がこのブログ「NBA ALL-ROUND MAGIC」を始めたのも、そんなチームの雰囲気の良さに釣られた故だったのかも知れません。そして間もなく、我々ファンはその期待が誤りで無かった事を目撃していく事となったのであります。

(以下続く)



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サマージャム'12〜小ネタ集



とりあえずバババと5つばかり、小ネタ集っぽく行きましょう。

http://espn.go.com/boston/nba/story/_/id/8294323/jeff-green-contract-boston-celtics-official

ジェフ・グリーンとセルティクスの再契約がやっと正式決定。4年3600万ドルだそうですが・・・故障で昨季全休した選手に対してこの金額ってかなりハイリスクですよね。前にも言いましたが、グリーンに何も無いことを願うばかりです。

http://espn.go.com/nba/story/_/id/8297900/source-martell-webster-agrees-deal-washington-wizards

マーテル・ウェブスターはウィザーズと契約合意。ウルヴスを放出されたばかりの彼ですが今だ25才の若さです。なんつーかキャリア的にはブレイクし切れないまま来てる感もありますが頑張って欲しいですな。問題はウィザーズの2〜3番ポジションも結構ブ厚そうに見える点ですが・・・。

http://espn.go.com/dallas/nba/story/_/id/8299857/eduardo-najera-rejoins-dallas-mavericks-executive-coach-d-league-texas-legends

お次、エドワルド・ナハラ選手が引退です。メキシコ人初のNBA選手かと思いきや、彼は2人目だったんですね。ドラフトされたメキシコ人としては第1号だそうです(2000年2巡目38位、ロケッツ指名)。マヴスでのデビューを経てウォリアーズ、ナゲッツ、ネッツ、再びマヴス、そしてボブキャッツと渡り歩いた12シーズンのキャリアは太くはないものの長かったですね。



引退後のキャリアはなんとコーチ稼業。マヴス傘下のNBADLチーム、テキサス・レジェンズのHCに就任します。いきなりHCって大丈夫なん?とも思いますが、まずはお手並み拝見と言ったところでしょうか。頑張って頂きたいと思います。

http://espn.go.com/nba/story/_/id/8296570/sacramento-kings-deny-report-possible-move-virginia

選手の去就から一転、今度はチームの動向です。新アリーナ建設が白紙になって揉めているキングスですが、ヴァージニア・ビーチへの移転という情報が流れました。キングスのオーナーはそれを否定しています。これはサクラメント市にたいする「ほらほら、お金出してくれないと引っ越しちゃうぞ〜」的な牽制を目的としたリーク情報なのか、ヴァージニア・ビーチ側のプレッシャーなのか、はたまた単なるガセネタなのか。まあこればかりは続報待ちですね、ってかキングス移転情報関連自体が久々の続報でした。


http://espn.go.com/nba/story/_/id/8288491/nike-claims-reports-300-lebron-x-shoe-price-inaccurate


ラスト、レブロン情報です。早くも10足目となる彼のシグニチャーシューズ「レブロンX」ですが、なんと315ドルの高値設定となりそうです。日本円だと・・・まあ面倒なんでとりあえず100倍してみて下さい。不景気な昨今、ナイキも今後は数を売るより1人あたりの売り上げ金額を上げる方向にシフトしたんでしょうか。マクドナルドの高級化路線みたいなもんでしょうか。よく分かりませんが中国系のメーカーとか絶対こんな価格設定してないだろうと思う訳でして、デフレな昨今にいくらレブロンのネームヴァリューでもこの値段で売るのはキビシクね?と思う次第であります。



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ふたりの夏物語〜ドワイト・ハワードとの日々その3・ブライアン・ヒルとミリチッチの頃



(その1その2から続く)

ドワイトのNBAで初めてのHCの名前は、ジョニー・デイヴィスでした。あの'03-'04シーズンのド低迷を受けても何とか生き残ったデイヴィスはあと1シーズンをマジックで送ったのです。モーブリーのトレードさえなければ彼のHCキャリアはもう少し続いたのではないかと思うのですが、残念ながらデイヴィスはフランチャイズスターの1年目だけをコーチングするという、シクサーズ時代と同じパターンにハマります。実はデイヴィス、シクサーズでもHCを務めながらアイヴァーソンのルーキーシーズンだけを指揮してシクサーズを追われているんです。そういう星の下に生まれているのでしょう(つД`)

