・・・ちとフェイントかけてみました。「NBA STORY」はジャンプはジャンプでも、月刊少年ジャンプに連載されていた漫画です。作者の名前は完全に忘れてましたが、Wikipediaによると高岩ヨシヒロという方ですね。連載時期は'92-'94年、ドリームチーム効果で日本でもNBA人気がかなり過熱していた時期ですね。

取り上げられたチームはマジック・ジョンソン時代のレイカーズ、ジョーダン1回目の引退までのシカゴ・ブルズ、バークリー加入時のサンズ。あれ、バード時代のセルティクスは?という疑問もあったりなんかして。単行本には「シカゴ・ブルズ編」などと書いてあるのですが、実際のところはチームというよりマジック、ジョーダン、バークリーを取り上げた伝記漫画の趣が強いです。ストーリーは基本的にこの3人の目から見たものになってますね。絵柄はやや中途半端なリアル志向でした。正直申し上げて決して上手くはないかなぁ。人気の問題でタッチを変えたのか、サンズ編が特にコミカル志向が強かったような記憶もあります。

また、漫画的な演出がどうしても目に付くところが多々ありますね。ブルズ編などピストンズはもちろんのこと、キャヴスまでも悪役気味に描かれていてズッコケました。オークレーがトレードでブルズを去る時の演出とかどこの昼ドラじゃって思うぐらいのベタさ加減ですし、マーク・プライスがブルズと対戦時に笑う顔とか悪意ありすぎです。そういうキャラじゃなかったような・・・。それとバークリーの娘はどう見ても白人にしか見えません。あれ、親父似の娘さんじゃなかったでしたっけ?

結果を見るにヒット作とはならず残念でしたが、一定の評価はあって良いかなと思います。今の状況下で同じような企画は残念ながら浮上しないでしょうしね。井上雄彦さんが描いてやっと商業的に上手くいくかどうかって感じじゃないかと。

・・・ということで次回こそ、その井上雄彦さんの代表作についてあたってみましょう。まああくまで「てけとー」になんで宜しくです。

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