そんなデイヴィスに代わるHCとしてマジックが'05オフに連れて来たのが、ブライアン・ヒルでした。これがもしもスミスGMの判断によるものだとしたら、おいおいスミスさん何考えてマンネンって感じですね〜。私が当時のマジックスレに何を書いたか、私も最早思い出せないのですが、少なくとも2012年現在の私はそう思います。

ブライアン・ヒルはなるほど、マジックをかつてチーム史上唯一のファイナル(この時点の話ですよ)まで導いたHCです。が、私はあの当時から正直、ヒルHCには不安を感じていたんです。なんか地元の町内会の集まりとかに普通に出てそうな親しみ易い(?)ビジュアル、そして他チームの名将とされる方々に比べて何だか頼り無いイキフン。実際、彼は確かにチームをファイナルまで導いたものの、ファイナル第1戦を僅差と致命的なミス(「栄光無き天才たち2 ニック・アンダーソン」にてご確認下さい)で落とし、浮き足立つチームに何ら有効な手立ても出来ずにスウィープ負けを喫したのです。実際、彼の率いるマジックはファイナル進出の前年、'94プレーオフでも1stラウンドでペイサーズに、そしてファイナル進出の翌年、'96プレーオフでもカンファレンスファイナルでブルズにスウィープ負けを食らっているのです。ブルズだけはジョーダン、ピペン、ロドマンのビッグ3で70勝の史上最強時代なので些かやむを得ない感はありますが、シャックは明らかにヒルHCを侮ってい
ました。またペニー・ハーダウェイもまたヒルHCの追放を画策し、それを実現させてしまったのです。

ブライアン・ヒルはその後グリズリーズでHCに就任したものの特に結果を残せず解任。それでもネッツでACを務めたりもしたのです。マジック復帰までにはそういう経緯がありました。あちこちで経験を積んで来たのは確かだったのです。

また、マジックのオーナー、ディヴォス一家は基本的にマジックに一度縁があった人間を好みます。シャックやペニー、T-MACや今回のドワイトみたいな後味悪い形なら違いますが、本人の意思じゃないところでの離別だったブライアン・ヒルについてはオーナー側としては悪感情は無かったという事ではないかと思います。

ともあれ、ブライアン・ヒルは帰って来ました。前回同様、若手をチームの将来の大黒柱と見据えたチームでの彼の指揮はしかし、些か運にも見放されていたのは事実です。ドラフト指名したヴァスケスはチームに加入せず、基本戦力は上積み無し。しかもグラント・ヒルがマジック加入後暫く程酷くはないにせよ欠場し、マジックは苦戦しました。

そして、ヒルHCは早くも主軸選手と揉めます。スティーヴ・フランシスです。詳しくは「栄光無き天才たち11 トレイシー・マクグレディー&スティーヴ・フランシス(フランシスガラスのニューヨーク編)」にも書きましたが、要はブローアウトで惨敗していた試合にフランシスを戻そうとして、フランシスに拒まれたという話です。つくづくエースとの付き合いが下手なヒトだったんですね・・・。

そんなマジックに、スミスGMは早くも大鉈を振るいます。トレードです。スミスGMがマジックに加入して初めて仕掛けたトレードは、ちょっと面白いアプローチではありました。

マジック←ダーコ・ミリチッチ、カルロス・アロヨ
ピストンズ←ケルヴィン・ケイトー、将来の1巡目指名権


ネルソンの故障を踏まえてのPG獲得、そしてケイトーの代わりに未完の大器・・・でもなかったですがミリチッチをゲットしたこのトレードの1週間後、更にもうひと動きしました。

マジック←アンファニー・ハーダウェイ、トレヴァー・アリーザ
ニックス←スティーヴ・フランシス

ペニーの復帰キタ―!と私が歓喜したのも一瞬の事、このトレードの目的はフランシス放出とペニーのサラリーを利用したキャップ空け。哀れペニーはマジックで再びユニフォームを着る事さえ無く解雇されました。ペニーとヒルが同じマジックでプレーする姿が見たかったとです(´・ω・`)

もっとも、フランシスの放出は時間の問題ではありました。チームの未来のプランの中心はあくまでドワイトであり、いつかはその切り替えが必要だったんです。ロケッツではヤオミンで、マジックではドワイトでフランシスは同じような目に遭ったに過ぎません。フランシス自身はヤオにもドワイトにも優しく接していたんですけどねえ(´Д`)まあ逆に言えば、マジック側がドワイトが本物である事を確信したからこそ、安心してフランシスを大した見返り無しに放出出来たんだと思います。

ともあれ、これで早くもマジックはドワイトをセンターピースとして頂く体制へ移行。インサイドはドワイト、ケイトー、バティーのローテーションからドワイト、ミリチッチ、バティーへのローテーションへと移行。3ポイントラインとは行かないまでもシュートレンジがそこそこ広いミリチッチはドワイトと意外にフィットし、'03組の中でもリングだけは持っていたもののガベージタイム以外に出番が無く、出場機会の少なさに不満爆発だったミリチッチはようやくチャンスを得たかに見えたのです。何しろドラフト1・2位コンビのフロントコートですからね。何だか将来有望そうな気がしませんか?私ももしかしてこれは相当凄いコンビになるんじゃないかと期待したものでした。

ルーキー時代も最年少2桁リバウンド、最年少20リバウンドという記録を既に達成していたドワイトでしたがこの2年目シーズンには11月15日のボブキャッツ戦にて21得点20リバウンドを達成し、史上最年少での20-20を記録します。ポジションを完全にセンターへと移行し、平均リバウンド、オフェンスリバウンド、ダブルダブルの回数で早くもリーグ2位と一気に飛躍。高卒新人ながら早くもチームのインサイドを担う存在へと成長し、オールスターにも2年連続ルーキーチャレンジで登場しました。

結局マジックはこのシーズンも2年連続の36勝という中途半端な成績でプレーオフを逃し、ドラフト指名では1巡目11位でレディック、41位指名権でジェームズ・オーガスティンを指名。レディックはデューク大きってのイケメンであり、ピュアシューターとしてドワイトとの相性は申し分無いかに思われました。実際当時のマジックのドラフトへの評価もそこそこだったのです。

しかし、実は彼よりかなり後ですがこのドラフトでは、なんとロンドが指名されてるんですね〜。またしてもここに運命の分かれ道があった訳です。また2巡目のオーガスティンは特に成果を残せずリーグを去りましたが、彼より下の順位で指名されながら大成したのがジャズにいるミルサップです。例によってたらればですが残念でした。

このオフにはマジックはあまり動かず、むしろ先発SGだったデショーン・スティーヴンソンを引き留められずに'06-'07シーズンを迎えます。マジックは先発ラインナップに手を加え、グラント・ヒルをSFからSGへスライドさせたのです。いくらヒルでもリーグの殆どの相手にスピードで負けるだろうこの配置転換、前シーズンにヒル不在時にタコルーが活躍したからとはいえ、疑問の残る采配でした。

ネルソン、ヒル、タコルー、ミリチッチ、ドワイト。完全にドワイトをPFからCへと移行させたこのラインアップでマジックはシーズンを戦いましたが、結果は40勝42敗。私はドワイトとミリチッチのコンビネーションがシーズン通して見られるので楽しみにしていたんですが、残念ながら思った程目覚ましい成果は出なかったのです。ミリチッチのスタッツも駄目ではありませんでしたが得点、リバウンド共に二桁に届きませんでした。まあリバウンドはドワイトが取るので致し方無かったのですがね。

しかしながらドワイト個人はこの年、大いに飛躍します。82試合全てに先発出場を果たし、リバウンドではまたしてもKGと競り合う好成績。そして、スパーズ相手にこのアリウープブザービーターを叩き込んで見せたのもこのシーズンでした。



オールスターには控えで初選出。本番でも20得点12リバウンドと頑張りましたが、このシャック、レブロンとのダンス合戦が話題を呼びましたね。



マジックは40勝42敗でシーズンを終え、東の8位でシーズンを終了。そう、遂にマジックはドワイト体制3年目にしてプレーオフに戻ってきたのです。第8シードということで相手は強豪ピストンズでしたが、ドワイトは「カモン、デトロイト」などと無謀な若者らしくピストンズを挑発。結果、ピストンズの前に4連敗スウィープ負けを喰らい敗退します。マジックにとっては'03プレーオフの3勝1敗からの3連敗以来となるピストンズとのプレーオフでしたが、残念ながらそのリヴェンジを果たすにはドワイトはまだ若過ぎ、チームも到底戦力的には及ばなかったのです。ミリチッチも散々干された古巣へのリヴェンジならず、グラント・ヒルもこれまた古巣相手の久々のプレーオフでしたがややほろ苦い結末となってしまいました。

スミスGMはこのシーズンをもって、ブライアン・ヒルHC、そしてミリチッチに見切りをつけたのだと思います。私としてはミリチッチについては少し残念な気もしましたが、その後のミリチッチのキャリアを見る限り、正しいアプローチだったと言わざるを得ません。スミスGMはこの点においては適切な判断をしたのです。

まともな指名権も無くドラフト補強が出来なかった'07オフはマジックの転換期でした。グラント・ヒルのマックス契約が切れ、先のペニーのサラリーを使ってのキャップ空けもあってサラリーキャップの空きは十分。そしてドワイトとミリチッチは再契約の時期に差し掛かっていたのです。正確にはミリチッチが制限FAであり、ドワイトは契約延長の交渉タイミング。マジックにとって重要な時期が迫って来ました。それは私が2chマジックスレの居心地が徐々に悪くなり(笑)、HP更新停止状態から脱してこのブログを始めようと考え始めた頃でもあったのです。

(以下続く)



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アーティスト:杉山清貴&オメガトライブ
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Point of No Return〜ドワイト・ハワードとの日々その2・ルーキーイヤーズ



(その1から続く)

さて、1位指名でドワイトを得たマジックでしたが何しろ彼は高卒。レブロンみたく高卒いきなりチームのエース、なんて化け物は一般的には例外でありまして、ドワイトと言えども流石にいきなりチームの大黒柱を期待された訳ではありませんでした。そもそもルーキー時分、彼はセンターですら無かったのです。ドワイトは当初、PFとして出場したのであります。これはルーキー〜ソフォモア時代あたりのコービーやレブロンがPG、デュラントがSG、KGがSFとして起用され、今度アンソニー・デイヴィスがPFで起用されるのと同じで・・・ってつい最近こんな話をどこかで読んだばかりですよ私(^_^;)

ともあれ、ドワイトはPFでの起用でデビューを飾ります。先発ラインナップはフランシス、モーブリー、やっと帰って来たグラント・ヒル、ドワイト、ケイトー。先発の3/5がロケッツという不思議なチーム構成にあって、ドワイトは案の定オフェンスではまだまだダンク以外に頼れる武器は無さげな感じでしたね。

皆さん殆どお忘れかと思いますが、ドワイトはドラフト前後に自らをKGとダンカンのリミックスだと吹聴していました。が、ドワイトにはどう見てもKGのシュートレンジもダンカンのファンダメンタルもありませんでした。ただ、確かに凡百のビッグマンには無い俊敏な動きは確かな将来性を予感させるものでありました。そして実際、ドワイトはそのポテンシャルをディフェンス面では早くも垣間見せます。いきなり長らくマジックに欠けていたリバウンダーとして結果を残してみせたのです。

このシーズン、マジックは予想外に好調でした。この頃のマジックの意外な浮上、モーブリーをクリスティーと交換したトレードの過ち、そしてワイスブロドGMの1シーズンでの辞任・・・そのあたりの詳細は「栄光無き天才たち11 トレイシー・マクグレディー&スティーヴ・フランシス(フランシス最後の輝き編)」にて述べてあります。

ワイスブロドGMは長年マジックのGMを務めたガブリエルGMに代わって就任した、バスケットボールよりアイスホッケーに造詣の深かった人物です。彼が短い在任期間中に行なった数々の判断を纏めると、

・ドワイト指名
・ネルソン指名権獲得
・T-MACトレード
・タコルーFA契約
・モーブリー←→クリスティートレード交換


ドワイト指名のためには避けられなかっただろうT-MAC放出はさておき、最後以外は概ね間違ってはいません。ネルソンはフランシスに電話して「先発PGの座を譲ってくれ」と頼んだというエピソードがありますが、結果的にこの後のフランシスの衰えを見る限り、それも正しい判断でした。ネルソンとタコルーはこの後、マジックの主力選手として開花していく事となるのです。

ただ、今にして思えばもう1年はチームを低迷させて、もう1人高順位のドラフト指名権を獲得すれば良かったんですね。そうすれば'05ドラフトでクリス・ポールないしデロン・ウィリアムズを獲得してシャック&ペニー以来のコンビを形成し、今頃マジックは東随一の強豪としてリーグに君臨し、いくつものリングをオーランドの地にもたらしていたかも知れません。

今更な事を更に言うなら、マジックはシャック、ペニーを続けざまに獲得した経験に学ぶべきでした。ドラフト1位指名権を2年連続獲得した事であの時のマジックはその後のファイナル進出チームの礎を築いたのですから、今度はそれを運によってではなく、意識的に繰り返せば良かったんですね。しかし、まだ高卒1年目のドワイトを将来性重視でセンターピースに起きながらも、マジックは中途半端なチーム作りをしてしまったのです。

結局モーブリー放出が響いてプレーオフも逃したマジックは2年連続1位指名権獲得のミラクル再現は流石に成らず、11位と中途半端なところに落ち着きます。そしてワイスブロドGMが1シーズンで辞任した為に代わって就任したのが皆さん大好き(笑)オーティス・スミスだった訳です。ダンクコンテスト出場以外に特にキャリアハイライトも無かった彼でしたが、かつてマジックに在籍した事があるスミスは引退後にウォリアーズでフロントの仕事を務めます。彼のウォリアーズ人脈は良くも悪くもここで築かれたのです。

http://nbadraft.net/nba_draft_history/2005.html


そんなスミスGMがマジックに赴任し、'05ドラフトで指名したのが、フラン・ヴァスケス(1巡目11位)、トラヴィス・ディーナー(2巡目38位)、マルティナス・アンドリウスケヴィシャス(2巡目44位)でした。一度は入団に前向きだったはずのヴァスケスはなんと彼女の説得に逢って入団を拒否、スペインに残ってしまいました。そして今に至るまで彼はNBAに興味がある的な事を言ってはスペインリーグのチームに条件を釣り上げさせ、結局残留・・・というパターンを繰り返しております。因みに今オフも彼はそれを繰り返し、スペインに残りました。ユーロでも屈指の好センターになっている彼ですが、恐らくもう大西洋を渡ってくる事はないものと思われます。

ヴァスケスの代わりに誰か指名出来たはずだ、とは良く言われます。でも、確か当時名前が挙がっていたのはショーン・メイ。彼がその後故障を連発して残念なキャリアに終わった事を考えれば、どちらでもさして変わらなかったよなあとは思います。ま、因みにヴァスケスの1つ前、10位で指名されたのがバイナムなんですがね。

また、38位のディーナーはバックアップPGとしてこの後地味に頑張りましたがやがて放出。そのディーナーの2つ後ろの順位で指名されたのがモンタ・エリスでした。もっとも、あの時にエリスの真価を見抜けるぐらいなら2巡目まで指名権は落ちないんで、これは今更言ってもしょうがないんですが、もしうっかりマジックがエリスを指名していたら・・・とは思います。あ、因みに44位のアンドリウスケヴィシャスはマジックに入団する事無くトレード放出され、NBAでは何ら足跡を残せず、今はユーロで頑張っています。

すっかりマジック話になってしまいましたが、ドワイトはルーキーイヤーにして高卒選手初となる全試合先発出場を達成。少なくとも彼の指名自体はクワミ・ブラウンやエディー・カリーと違って間違っていなかった事が早くも証明されました。

ただ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーはドワイトではなくオカフォーのものとなりました。前年の新人王にレブロンが選ばれた際、「レブロンよりもチームをプレーオフに導いて成績も上回っていたカーメロの方が新人王に相応しいのではないか」という議論がありましたが、オカフォーとドワイトについてはドワイトの将来性よりオカフォーのこの時点での完成度が優先された訳です。ま、残念ながら妥当な判断でしょう。かくてアマレ・スタッダマイヤー、レブロンに続く高卒新人王は生まれず、オールルーキー1stチームの選出のみでこのシーズンは終わりました。

とはいえ、将来有望なビッグマンを確保し、グラント・ヒルもようやく復活したマジックの視界は良好ではありました。そしてマジック復活の期待はドワイトの成長と共に、徐々に膨らんでいったのであります。

(以下続く)




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君は天然色〜ドワイト・ハワードとの日々その1・ドラフト指名まで



さて、ドワイトもレイカーズへと去ってしまったこの夏、改めてマジックでのドワイトの日々を振り返って綴ってみようジャマイカと思います。思えばこのブログを始めた時は、もうドワイトはマジックの選手だったんですな。

私がドワイト・ハワードという名前を知ったのはマジックがスポーツイラストレイテッド誌で東の優勝候補と推されながらチーム史上に残る大連敗で名将ドック・リヴァースHCをやむ無く解雇し、更に後任のジョニー・デイヴィスHCまでもが解任の危機となり、スポーツイラストレイテッド誌同様マジック1位と予想していたスティーヴ・カー先生共々ファンもチーム関係者も頭を抱えていた'02-'03シーズンの事でした。レブロンの指名権獲得を賭けてキャヴス、ナゲッツを筆頭に繰り広げられた1位指名権獲得チキンレースとなった'01-'02シーズンの直後だけに「誰かマジックにレブロンはもう指名されたよって教えてあげたら?」なんて馬鹿にされたもんです。

こうなるとファンの楽しみは奇跡の盛り返しか、このまま負け倒してドラフト上位指名権を得るかのどちらしかありません。で、シーズン途中でマジックが盛り返すかに見えた局面があったんです。その頃の私はホームページ「NBA Magical Inside」の更新をほぼ完全に休止し、2chのマジックスレにいました。そこで、マジックはこの調子なら持ち直すんじゃないか的な事を私が書き込んだところ、ついたレスが確かこんな感じだったんです。

ドワイトハワード・・・(´・ω・`)

彼は今にして思えば予言者だった訳です。何しろあの時、'03ドラフトと違って'04ドラフトで誰が1位指名されるかはまるで分からなかったんですね。マジックも実際に様々な可能性を考えていました。結局マジックの成績は持ち直す事も無く、上位のドラフト指名権獲得は必至となるに至り、マジックのフロントはドラフト指名候補のスカウトに勤しんでいたのです。その中には一時は次代の巨人センターとして期待されながら株が大暴落し、結局NBAに足跡を残す事さえ無かったパヴェル・ポドコルジンみたいな地雷物件も混じっていたのです。うっかり彼を指名していたならマジックの指名はNBAドラフトの歴史に残るバストと言われるところでした。

結局、負けに行った訳でも無いのに屈辱的な成績でシーズンを終えたマジックは、しかし持ち前の強運を発揮。チーム史上3度目となる全体1位指名権を見事射止めたのであります。20周年を終えたばかりだというのに早くも3度目の1位指名権とかどんだけ恵まれてるんだって話ですよ。

その頃には1位指名候補選手は完全に二択となっていました。NCAAトーナメントを制したエメカ・オカフォーか、スーパー高校生ドワイト・ハワードかです。私は当初、マジックはオカフォーを指名するものと見ていました。何故なら当時のマジックのエースはトレイシー・マクグレディー。ラプターズからマジックへ移籍して一気に飛躍を遂げたT-MACはMIP獲得、2年連続得点王とリーグを代表するスター選手の1人となり、ラプターズのチームメイトでもあったカーターをも凌ぐ勢いだったのです。しかし、相方として共に移籍して来たグラント・ヒルの故障欠場、そしてそれ以外のメンバーの補強の少なさがT-MACを苛つかせていました。

T-MACがこの'04オフに求めたもの、それは即戦力補強でした。彼がチームに要求したのは1位指名権で誰を指名するかではなく、その指名権を使ってシャックをレイカーズから獲得する事だったのです。これが実現していたなら、ドワイトはキャリアのスタートからレイカーズだった訳ですね。その後シャックがお隣のヒートへ移り、ウェイドと組んで優勝した事を考えれば、あるいはT-MACとシャックのコンビでならマジックは優勝していたかも知れません。

しかし、マジックは短期的なチームの補強よりも、長期的なプランを重視したのです。どちらの判断が正しかったのか、今となっては分かりません。コービーとドワイトのコンビが長く続けばシャレにならないレイカーズ王朝がまたも誕生していたのかも知れないんですから。

ともあれ、トレードに指名権を使わない以上、どちらを指名するかです。T-MACがどちらを欲しがるかと言えば、それは勿論カレッジでの経験があってある程度完成されているとおぼしきオカフォーだったでしょう。またこの時なかなか上手く立ち回ったのがボブキャッツで、彼らは2位指名権をトレードで確保。マジックが指名しなかった方のビッグマンを頂く体制を整えて、マジックの選択を待ったのです。



しかし、私は途中から「これはドワイトだろ」と思い始めました。その思いを強くしたのはnbadraft.netでのドワイト紹介記事でした。その記事の書き出しは実に鮮烈だったのです。

A true talent.

私もそれなりにnbadraft.netを見てきた頃だったので、これがこのサイトにとってどれ程思い切った記述なのかはよくよく分かっていたのです。その後のドワイトのプレー振りを描写した記事内容も、ほぼ手放しでドワイトの才能と将来性を高く評価するものであり、ああ、ドワイト一択なんだなあと確信するに十分過ぎる内容でした。



果たして実際、マジックはその1位指名権でドワイト・ハワードを1位指名します。しかし、やはりT-MACはこの指名にご不満でした。T-MACはドワイトと会う事さえ拒否したんです。高卒のペーペーに何が出来る、ってなもんですな。T-MAC自身も高卒で1年目に苦労したはずなんですが・・・。もし、この時にT-MACがドワイトと会い、心を開いていればマジックはどうなっていただろうとも思いますね。

ともあれ、T-MACはドワイトのポテンシャルを確認する事も無くマジックをトレードで去ります。T-MACがリース・ゲインズとティロン・ルーを道連れにロケッツへ向かい、代わりにやって来たのがフランシス、モーブリー、ケルヴィン・ケイトー。更にマジックはドリュー・グッデンを2巡目ドラフト指名した新人ヴァレジャオとセットでキャヴスへ放出し、見返りにトニー・バティを獲得します。かくてマジックのポストT-MAC時代、そしてドワイト時代の第一歩がここに始まったのでありました。

(以下続く)



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Only With You〜2人の契約延長、そしてハーデンの行方



http://espn.go.com/nba/story/_/id/8282072/new-orelans-hornets-agree-coach-monty-williams-extension

まずはHC人事です。ホーネッツのモンティ・ウィリアムズが4年の契約延長を勝ち取りました。ぶっちゃけまだ何の実績も挙げてないよーな気がしなくも無いですが、シーズン前、しかもアンソニー・デイヴィスのデビューもまだというこのタイミングでの契約延長とは早くも信頼を得ていますね。ま、この方についてはやはり餅は餅屋って事でホーネッツと共にさんにお任せします。

http://espn.go.com/nba/story/_/id/8280001/oklahoma-city-thunder-agree-serge-ibaka-extension

さて、もう一人契約延長を勝ち取ったのがこちら、サンダーのサージ・イバカさんです。当初4年4000万ドルと報じられましたが、どうやら後報の4年4800万ドルが正しいようですね。

この契約延長、なかなか上手いんです。このオフ猛威を振るった嫌がらせオファーシートについては皆さんの記憶に新しいことと思います。次々と飛び交うマックス契約も去る事ながら、ロケッツがジェレミー・リンとアシクを獲得した3年目にドカッと金額が上昇する契約など、何を君たち互いの首を絞め合ってますねんと言いたくもなるような契約内容がこの夏は特に多かった訳ですよ。

ニックスみたいなビッグマーケットのチームであれば多少のタックスも問題無いんでしょうが、サンダーみたいなスモールマーケットチームにはこういうアレなオファーはダメージがデカいんですよね。そこで先もってイバカ側と契約延長を纏める事で、そういう嫌がらせオファーから逃れた訳です。

一方でイバカ側としても、来たる'12-'13シーズンで昨季ほどの活躍が出来ず、来オフのオファーがショボくなるリスクがありました。だったら自身の評価が高いこのオフのうちに契約延長を勝ち取れれば・・・という考えは悪くありません。要するに、この契約延長は双方の思惑が合致したものなんですね。

今オフ、サンダーのロスターで注目されていたのはハーデンとイバカの処遇でした。彼らのうちのどちらを引き留めるのかと言われていましたが、これでイバカを優先した事が明確になった訳です。ロンドン五輪ではハーデンの方が金メダルでイバカが銀メダルだったんですが、契約ではイバカが先行しましたね。

このオフ、準優勝を飾りながらもサンダーの補強は決してアクティヴではありません。それはこのイバカとハーデンの再契約によってサンダーも遂にタックス支払いの可能性が見えてきたからです。実際、まだサンダーはフィッシャーとの再契約すら行っていないのが現状だったりします。契約したのはハシーム・サビート、そしてダニエル・オートンぐらいです。・・・ってあれ、オートンのサンダー移籍ってもう確定してたの?

恐らくはサンダーはこのオフ、最低保証額の契約に集中するんじゃないでしょうか。ハーデンとの再契約の内容次第ではパーキンスをアムネスティで放出するんじゃないかとさえ言われているサンダーですが、一方でドワイトのレイカーズ移籍という事態がパーキンスの放出を困難にしています。何しろドワイトはまだ若いのですから、長期的プランを考えても対ドワイト対策を考えればパーキンスをキープするべきでしょうね。

ハーデン自身も昨ファイナルのパフォーマンス低下で株を下げてしまったのは事実です。そして得点力あるスウィングマンなんてのはまた探せば見つからなくもないんですよね、これが。サンダーがハーデンよりパーキンス、イバカといったビッグマンのキープを優先したとしても、驚くには値しないでしょう。

ハーデンを来季このままキープすれば、恐らくはホークスなどのキャップに空きのあるチームから結構なオファーが来ます。そうなる前にハーデンを諦めてトレードするか、それともギャンブルorタックス覚悟でこのままキープし続けるか、あるいはハーデンについても契約延長してしまうか。スパーズモデルの先達の判断が今こそ問われるところとなりそうです。



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蒼い星くず〜イッシュ・スミス、マジックと再契約ほか



今回のネタはマジックファン以外はついて行けないかもですね。あ、ロケッツ、グリズリーズ、ウォリアーズのコアファンなら多少行けるかも。

http://www.nba.com/magic/news/magic-re-sign-ish-smith
http://articles.orlandosentinel.com/2012-08-15/news/os-magic-resign-free-agent-ish-smith-081512_1_ish-smith-magic-free-agent-point-guard

昨シーズン半ばにラリー・ヒューズに代わってマジックの第3PGとして加入したイッシュ・スミスがマジックと3年の再契約を結びました。もっとも3年のうち保障されているのは1年のみで、後の2シーズンはチームオプションとなります。これは新人カイル・オクィンと同じ契約条件ですね。成績が良ければそのままキープ、さもなくばカットというなかなかチーム側に都合の良い契約でして、このあたりヘニガンGMらしさが早くも炸裂しております。

http://www.nba.com/magic/news/denton-ish-returns-magic-have-backup-pg_081512

ドワイトのトレードに伴いデュホンが移籍したマジックにおいて、このまま行けばスミスはネルソンのバックアップ役がほぼ確定です。昨季既にマジックファンの人気者となり、「何でもっと出さないんだ」と言う声も多かったスミスはシーズン中はブレンダン・マローン前ACと共に練習に励んでいたそうですが、この夏は往年の名PGマーク・プライスの元で同じ練習を続けている模様です。ジャンプシュートとフローターを鍛えているってのはちょっと楽しみですね。

ネルソン同様、いやネルソン以上にタッパの無さがディフェンスでは泣き所ではあるものの、PGとしての資質は確かに持っていると思います。来季は勝負度外視で若手育成という事を考えれば、ネルソンは故障を避ける為にも例年より控え目の出場としてスミスの出番が伸びる事も期待出来るでしょう。ドワイトとも仲が良かったスミスですが、ドワイトがいなくなったチームでチャンスを生かして欲しいですね。シャックやペニーがいなくなった後のダレル・アームストロングみたいに。

http://www.orlandosentinel.com/sports/orlando-magic/os-magic-hire-gunning-assistant-coach-0815-20120814,0,7102641.story

なお、マジックはアシスタントコーチとしてブレット・ガニングを迎えました。彼はロケッツでdirector of player developmentを3年続けた後、昨季はロケッツでACを勤めていた人材です。

http://articles.orlandosentinel.com/2012-08-18/sports/os-magic-hire-anthony-parker-0819-20120818_1_scout-rob-hennigan-magic

更にマジックは新たなスカウトとしてアンソニー・パーカーを雇いました。ええ、先立ってNBA現役引退したあのパーカーです。WNBAのキャンディス・パーカーの兄としても知られる彼は実はマジックに'99-'00シーズンに僅かな期間ですが在籍していた経歴があります。全く縁が無い球団でもないのですよ。選手としての能力とスカウト能力にはあんまし関係無い気もしますが、ヘニガンGMがパーカーの何に注目したのかは気になるところですね。

マジックの新たな再建への道はいろんな局面で進み始めています。現在16人になったロスターも含めて、引き続きどんな手が打たれるか注目ですね。

P.S.

http://blog.livedoor.jp/magicalinside651/archives/1814880.html


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昔の名前はセントトーマスこと 「NBA MAGICAL INSIDE」 (現在更新停止)管理人、 2chマジックスレ は最近はご無沙汰。シャック&ペニー時代からマジックを追っかける'90s世代NBAファンです。耳寄り情報・ご要望・リクエスト・リンク希望・ツッコミetcはmagicalinside651@gmail.comまでドゾー。twitterにもおりますので「六伍壱」で検索してみて下さい。
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